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[文字起こし]第31回【雑談⑤】

年度末であれやこれやとバタバタしておりましたが、ひと段落ついて気が抜けて、ほほ公開から1週間遅れくらいでこの回をぼーっと聞き流していたら突然自分の名前が出て来て「ぶほっ!?」ってなりました(笑)だから、というわけじゃないですが、特に他のリクエストも頂いていないので、何となくこれを起こすことにしました。

一通り聞いて思ったんですが、この回、やたらお二人の発話タイミングが被って(ハモって)て、二人とも言いかけては止まり、またぶつかり……みたいな、コントみたいな展開になってるところが何か所もあります(笑)ただ、文字起こしだとその微妙に「ぶつかって、気まずいというか何となくお見合い状態で相手をうかがっている(そしてまた話し始めてぶつかる)」っていう「タイミング」はお伝えできないのが、ちょっと心苦しいところです(^^; 要約筆記でも「間」「タイミング」って伝えにくいんですよね~。

(♪)
よう/今日は『アクアテラリウム』っていう曲を、いっちーに投げつけたいなと。

いん/「アニソン投げつけ特集」ですね。
よう/そうそう。『凪のあすから』っていう、P.A.WORKS の作品のエンディングテーマで。あの~、ちょっとファンタジックな作品で、「海の中にも人が住んでる」っていう設定なんだけど……

いん/あ、そういうことね、そういう設定なんだ、ふ~ん。
よう/うん。で、海の中に住んでいる人達と、陸に住んでいる人たちがいて、普通に……若干交流がある、くらいなんだけど、「違う文化がある」と。
いん/はっはぁ~(なるほど)……。
よう/で、そこの少年少女たち……海の子どもたちが、陸の学校に通うことになって、そこで出会いがあって……っていう話なんだけど……
いん/いやぁ~……いいアニメだなぁ~……見てないけど(笑)


よう/で、(脚本が)岡田 麿里(おかだ まり)さんっていう、すごく有名な脚本家の人……人間心理を独特の感性で描く人なんだけど。このアニメも、割と、途中ですごくダイナミックな展開があって、それによって少年少女たちの思春期の色々な思いみたいなものが、良く描けている作品なんだけど。
いん/んふふ……(笑)
よう/とにかく、そのキラキラしている「青春」みたいな部分を見せるために、背景美術がすごく綺麗で。特に海の背景が。
いん/ふむふむ、はあ……。
よう/……(アニメの方は)そういう作品なんですけど、(曲の方は)どうでしたか?


いん/そういうアニメの主題歌だ、ってことを聞く前から(思ってたけど)、完全に、「水族館で流れていそうな曲」なんですよ。
よう/そうだよね。「海の中」感、めっちゃあるもんね。
いん/そう。アクアリウム感がすごい!
よう/うん。
いん/とにかくこれはですね……ちょっと最近、僕の「アニソン理論」がふわぁ~っと出来てきたんですけど。
よう/「アニソン理論」ですか(笑)
いん/そう、アニソン理論が。たぶん、アニソンを……曲のほうね。歌(歌い手?)とか歌詞じゃなくて、曲のほうを作っている人って、基本、少人数で作っている気がするんです。
よう/はあはあ。(ふむふむ、という感じ)
いん/で、作っている人の思惑が、そのままストレートに曲のあちこちに、細か~く、ちゃんと手がのびているというか……。統一した意識で、「ここはちゃんとこうやってまとめようね」っていう、ひとつの意識に沿っている気がする……っていうのが、アニソンなんですよ。
よう/なるほどね。「統一した世界観がある」と。
いん/そうそうそう。セッションとか、コラボとか、「ライブでどう来るかわかんない遊び」みたいなジャズ感、じゃなくて。……まあ、そういうのを狙う時もあるのかもしれないけど、まずひとつ、「この世界観を確実に作る」っていうのがあるんですね。
よう/うん。
(2分46秒)

いん/その中で、僕、この曲を聴いていてはっきり思ったのはですね。
あの……水族館とか、アクアリウムがきれいなビル……それも、すごいきれいなビル。オフィスビルの中にちゃんと水槽があるような……まあファッションビルでも何でもいいんですけど……、
よう/うん。
いん/ああいうところを1人で歩いている時に聴こえてくる「音質」なんですよ。

よう/「音質」ね。「都会的な感じがする」と。
いん/例えば都会、例えばコンクリート、例えば硬質ガラス……みたいなのに、跳ね返った音質に揃えてる、って感じ。
よう/ああ、なるほどね。
いん/で、あの……前々回か何かで、『もってけ!セーラーふく』がありましたけど。あれって、聞き直してみるとですね、校舎で掛かっていそう、なんですよ、びみょーに。音の響きが、なんかあの……校舎の階段当たりの質感を跳ね返してくる音の作りになっているというか。「野山の音」じゃないんですよ。
よう/ああ。なんか、「すごく広い空間がある」とか、「自然の音がする」とかじゃなくて。
いん/うん、街中で。
よう/ある意味ちょっと閉鎖空間であるとか、都会っぽい「建物」感があるってことね。
いん/ええ、はっきり言ってしまえば、「学校と部室と」みたいな。
よう/ああ。
いん/そういう音。なんでかっていうと、作曲する人と編曲する人が、そういうイメージを膨らませるから。だから、どうしたってそっちに寄るんですけど。アニソンって、良い意味でちゃんとそこに「寄る」からいいんですね、本当に。
よう/「作品に寄り添わなきゃ」っていうのがまず第一にあるからね。


いん/そうそう。その中で、この『アクアテラリウム』は、序盤からとにかく「いきなりコーラスで入ってエコーをかける」っていうのが、「水の中でソナーを使って自分と障害物の距離を測りに行くイルカの気持ち」なんですよ。
よう/分かるなあ……(しみじみ)。あのなんか、カメラがさ、水に沈む時の「がぽっ」みたいな音がしそうな気がするもんね。
いん/すっげえ分かる(笑)そうそうそう(笑)「こぽん……」って入っていく、その残響が、突然……あの、「音波のスピードが速い水の中だからこそ、より入ってくる、繊細な感じ」みたいなのが、いきなり入ってくる。そんな感じでスタートして、ボーカルが入ってくる前までは完全に「環境音楽」なんですよね、水の中の。それが、ボーカルが入るといきなりアニソン感を若干増すんですけど、それがまた面白いなあと(笑)
よう/(笑)

※文字起こし人注:ここ(いん=ヤンデル先生の発言)、かなりフィーリングでしゃべっていて、言い方とかニュアンスが伝えにくいので、一応、一言一句の文字起こしも以下に示しておきます。私の編集を極力避けるため、カギカッコも外しておきます。(全部文字にしたからって全部伝わるわけじゃないんですが……申し訳程度の付録です)
◆元発言(一言一句)◆
すっげえ分かる(笑)そうそうそう(笑)
あの「こぽん……」って入っていく、その残響が、突然……あの、こう、なんですか、媒質の音波のスピードが速いから余計に入ってくる、繊細な感じみたいなのが、いきなり入ってくる……感じで、スタートして、ボーカルが入ってくる前までは完全に環境音楽なんですよね、水の中の。それが、突然ボーカルが入るといきなりアニソン感を若干増すんですけど、それがまた、面白いなあと(笑)


いん/これ、歌っている人、誰ですか?
よう/「やなぎなぎ」っていう……歌ってる時は、シングルの時はそういう感じかな。個人名としては、「nagi(なぎ)」さん。アルファベットで「nagi」って書くんだけど。
いん/ふ~ん……。
よう/あの~、「nagi」名義でやってるのですごく有名なのは、『化物語』の主題歌をやってる「supercell(スーパーセル)」っていうバンド?ユニット?に、ゲストボーカルみたいな感じで参加してやったのが一番有名で。
いん/ご本人は声優さんなんですか?
よう/いや、この人は歌手だね。『君の知らない物語』っていう曲が、すごく有名なんだけど。
いん/歌手なんですね。じゃあ、ほんとにこの世界で、そういう風に音を……映像を返してくることを前提に声をあてるプロなんですね。
よう/そうだね。やっぱアニソン歌手……だね。すごくタイアップも多いし、本当にずっと定期的に、何らかの主題歌に選ばれている人で。
いん/わかるなあ。
よう/なんていうか、すごく切ない感じと透明感が両立している感じの人なんだけど……。
いん/透明感ね……透明感、すごいですね。
よう/すごい。この曲は特に、曲調も含めて、そういうのがよく出ているかな、っていうのと、作品(アニメ)と合ってるかなって思うから、好きな曲なんだけど。


いん/すごい分かります。一番そう思ったのは……1~2回、聞いただけでは、主旋律は覚えられないんですよ。
よう/ああ……(うなずく感じ)。
いん/ただ、残響のかかり方で「水の中」を思わせるというのが、すごく印象に残るんですよ。だから、「この曲」っていう雰囲気だけは、ズバっ!と入ってくるけど、メロディとかコードとかは全く入ってこない。そういう風に作られてるんですよね。
よう/なるほどなあ。
いん/だから「上手だなぁ~」と思って。
(7分23秒)

よう/この作品、結構ね、恋愛的な意味ですれ違い続けるんだよね。主要な、数人の男女が。
いん/なんかね、イルカとか蝙蝠とかがこう、障害物をよけるために超音波みたいなのを出して、その反射を受け止めて早めに避ける、みたいな雰囲気が、曲にグリグリッ!て入ってるんですよ。
よう/(笑)分かりにくくなったけどね(笑)
いん/ん?(笑)……あの、「距離をとる人」のやり方をしているんですよ、曲自体が。
よう/ああ、そういうことね。はいはいはい。
いん/そうそう。だからね、思春期の感情みたいなのを、ちょっとしたイベントをもとに、そういうのが垣間見えてくるみたいなのが……
いやあ~、小学校の指定図書に入れられたら皆が悶絶しそうな、そういう話だって言うのを聞いて、いま悶絶しているとこですね。見てみたい……。


よう/なんかね、「思いが届かなかったりすれ違ったりして落ち込んだ少女が、海に沈む夕日を見てる」みたいなのが、多分キービジュアルなんだよね。
いん/ああ~!なるほどな、もう1回聞いたら、もうそれにしか聞こえなくなる。
よう/そこにこの曲がかかってくる、みたいなイメージなの。
いん/ああ~、いいですね~……。アニソンってそうですよね。もう僕、着々とアニソン派になっていってるなあ……。


よう/でね、背景美術がすごく綺麗っていうさ。今日はこのままずっと最後までいくんだけど……(笑)
いん/あははははは(笑)いいと思います(笑)
よう/ずっとこの感じでいくんだけど(笑)あの~、背景美術がきれいで……まあ、特にP.A.(ピーエー)でよく言われてることだけど……
いん/ん?ピーエー?
よう/「P.A.WORKS(ピーエーワークス)」っていう会社なんだけど。
いん/ああ、会社の名前なんですね。

よう/そうそう、その製作会社の作品で。そこは、ずっと絵のクオリティが高い作品を作っているんだけど。特にこの、えっと……東地(ひがしじ)さん、かな?
いん/ふむふむ。
よう/この人が美術監督を担当しているものが、俺は特に好きで……。
いん/へええ~!!

よう/(例えば)新海誠 作品の背景は、とにかくすごいクオリティだからさ。フォトジェニック感もあり、リアリティもあり、でもアニメ的でもあり、っていうさ……。
いん/うんうん。
よう/でも、この人のは、まあ……同じような系統かもしれないけど、若干違っていて。もうちょっと質感というか臨場感のほうに寄ってる気がして。
いん/はっはあ……。
よう/例えば、このアニメの舞台、漁村なんだよ、基本的に。
いん/……ほう、背景が漁村!ふ~ん。
よう/舞台が漁村なんだよね。だから、ただ綺麗なだけじゃなくて、ちゃんと手すりが、ちょっとサビてたりするんだよね。
いん/ああ、うらぶれた感じが出てくるんだ。
よう/そうそう、若干だけどね、生活感というか、リアルな感じというか……。なんか、ペンキが若干ハゲてるとか。でも、トータルで見て、めっちゃきれいなんだよ。
いん/ああ……「ウェザリング」ってやつですね。ちょっとヨゴシが入ってる、と。

よう/あ、そうそうそう! フィギュアとか、プラモデルでやるときにね。ヨゴシみたいなね。
いん/そうそう。それでも綺麗なんだ、ああ……(感嘆)。
よう/そういうのが入っているからこそ、思春期の心理みたいなものが、より伝わってくるっていう。これ、前にもなんか、その話、したけど。
いん/ああ……。
よう/「本当に居るな、そこに」「そこで本当に悲しんでるな」みたいな感じがするっていう……。
いん/……今、なんか、その話を聞いてて「極まってんなぁ」って……。この収録で僕、毎回「極まってる」って言ってる気もしなくもないんですけど。
よう/うん。
いん/ストーリーとか、監督・脚本とか、作画の人の思いを、美術担当の人が汲んで、「そういうのを出すためにどういう美術にしたらいいか」って考えたときに、「緻密だし、細かいところは寂れた感じもあるけど、全体的には美しい」とかっていうのって、言うのは簡単ですけど、まっったく自分では描けない、絶対無理な超高度な話。それが、1クールのアニメとかに注ぎ込まれているのって、贅沢じゃないですか?
よう/贅沢だね。
いん/だってこれ、1クールですよね?
よう/まあこれは、2クールなんだけどね。でも、「1つの作品」ではあるよね。
いん/贅沢だなあ……。
よう/でもこれ、そんなには売れなかったんだよなあ……確か。あとで見たんだけど……。
いん/え、でも今の話聞いたら、見たい人って、普通にいっぱいいると思うんですけど。
よう/なんか、ちょっとこういう「綺麗で切ない話」みたいなのが好きな人には、すごくいいと思うよ。で、岡田麿里さんだから、ちゃんとストーリーに、いい意味での「毒」とかさ、ダイナミックさとかも、あるんだよね。
いん/はああ……。
(12分11秒)

よう/あの~、岡田麿里さんって人は、たぶん、全然制約を与えずに「なんでもいいよ」っていうと、暴走するタイプの人なんだよね。
いん/それは何、「主人公に近いタイプの人が死ぬ」とか、そういう「暴走」ですか?(笑)
よう/そうそう、そういうのも含めて(笑)
いん/んふふふふふ、あははははは(笑)
よう/「やりすぎちゃう」人なんだよ(笑)
いん/「なんでソイツ殺した!?」みたいな、そういう暴走ですか(笑)
よう/「そこから、そういくのかー!?」みたいな(笑)
いん/あ~、なるほどね(笑)
よう/で、去年かな、さよならの……ええと、何だっけ。『さよならの朝に約束の花束をかざろう』かな。ちょっと、何回聞いても名前が覚えられない作品なんだけど。そういう、オリジナルの劇場版アニメがあって。

いん/はい。聞いたことあるかも。
よう/それはね、岡田麿里さんが初めて監督を務めた作品なんだけど。オリジナルで作っている作品なんだけど、割と王道っぽさがあって、でも岡田麿里っぽさもあって、良かったけどね。
いん/そうかあ……。
よう/「思ったより暴走してねえな」みたいな感じなんだけど……

いん/いやあ、アニメの話、いいなあ~(感嘆)。ほんっとに、プロがいっぱいいて、楽しいなぁ~~……(詠嘆)。
よう/うん……(ヤンデル先生の様子を見守る感じで)んふふふ(笑)
ちなみに、(と言いかけてヤンデル先生がかぶる)
いん/ちょっと……(かぶってしまったので止まる)……あ、いやはいはい、どうぞ。「ちなみに」?


よう/えーとね、(さっきの美術監督の人が)東地 和生(ひがしじ かずき)さんっていう人なんだけど……
いん/ふむふむ。
よう/今ちょっと、ネットの情報を見てたら……
いん/なんで今、見てんの(笑)
よう/攻殻機動隊のテレビ版である『STAND ALONE COMPLEX (スタンドアローンコンプレックス)』とか、『パプリカ』の美術監督補佐をやっていたみたいだね。
いん/補佐ね……。
よう/うん、修行自体はこういうところで……ああ、『パプリカ』もやってるんだなあ……。

いん/僕、その『パプリカ』って知らないんですけど、それも名のある……?
よう/えっと、今 敏(こん さとし)監督っていう、もう亡くなっちゃった人なんだけど……
いん/亡くなった? ああ、そうですか。
よう/うん。すごく、作家性の強い映像を作る人で、すごい人気があったというか、ファンが多い人なんだけど……。

いん/ああ……。アニメは間口が広いなあ。「美術的な部分」で来たり、先輩みたいにソングを投げてくる人もいるし、当然「キャラクターの話」をしたり、「背景の設定」の話もしたりですからね。いやあ、幅広いなあ、本当に……。
あの……映画ってあるじゃないですか。映画が好きな人たち。
よう/はい。
いん/洋画でも、邦画でもなんでもいいですよ。で、邦画……今の日本の映画って、ある意味「スターシステム」で。
よう/うん。
いん/昔の「スターシステム」って「同じ人がいろんな役を演じる」って意味だったんですけど、今は「日替わりのイケメンがこの役をやればいい」っていうか。誰がやっても一緒なんだけど、「そのとき旬な人を使う」っていうのが、一部の邦画の中にあるんですよね。
よう/まあそういうトレンドもある、ってことだよね。
いん/そう。それはひとつ確実にあるんですよ。それは全然いい。若い人を活躍させる、修行させる場として、そういう映画があるのは素晴らしいことで。
よう/うん。
いん/いろんな、新しく出てきた俳優を推せる場が、1コ増えるわけですから、それは良い、と。ところが、「邦画の代表作」となると、実は育っている俳優の数がそんなに多くなかったり……才能のある人が、限られてきてるっていうイメージがあるんで、どの映画にも似たような人が出てくるっていう、そういうイメージがあるわけですよ。どうしても「俳優しばり」みたいなことが出てくる。
よう/はあはあ。(うなずき)
いん/「じゃあ、ハリウッドならそんなことは無いのか」っていうと、そうでもないんですけど……やっぱりハリウッド映画っていうのは、1作品ごとに違う主人公がドカーンってあがるんですけど。
変な話、「『スターウォーズ』の俳優が、『インディ・ジョーンズ』とはかぶりませんでした」くらいな話。「でも『ハン・ソロ』ではかぶったけど」みたいな、そういうレベルなんですよね。言ってしまえば。
よう/まあね……そうか、うーん、俺、映画のことはよく分からんから、アレだけど。よく言われることとしては、映画というか、実写作品は「俳優さんの顔自体が出る」からね。


いん/出る。ところが(と言いかけてかぶる)
よう/やっぱり、なかなか……、ねえ……。
いん/(言い終わるまで待って)……うん、「なかなか、ねえ」なんですよ。ところが、映画が好きな人にとっては、そういうのを乗り越えて、「ここには、この作品にしか出てない俳優がいる」っていうのを、細か~く愛している人たちが、映画を支えているっていう側面があったなあと思うんですね。
よう/うん。
いん/僕なんかからすると、有名な俳優……例えば「ウィル・スミスが出ているから、これとこれは知ってるよ」くらいにしか思っていないけれど、そういうライトな映画ファンではなくて、「コアな人」は、「あのサスペンスが好きだ」とか「あのフランス映画が好きだ」みたいなのがいっぱいある、と。
でもそういうの、ずーっと昔から、アニメは、やってたんですよね。「声優は同じであっても、声優だけ同じでも、作画が同じになるわけじゃないんで」みたいな。キャラが俳優1コで決まらないんですよ、作画で決まっちゃうから。
よう/そうだね。なんか……まあ、アニメーターが「演技づけと見た目」を担当してて、「声」を声優さんが担当してる、っていう分業制になってるからね。
いん/そうそう。僕、そこは映画とアニメが違うところだなって思ってて。
よう/それは大きく違うね、うん。声優さんは、今は前にどんどん出てくる職業になったけど、昔は,、もうちょっと後ろに下がってた時代も長かったわけだしね。
(17分36秒)

(まったく2人同時に)
いん/まあでも、やっぱり……うん。(かぶって止まる)
よう/いやでも、今でも……    (かぶって止まる)

(また2人同時に)
いん/いや今でも……(かぶって止まる)
よう/いま……(かぶって止まる)

(仕切り直して)
いん/はいはい、「いま……」?
よう/そうだね……アニメをそんなに見ない人にとっては、声優さんって、作品を見てるだけでは、前に出てこないじゃん。
いん/んふふふふ(笑)、うん。
よう/だけど、濃いアニメファンにとっては、「声を聞いたら分かる」声優さんが結構いて。そういう人気がある人って、ほんとにずっと出てるから……
いん/んふふふふふ(笑)
よう/俺が時々言う、「しゃべる前からその人の声がする」っていうさ(笑)
いん/『はたらく細胞』のね(笑)
よう/そうそう(笑)
いん/がん細胞みたいな(笑)
よう/あの作品に出ている人達って、本当にいろんな作品に出まくってるんだよね。
いん/なるほどなあ。
よう/で、そういうのがあるから、だんだん、やっぱり「声優さんに文脈を感じる人」の数も、増えてるのかな、っていう気がするんだけど……
いん/それが「スターシステム」ってやつなんですよね、たぶん。
よう/そうだね。なんか状況がちょっとずつ変わってきている気がするけど、まあでも、そういう色々な問題もあるしなあ。別にアニメだけでやってきたことでもないし……。

いん/ただ、そこでアニメが面白いなあと思うのは、「スターシステム」なんですけど……
よう/うん。
いん/前回か前々回に話しましたけど、「ハルヒの声と、こなたの声が一緒」みたいな感じで……
よう/ああ、そうだね。
いん/要は、アニメーターとかが、キャラとか「ガワ」を載せることで、ファンは同じ声優を追うけど「作品ごとに楽しみ方を変える」っていうことが、実写に比べるとすごく強くできる。それが、アニメのすごく面白いところだなって、この収録の最中にすごく強く思ったんですよ。ついさっき(笑)
よう/そうだね。声をかなり変える人も多いしねえ。
いん/そうなんですよ。
よう/ぱっと分からなかったりするからね。
いん/あとは……「その声をこの脚本にのせたんだ」だけじゃなくて「この絵にのせたんだ」っていうか。
よう/まあ「キャラにのせてる」ってことだよね。
いん/そうそう。「キャラにのせる」っていうのが、映画だと、とろけることが多いなって感じなんですよね。


よう/映画はなあ……見た目がその人の顔だからな。まあもちろん、特殊メイクとか、最近はCGもあるけどね。
いん/うん。だから、すごくよく言われる例としては「キムタクが出たら何でもキムタクじゃん」っていう話があるじゃないですか。
よう/うん。
いん/あれが、アニメになると「じゃあ平野綾が出てたら全部、平野綾か?」っていうと「ハルヒはハルヒですよね」みたいな話になる。そういうところが、微妙に違うのかなって。
よう/ああ、それは確かに大きく違うね。「キャラクターを作るためにやってる」っていうところはあるよね。例えばアニメーターとか声優とか……要は、「いろんな担当の人が、キャラクターを成立させるために動いてる」っていうのは、あるかもね。
(20分17秒)

よう/そこは、確かに実写とは大きく違うね。……とは思う、が。
いん/「が」?……おお?(笑)
よう/はははは(笑)……そのくだりね、アニメ側の人は結構、よくしゃべるネタなんだよね。
いん/そうなんだあぁ~!
よう/うん。実写の人たちは、気にしないじゃん。
いん/まったく気にしませんでしたね。
よう/うん。で、アニメの人たちは、たぶん、昔から好きな人たちは「マイナーだ」っていうイメージもあったのかな?って想像するし……
いん/なぁるほど……。
よう/「アニメの声優と、顔を出してる役者さんの違いは何か?」っていうのも、やっぱり気になるから……。その話題、たぶんもう3周くらいしてるんだよね(笑)


いん/だって、僕この話に気付いたのって、ついこないだで……。『ルパンIII世』の声優さんって、少しずつ替わってきてるんですけど。
よう/替わってるね。
いん/山ちゃんが、銭形警部をやり始めめたじゃないですか。
よう/おお、はいはい。山寺宏一さんね。
いん/あれ、銭形警部にしか聞こえないんですよ、僕からすると(笑)
よう/なるほどね(笑)いや、山寺宏一さんは、すごいんじゃない?
いん/ええ、すごい方なんですけど……。やっぱりそこがね。いくらすごいったって……いや、「これは山ちゃんだよね」って分かるんですよ? 分かるの。僕が知ってるくらいの人ですから、そりゃ分かるんですけど。
でも「銭形警部っていうキャラクターは、すごいんだなあ」ってなるんですよ、そこで。
よう/ああ、まあ……キャラクターが完全に成立しているわけだからね。
いん/そうそう。例えば、「『サザエさん』の波平さんが、(『コナン』の)目暮警部になった」みたいなね。(笑)
よう/ああ。
いん/「キャラの方が強い」みたいな……。
(22分00秒)

よう/さわしろ、みゆ……き……あれ?
いん/あの、あれでしょ? 「不二子ちゃん」の最近の声優さんでしょ?
よう/そうそう。あの人が、今、第6期の『ゲゲゲの鬼太郎』の、鬼太郎をやってる。
いん/鬼太郎なんですか!?(驚)
よう/うん。
いん/へえぇ~~!!
よう/なんかね、ちょっとアンニュイっていうか、クールな感じの鬼太郎なんだって、6期の鬼太郎って。あんまり人間の味方でもないっていうか。
いん/そうなんだ。いや、最近の鬼太郎は、イケメンだからなあ……。
よう/沢城みゆきさんは、まあ「なんでもできる」って言われてる人のひとりだよね。
いん/そうなんだ、すごいなあ……。っていうか僕、あの人のせいで、前の不二子ちゃんの声、忘れましたよ。あまりに上手くて。すごいな、もう。


よう/うふふ(笑)……いっちーは、『君の名は。』は見たんだっけ?
いん/見ました。

よう/なるほどね。「新海誠作品は一応、見てる」と。
いん/テレビでやってたから(笑)
よう/テレビでやってたから、ね(笑)
いん/うはははははは(笑)
よう/なんか『君の名は。』が爆発的に売れたときの、アニメファンの……なんか、「自分たちの作品が“向こう”に行ってしまったけど、でもすごく良い作品だ」とかさ。
いん/うん。
よう/あと、一部の昔からの新海誠ファンの中には「『君の名は』は何か違う」って言ってる人がいて、面白かったけどね。
いん/めっちゃ見ましたよ、そういえば。
よう/俺は「ちょーおもしれぇ!」って言って、それだけだったけどね。
いん/僕は、ずーっと見ないで評判だけを見てたんですよね。
よう/うん。
いん/僕、昔っからそうなんですよ。とにかく「インターネットの情報は超早いけど、媒体はまったく見ない」っていう立場だったので……前にアスキーアートの話をしたときもそうだったけど。「2ちゃんねるでアスキーアートになっているキャラのことは知っているけど、その作品は全然見ていない」っていう。
『君の名は。』も同じで、「ありとあらゆる話は全部知ってる」んだけど、「本編だけは見ていない」状態だったんですよね。


よう/あのね、『言の葉の庭』を見たほうがいいよ。
いん/……なに、『言の葉の庭』って。新海誠作品?
よう/新海誠の、『君の名は。』の前の作品。

いん/……「良い」、ですか?
よう/うん。映像が本当にすごいね。
いん/なるほど。
よう/「うおぉ~!」って思うよ。
いん/それは、なんか「見てて辛くなる」ようなのではなくて……?
よう/すごく綺麗な映像だね。なんかね……『君の名は』を、もうちょっと煮詰めたようなクオリティの映像なんだよね。
いん/おおお?あははは(笑)煮詰めるんだ、なるほど(笑)へぇ~、そうですか。それは、見たいな。
『君の名は。』は、綺麗でしたね、映像は、本当に……。
よう/綺麗でしょ?
いん/きれい、きれい。
よう/(『言の葉の庭』は)あれを、もうちょっと、なんかね……変態的に煮詰めてるんだよね、クオリティ的に……。
いん/そうなんだ、ふぅ~ん……。
よう/うん。
(24分41秒)

(また2人同時に)
いん/あれの、なんか……(止まる)
よう/どっちが……   (止まる)

よう/「どっちがクオリティが高いか」っていうよりは……「『君の名は。』は、若干、見やすいように作ってる」感じがする。映像として。
いん/ああ、すごい言いたいこと分かるなあ……。
よう/あまりにも緻密に作りすぎるとさ、特に時間が長いと、目が疲れるじゃん。
いん/飛びますからね、意識が持ってかれちゃって。
よう/うん。
いん/なるほどなあ……。『君の名は。』は、文句なく、素晴らしいアニメだと思ったんですけど……
よう/うん。

※文字起こし人注:ここから若干、ヤンデル先生がフィーバーします

いん/世の中の風潮で腹が立ったのが、「なんで、あの映画を全部見た人が、『前前前世』で盛り上がるのかが、分からない」
よう/あはは、『前前前世』で、ね(笑)
いん/だから、フィーチャーする曲が違うじゃん!
よう/ああ、なるほど?
いん/「お前、(ちゃんと映画)見てんの!?」みたいな……。僕、映画見る前は『前前前世』がかかる曲だと思ってましたもん。
よう/ああ、はあはあ。
いん/(見た後で)「まったく、かかってないわ、あの曲!!!」って……。
よう/「かかる」っていうのは、「意味あい的にかかってる」ってこと?
いん/あ、いえ……。なんていうのかなあ……「あの映画の、本当にキーとなるシーンでかかってない」っていう意味の……かかってないっていうか(苦笑)「あの曲は、あの映画に特に何のちからも及ぼしてないじゃん」って。
よう/ああ。あのね、「ちょっと盛り上がっているシーンで曲をかける」っていうのは、新海誠の昔からのクセらしいんだよね。
いん/(食い気味に)いや、それは分かりますよ。だから、新海誠っていう人がそれをやっているかどうか、っていう話じゃなくて……
よう/はあ。
いん/いきなりそこで、日本人の声が普通に入った「歌詞のある曲を入れてきたな~」っていうのは、「超おもしれえな」って思って聞いてはいたんですよ。
よう/そうだね。だからあの、多分、ずっと新海誠ファンだった人たちは、そんなに『前前前世』で盛り上がってないんだと思うんだよ。
いん/(また食い気味に)『前前前世』で盛り上がらないですよ! だから……あえて言うんだったら、RADWIMPS の別の曲……ちょっとタイトル知らないんですけど、そっちの方が、あの映画にはなんかピッタリなタイミングでかかるし、良い曲だし名曲だし。あの映画に「かかってる」曲が、2つくらい、別にあるんですよ、ちゃんと。
よう/ああ、そういうことね……。


いん/他にあるのに、「なぜ『前前前世』か?」っていうと、RADWIMPS が『めざましテレビ』でPVかけまくった曲が、そっちだったんですよ。
よう/……あ、そういうことなのか。
いん/だからもう、『前前前世』はひたすら売れてるんですけど……僕、昔からRADWIMPS って音楽性は素晴らしいと思ってるんですけど、(ここから強調)PV、めちゃくちゃ!ヘタなんですよ、あのバンド。もうね、イラッ!とするくらい、ヘタなんですよ! ほんっとに!
よう/ははははは(笑)

いん/あのねえあのねえ、「FUJIWARA(ふじわら)」っていうお笑いのコンビがいるんですけど。
よう/ああ、いるね、いるね、うん。
いん/いるでしょ? 『モニタリング』とかに出てきた、ゴリラの着ぐるみかぶる人がいるんですけどね。
よう/ああ。
いん/あれの、クオリティ低くしたサルみたいなのが出てくるのが、『前前前世』のPVで。ほんと「死ねッ!!」って思うんですよ、んっとに。「なぜ、この曲にこのPVをあてるんだ!」みたいな(苦笑)
もうねえ、RADWIMPS は本当にPVは死んでほしい、ヘタすぎる!……でも、それが出てくるんですよ。「なぜ売れた?」みたいな……ほんっとに……。

よう/なるほどね……。まあ、「分かりやすい」のかなあ?……よく分かんないけど……。
いん/いやね、許せないんだアレは。でもあれ、ラジオでかかると名曲なんだなあ、あれ……あはははは(笑)「なんで!?」みたいな……
よう/(笑)いや俺、そこに関しては何の感想も持ってないから……(笑)


いん/持ってなくていいですよ(笑)
無理やりまとめると、新海誠作品は、先輩のおすすめされた……何でしたっけ? ナントカの庭。
よう/『言の葉の庭』。
いん/『言の葉の庭』ね。僕、それは見ますよ。

よう/「新宿御苑で雨が降ってる」っていうのがキーイメージなんだけど……
いん/……いいな~、もうそれ聞くだけで、イイなあ、アツいな~……。
よう/映像をひとことでいうと、「ぬるっとしてる」。
いん/あー、すごい分かった! 雨のウェットなイメージが、そのまま映像にのってるんだ、わかるな~。
よう/そうだね。
いん/なんか、それ見たいなあ~、見たい。
よう/『言の葉の庭』はねえ、dアニメストアに入ってたんだ、前は。今ちょっと、まだ入ってるかどうか、分からないけど。
いん/マジっすか?! へえ~。
よう/うん。(配信サービスの)どっかに入ってる。Netflix(ネットフリックス)にも入ってるんじゃないかな、たぶん。
いん/へぇ~。このあと見てみようかな……あ、ダメだ。明日、朝早く移動しないといけないから、マズいな。
よう/みじ……60分くらいだよ。
いん/それ……今、「みじ」って言いましたけど(笑)、短くはないですよ?(笑)
よう/短いでしょ、60分(笑)
いん/「みじ」って言ったけど、短くは、ないですよ?(笑)
よう/映画としては、60分だから……。
いん/まあ「映画としては」ね……。
(29分00秒)

よう/そうそう、映像でいうと、今期すっげえバズってるのがあって。『かぐや様は告らせたい』っていうタイトルの、ラブコメなんだけど。
いん/ほう。
よう/その中に、藤原 千花(ふじわら ちか)っていうキャラクターが出て来て。ちょっと賑やかしというか、「元気バカ」というか、引っかき回す役なんだけど……
いん/んっふっふっふ(笑)「元気バカ」いいですね(笑)
よう/その藤原千花が、「歌いながら踊ってる」っていうのが、3話のエンディングだったんだよ。特殊エンディングで、その3話だけでかかる歌と映像だったんだけど……
いん/特殊エンディング!(笑)いいですねえ……。
よう/そう。そこで1回だけ流す1分半のエンディングのために、1人の優秀なアニメーターを突っ込んで、ずっとダンスの映像を作らせ続けたんだけどね。
いん/うん。
よう/これがね、異常にクオリティが高いんだよ。
いん/はああ……。
よう/多分ちょっと、広告的な意味があってさ。それがバズって、その1分半だけの映像を今、無料で公開していて、そこに「Blu-ray & DVD ●月●日発売!」とかって出てるんだけど。

いん/ああ。
よう/そういう意味で、結構お金を投資してちゃんと作ってるから、ほぼフルアニメーションで動いてるし……
いん/ああ……。
よう/で、「もともと振付師の人が踊って映像をもとに絵に起こす」っていう、「ロトスコープ」っていう方法を使ってるんだけど。
いん/……ん? それは、あれですか、実写というか、実際の人が振り付けをするところの関節にポインターを置いて、それをそのまま起こすのが「ロトスコープ」ですか?
よう/そっちは「モーションキャプチャー」。
いん/また違うの?
よう/うん。ビデオの映像を見て、それをなぞるっていうか。
いん/ああ、そうか。トレースしていくんだ。


よう/そうそう。もちろんキャラクターの顔とか、体型とかはちょっと違うから、そこはちゃんとキャラクターデザインに合うように……
いん/調整をしながら。
よう/うん。あと動きとかも、ちょっとデフォルメしたり、省略したりっていうのをやりながらなんだけど。
いん/ふ~ん……。
よう/もとの動きを実写で撮っといて……だから、「振り付けの可愛さ」みたいなのは、プロの人がやっているから、それを絵に起こしてるから、キャラクターが可愛く、リアルに踊ってて。さらに、制服で踊っているから、スカートがプリーツスカートなんだけど……
いん/(笑)
よう/その、ひだの動きとかが、変態的なんだよね。クオリティとか、こだわりが。
いん/ああ……。やっぱ、そこなんですよね。手間をかけて、「骨身を惜しまない」っていうか……前回も言ってましたけど。
よう/そうだね。
いん/「骨身を惜しまない部分」なんですよ、我々が感動するのは。「布!布すげえ」みたいな(笑)
よう/「布すげえ」よ、「布、すげえ」。
いん/「布すげえ!」(笑)
よう/うん(笑)で、中山 直哉(なかやま なおや)さんっていう、京都アニメーション出身の人が描いてるんだけど……。
いん/ほほう……。
よう/ええと……875枚、原画を描いてるんだよね、このために。
いん/ぶふっ(笑)……バカ……(笑)
よう/まあ、そういう感じなんだけど……(笑)
いん/いま僕、あとで文字起こししてもらったら分かると思いますけど、……keiさんっていますからね……僕一瞬、「バカ」って言ってますからね、あはははは(笑)思わず……(笑)
よう/あははは(笑)で、その間に動画が入るから、トータルで2000枚くらいになってるみたいで……。これは、24×90だから、ほぼフルアニメーションだなあ。
いん/すっげえなあ……。

よう/で、曲が可愛い。ま~ぁ、かわいいよ!(強調)
いん/曲が……。
よう/(すかさず)声も。
いん/……いや~……アニメは……
よう/(途中からかぶせて)……全然、「可愛さ」に反応しないね、いっちーは(笑)やっぱりね……(笑)
いん/可愛さは、あれですもん、僕は今、求めてはいないから。


よう/(一息ついて)これ、小原 好美(こはら このみ)さんっていう若手の新人の声優さんがやってるんだけど……。
いん/新人なんですか?
よう/うん、かなり若いと思うね。『月がきれい』とか、『あそびあそばせ』とか、最近の話題作とか注目作に出てる人なんだけど。
いん/若いのにじゃんじゃん出てる、みたいな?
よう/そう。最近よく名前を見かける人なんだけど。これでまたかなり、もう1段人気があがるんじゃないかな。
いん/いやあのね、その人の素晴らしさを僕は聞いてないから分からないんですけど……たぶん、素晴らしいだろうとは思うんですけど。
あの、先輩が「かわいい」っていうのが、どれだけの意味を含んでるのか分からないから、リアクションができないの(笑)どういう可愛さかが分からないでしょ?(笑)世間一般に「可愛い」なのか……
よう/これはね、結構ストレートに「可愛い」ね。(きっぱり)
いん/うーん、「ストレートにかわいい」……? 先輩が「ストレートにかわいい」って、よく意味分かんねえなあ。
よう/うん。まだこれ見れるのかなあ……?


いん/あ、ちなみにね、dアニメストアでは『言の葉の庭』は見つけました。
よう/ああ、見つけたの。
いん/見つけた。
よう/ちょっとさ、この『かぐや様は告らせたい』の映像、見てよ。
いん/『かぐや様を告らせたい』……ん?かぐや様「を」?
よう/かぐや様「は」。
いん/「は」ね。ああ、あったあった。
よう/多分、動画が検索結果の上の方に出てくると思うんだよね。
いん/ああ、出た出た。第1話、出ました出ました。
よう/第1話?……3話のエンディングだけが……。
いん/3話のエンディング……? 分かんないけど、とりあえず1話……うっわ~、今のアニメってすごいなあ、緻密だなあ! いや、今いきなり1話が突然、始まったんですけど……スマホってすごいね、ほんとに(笑)

よう/(笑)
いん/(感嘆してやや大きな声で)いやー、すごいなあ!きれいだなあ、ホントにきれいだなあ!!! いや~……(言いかけてかぶる)
よう/ちなみにね、オープニングテーマがね……あの~、あの人なんだよ。ああ、名前がド忘れした……すずき……
いん/(動画を見ながら)あ、踏まれてる踏まれてる。ほら、あなたアレでしょ、この「男の人が女の人に踏まれる画角」好きでしょ?
よう/踏まれる画角は好きだけど……その曲、鈴木 雅之(すずき まさゆき)がやってるんだ。(思い出した)
いん/……ほう?
よう/鈴木雅之って、いるじゃん。歌手の。
いん/ぅえっ!? あの鈴木雅之!?(笑)
よう/そう。まあねえ、恋愛の歌を歌っているってのは分かるんだけど、「なぜかアニメの主題歌を」っていうんで、かなり話題になってたんだけど……意外に合ってるっていうね。
いん/っていうか、あれだなあ。僕、最近のアニメって見てなかったんですけど……
よう/うん。
いん/あれですね、CGとアニメのハイブリッド感がすごすぎて、ちょっと作画がきれいすぎるっちゅー感じ……。
よう/『かぐや様は告らせたい』は……(そうだっけ?と言いかけて)ああ、CGね。そうか、なるほどね。
いん/なんていうの、タイトルのロゴとかは当然、コンピュータで作ってるでしょう。いやあ、手がこんでるなあ。


よう/……とりあえず、3話のエンディング見てよ。
いん/3話? 1話しかないよ?
よう/だから、3話のエンディング(笑)
いん/1話しかないって(笑)
よう/検索すれば出てくるって、たぶん(笑)
いん/いや、たぶんdアニメストアは1話しか出て来てないって……
よう/いや、違う違う。Youtubeか何かに、公式であがってるやつが、まだあるかどうかって話なんだよね。
いん/ああ、そうかそうか、なるほど。とりあえず僕は「dアニメストアで見たら1話しかあがってなかったよ」っていうだけなんで……まあそれはいいや。わかったわかった。3話? じゃあなに、ただググればいいってこと。
よう/そうそう。
いん/……なんだっけ、タイトル。
よう/『かぐや様は告らせたい』(笑)


いん/おお、なんかもうね、(検索窓に)「かぐ」まで入れたら出てきた。すごいなあ……で、どれを見ればいいんだ? 公式……第1話、テレビアニメオープニング映像……第1話、第2話、PV、第5話…… なんで!?(笑)ものすごい量だよ、どれだよ! いやあ大変だな、動画、動画……?第3話、どれ!? いやこれ、見つからないわ……第1話、2話……(ひとりごと)
よう/……よし、あきらめよう(笑)
いん/(笑)
よう/じゃあ、こんな感じで今週は、いいですかね。
いん/ええっ、もう時間!?
よう/うん。
いん/いやあ、そうか、なるほどな。……て、今週、何の話したの?
よう/何もしてないです。
いん/……そんなことないでしょ……?
よう/そうですか? じゃあ、今週は……
いん/んはははははは(笑)
よう/今週は、この辺で(笑)。いつもながら、突然終わるけど(笑)ありがとうございました。
いん/(笑)ありがとうございました。

(約37分25秒)
(♪)


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