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全世代が物申す 京都市青少年活動センター

青少年が社会の担い手として成長するために、社会参加と自主的な活動の機会を提供し、必要な支援を行っていくことを目的に、京都市内の7つのユースセンターを運営。

ロビー

どのような年齢層を対象にされていますか。

中学生年齢から30歳までが対象年齢です。

中央センターは街中にあり、部屋利用をする層は大学生世代が多いのですが、ロビー利用は中高世代が多く、年配の方(有料)は日中にサークル活動で利用したりと、幅広い年齢層が利用しています。他の青少年活動センターも対象自体は変わらないですが、センターごとに来る層が違ったりもします。

どのような施設があり、そこで何ができますか。

ダンス・演劇練習ができるようなレッスンスタジオ、バンドの練習ができる音楽スタジオがあるほか、大中小会議室、和室、ピアノ室、スポーツルームなどがあります。

コロナ禍で、大学生が課外活動の制限を受けているため、大学生の利用が激減。8月は近隣高校の文化祭前の利用が増えています(これは通年通り)。夏休みは日中からロビーや、空き部屋利用での自習室利用が多いです。充分な自習スペースを持っていないため、センターの利用を推奨してくれたりする学校もあります。

自習室は静かに過ごさないといけないため、しゃべりながらやりたい若者はロビーを利用しますが、場合によっては何人かで個別に部屋を借りたり、彼ら自身が使い分けをしています。

ユスカル

施設の設置や運営をしている貴団体についてご教示ください。

センター自体はもともと「勤労青少年ホーム」という、働いている若者の余暇施設だったのですが、2001年に今の青少年活動センターとして、中高生年齢から使えるように、そして働いていない若者も使用できるようになりました。

京都市ユースサービス協会は、京都市が出資して作られた団体で、当初3団体(京都ユースホステル協会、京都YMCA、京都障害児福祉協会(現在の京都総合福祉協会))が人を出し合って運営していましたが、今は京都市ユースサービス協会が単独で運営しています。

青少年活動センターとしては2001年から7か所同時運営しています。

イベント内容・活動内容について。

京都市ユースサービス協会の7つのセンターにはそれぞれ特徴があり、東山は創造表現活動、伏見は多文化共生、南は居場所づくりなどのテーマを持って事業を進めています。中央はその名の通り中央機能として情報的にハブになるような事業等を意識しています。

各センターで特色のある事業を実施しており、その情報は7つのセンターすべてに流しているので、普段の施設利用からセンターの事業につながるきっかけになったり、ときに普段は行ったことのないセンターへ行くきっかけになります。

イベントをつくるところから一緒にやる中で、センターとのつながりはもとより、参加した人同士で関係が深まり、参加者同士で仲間ができたり、その後も連絡を取り合うようになったりすることもあります。

センターを知ってもらうイベントとしては、中央では年1回オープンデーという取り組みをしており、普段利用している若者グループ等と一緒に場をつくっています。

そこには、同じ若者グループだけではなく、市民の方、地域のネットワークに関わっている人をお呼びし、身近に活動している若者の姿もみてもらえるようにしています。若者の声を聴いてもらえる、社会に声を届けられる、そんな場を意識的にもつようにしています。

ユースシンポ

シンポジウムについて

若者や若者にかかわる人を対象にしたユースシンポジウムを毎年実施しています。今年は1か所に大人数集まることを避けるために、4会場にわけてオンラインでつなぐことにしました。中高生年代、大学生世代、一般の支援者・市民の皆様にも参加してもらえます。

今年のテーマは「この半年間を語ろうぜ」で、活動ができないことに対してのいらだちや、活動することへの怖さ、活動に対する温度差で関係性が微妙になるなど、それぞれが抱える思いを、語ってはいけないことにしないように、自分は何を大切にしてきたのかを確認する機会を持とうとしてきました。分科会ごとに対象も変えていて、支援者向けにつくっている分科会は誰でも参加できますが、中高生年代を中心に若者が話せるような場をつくっていこうともしており、そういう場を若者とともにつくっています。
このようなイベントや内容をまとめた冊子等を通して、若者の声を視覚化したり、社会に向けて発信したりすることにも積極的に取り組もうとしています。

概要

取材日 2020年9月2日

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