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〜難病とはりきゅう〜その9「3/20第3診 眠りの深さ」

駅に到着した


今日は3回目の診察、非常に天気が良くて気持ちがいい。

いつも通り、駅前に旦那さんが迎えに来てくれたのだけれど

車内にもお日様を感じて、とっても気持ちがよかった。



今日は、休日という事もあってご家族が揃っていたようで

紹介してくださった娘さんのお兄さん達やそのお子さんがいらっしゃって賑やかだった。

キタムラさんのおうちは、とっても日差しが入って気持ちがいい。

おうちの奥の方から何だか気持ちのいい風が流れてくる。



今日のキタムラさんは、横になっていた。



前回は座って待たれていたのだが、横になっていて

「先生、こんにちは。先ほどお風呂に入れてもらってさっぱりしたんです。それで今は横になっているのだけれどごめんなさいね」と。

なるほど、いつもの水曜日とは違うからルーティンが違うんだなぁ。



キタムラさんの1週間は結構予定が密で

点滴の日、リハビリの日、検診の日などなどあるし

今だに生徒に教えていたりする。週に一度、身体の不自由があることをご理解いただいた上でレッスンをしているのだそうだ。



*前回からの変化

・朝、スッキリ起きられるようになった

 「随分早くから起きてますよ」by旦那さん

2日前まで、朝パチッと目が覚めて(それまではダルかったり、遅くまで寝ていた)スッキリしていた。

・手足の力は徐々に落ちて来たようには感じている

・滑舌がよくなった(感じがする)のが嬉しい。

・別の曜日にくるマッサージの先生の施術後は少し気だるい感じがしたが、何だか反応が出て来ている気がする

・足の温かさが増して嬉しい

・寝ている時によくムセていたのだが、全然ムセなくなった。


そんな変化が有ったようだ。


こういった変化に何があるのか?

と疑問に思うかもしれないのだけれど、結構大きいこと。



治療って「大掃除」に似たところがあります。



キタムラさんやご家族の方にも想像してもらったのですが

例えば、しばらく誰も入らなかったお家が有って

そこを大掃除しようとした時に。


まずは入って窓を開けたりしますよね。

すると、今までそのお家に有った「どんより」とした空気がスーッと抜けていく。

光が入って、空気が変わって。


ホコリは舞うけれど、状況は一変していくのが分かるかなと思います。


掃除でホコリが立つように、

治療は一時的にダルさが出たり、急に眠くなったり

「よりよくなるための変化」を起こしていきます。

逆に病気は変化ができなくなってしまった状態だから、変化というのは尊い


変化の先に治癒がある」と思って良いんですよ、とお伝えした。



もちろん変化というのはネガティブなものだけではなくって

緊張が緩んだり、温まったり、咳が止まったり、ぐっすり眠れる事も変化。



身体の大掃除はまだまだやる事たくさん。

古傷も、溜めて来た疲れも、色々な思いも

ピッカピカにしなくちゃですね!


そんなお話をしながら治療に入った。




前回痛かった足の裏の異常は無くなっていた

足に指の付け根にある関節がプクッと浮腫んでいたのも変わって、前回は右足が浮腫んでいたが今回はかるーく左が浮腫んでいるかな?くらいだった。


今日一番痛がっていたのは「右の足首」で

外くるぶしのあたりに「ブヨォ」っとした嫌な感じの浮腫が有って触ると

「いたたた!」と顔をしかめるほど痛がっていた。



膝周りの張り感が減った

以前は革製品のような皮膚の張りと、軟式ボールくらいパツパツで指が入らない所が有ったが、今はお餅のような柔らかさになってきた

冗談のように聞こえるかもしれないが、大げさではない表現で

家族の方もそう感じていた(同じ例えにはならないだろうけれど)



お腹は

胸の骨に近い所と恥骨のあたりが強く痛んだ

今日は恥骨の右よりが一番痛かった

「右足首の異常が色々関係しているだなぁ」とこの時点で思いつつ背中の治療に移った。



ベッドの上で右下にして寝るキタムラさんの背中側に座って

背中に刺激を始めた


窓からの光が2人の背中に当たって

「背中にお日様が当たって気持ちいいですねぇ」

「本当ですね先生」


なんて言いながら鍼をする。


「全く鍼を感じないですね、先生の手があったかいなって事しかわからないから不思議だなぁ」とキタムラさん



背中の4箇所のツボに1分ずつ当ててまた仰向けになってもらった。


お腹の痛みはこの時点で

30/100まで減って、なお右の恥骨が痛かった。



「じゃぁ今日は右足に治療しますね。まだ足首痛いでしょ?」



「いてて!けど随分いたくなくなりました」


「じゃあ、これ覚えておいてくださいね、すぐに痛く無くなりますからね」




右足の親指と人差し指の間に鍼を当てて、足首を触りながら刺激を加える。


3分間くらい経ってから


「キタムラさん、いまどうですか?」



あれ!?全く痛くない!不思議!



お腹を触って

「今こっちの痛みはどうですか?」


あ、こっちも痛くないです先生


そんな回だった。



今回は、足首のひっかかりが有ったのでそれを変化させた

また、体が変わってくると思う。大掃除は一つ前に進んだはずだ

どうなるだろうか、ご家族にも「毎日、体調がどうか一言聞いてみて教えてくださいね」とお伝えした


それと、ぐっすり眠れていることは本当にいいことです。

これからも睡眠大切にいきましょう。と



治療後

「先生、ご飯まだでしょう?あるから良かったら食べていってね」

なんて言ってもらってお呼ばれした。



旦那さんと、娘さんとお話を伺いながら

来月に控えた引っ越しについても、色々話しながら

お日様がよく当たって気持ちのいい風が入る和室でご飯をいただいた。



ご飯については、貰って良かったんだろうか?うーん。



サポーターの皆さんに申し訳ない所がありつつも

いただいてしまった事をお許しくださいませ。。。。

今日だけですからね〜!と話しつつお家を後にした



次回は来週の水曜日。

まだまだ戦いは始まったばかり。


皆さんの思いも込めて、頑張ります。

【全て治療費に充てます】 ここで書かれる「難病患者」さんからは治療費をいただきません。皆さんのサポートは全て治療費に充てます。全て「ギフト」になります。 この記事では治療のドラマをリアルタイムでお伝えします。 サポーターとして継続的な難病への治療の為、応援してくだされば嬉しいです