見出し画像

罪 #2

運が向いていないとか
ついていないとか
そういうことではないのだと
近頃はそう思っている

わたしがなしてきたことの報いなのだろう
何か強い憎しみと 強い怒りを伴った大きな力が
わたしの進む道に障害を生じさせている
近頃はそう思っている

わたしがしてきたことは 取り返すことはできない
忘れたとしても なかったことにはならない
(忘れることはないが)
どれだけ傷ついたのか どれほど怨んでいるか
わたしには 想像するしかできないが
きっとそれを上回る
とてもわたしなどに思いもよらない
強い気持ちが あなたを満たしているに違いない

わたしのどうしようもない部分が
とてつもなく無遠慮に
優しいふりで ただ手荒に
あなたの心の大切な部分を損なってしまった
壊れてしまったものは 元通りになることはない

中途半端な 守れない約束を交わしたばかりに
あなたの魂は 永遠に損なわれてしまった

お前は何をしてきたのだと 風が問いかける
心置き無く泣かれよと 言ってくれるはずもない
わたしには それに応える資格すらない

罰など生ぬるいものは与えられない
耐え、悔いて
投げ出すことのできない苦しみを背負って
見苦しい己の心を鏡に映して
反吐が出るほど見つめながら
生涯を生き抜くのみ

それだけの罪を犯したのだ
わたしという人間は

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?