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日本文化のお辞儀を、「礼と拝」の違いまで考えてみるよ

日本文化に深く関係する「礼」。何も武道やお稽古事に限らずに、日常生活でも私たちは日に何度、お辞儀をしているでしょう。

無意識のうちに体に染み付いている「礼」文化ですが、さらに一歩踏み込んでみたいと思います。


日本人はペコペコとお辞儀をしすぎる、と言った印象が外国人から見るとあるようですが、ポーズだけのお辞儀は私もあまり意味がないな、と思うものの、お辞儀それ自体はとても美しくエレガンスがある動作だと思います。そして、最近思うのはお辞儀はちょっとエスパーの要素があると思うのです。なぜなら、何も言わずに、言葉を介せずにコミュニケーションを取れるってすごいことだな、と。近い人だったり、知り合いだったら言葉なしでのコミュニケーションも可能でしょうが、見ず知らずの人同士でも言葉なくして意思の疎通がとれるって、よく考えたらすごいなと思うのです。

以前、ニューヨークに住んでいた時には、一にも二にも言葉に出して意思を表さないと何も始まりませんでした。もちろん、色々なバックグラウンドの人が集まった国際都市なので、自分はどこから来た何者であるか、ということを説明してからコミュニケーションが始まります。「思ったことは言わないと分からない」文化が徹底しています。疲れている時にはこのコミュニケーション文化は面倒くさく、「ほっといてよ」と思うこともあるのですが、見ず知らずの人に「そのTシャツいいね!」と褒められると、とても嬉しく思い、それはそれでいい文化だなって思いました。何にも一長一短、そして解釈によって気分も変わりますからね。


さて、お辞儀ですが角度によって思いの深さの表現が変わる、というのも面白いと思いました。

1. 0度:目礼 = 目を伏せるだけのお辞儀

2. 15度:会釈 = 軽いお辞儀

3. 30度:敬礼 = 一般的なお辞儀

4. 45-60度:最敬礼 = 感謝や謝罪、人前で行うお辞儀

5. 90度:拝 = 相手を敬う気持ちを最大限に表したお辞儀、神社にお参りする際のお辞儀


そして、一度立ち止まってこれらのお辞儀をする、というのもマナーのひとつ。

お辞儀とひとことでは片付けられないくらい、種類もマナーもありました。
普段はあまり気にせず、会釈しかしていなかったのですが、これからは少し意識をして心をこめたものにしようと思います。

ちなみに、今日のブログのタイトルは「礼と拝」ですが、違いは分かりましたか??

日本のお辞儀について外国人向けに説明されたウェブサイト。動画もあってなかなか興味深いです。

Bowing in Japan

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このnoteでは、わたしから見える景色を綴っています。
読んでくださった方の心に止まり、また違う景色が広がったら嬉しいなと思います。

よかったら自己紹介を含めたこちらもご一読ください。
「わたしの景色」

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