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ルイ・アームストロングの歌詞と、道元禅師の短歌から見る「素晴らしきこの世界」

前回のnote、シンプルだけれど、豊かさの最高の表現:"春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえて 冷しかりけり"を書いている時に、そう言えばと思いついたことがあるので、今日はそのことについてです。

道元禅師の短歌

春は花
夏ほととぎす
秋は月
冬雪さえて
冷(すず)しかりけり

これは、「四季は、宇宙がくれた最高の贈り物」を歌っていて、何気ない日常の中に本当の豊かさはあるんだよ、という意図があるようにも思います。

日常の中にある豊かさかぁ、と思いを巡らした時に思い浮かんだのが、ルイ・アームストロングの"What a wonderful world(素晴らしきこの世界)"。

以前、I love you の伝え方というタイトルでnoteを書いたのですが、その時は一部の歌詞だったのと、直接的ではない愛情表現についてだったので、今回は歌詞全部とその世界観について書いていきます。

What a wonderful world
I see trees of green, red roses too
I see them bloom for me and you
And I think to myself what a wonderful world

I see skies of blue and clouds of white
The bright blessed day, the dark sacred night
And I think to myself what a wonderful world

The colors of the rainbow so pretty in the sky
Are also on the faces of people going by
I see friends shaking hands saying, "How do you do?"
They're really saying "I love you"

I hear babies cry, I watch them grow
They'll learn much more than I'll never know
And I think to myself what a wonderful world
Yes, I think to myself what a wonderful world

Oh yeah
素晴らしきこの世界
まるで、君と僕のために咲いているような
木々の緑や赤い薔薇を見ると
素晴らしい世界だな、と思うんだよ

それから、青い空に白い雲
輝かしく喜びあふれた昼と、暗く神聖な夜を見て
あぁ、なんて素晴らしい世界なんだろう、と思うのさ

とてもきれいな虹が、空にかかっているよ
街を行き交う人々の顔にもね
おや、握手をしながら「元気?」って言っている人たちがいるよ
でも本当はね、彼らは「愛しているよ」って言っているんだ

赤ちゃんが泣いているね
僕はその子らの成長を見守ろう
きっと、彼らは僕よりも多くのことを学ぶのだろうな
素晴らしいね
あぁ、なんて素晴らしい世界なんだろう

(私が意訳しました)

何気ない日常の風景への賛美を、ゆったりとした素敵なメロディに乗せて歌っている名曲ですが、この歌が生まれた背景にはベトナム戦争がありました。非日常から生まれた、日常の豊かさへの気づき。


道元さんの短歌で歌われている四季の豊かさ、そしてルイ・アームストロングが歌った日常の素晴らしさを、なるべく日頃から実感できるように意識したいなぁ、と思っていますが、今年はコロナ禍の自粛期間が明けた時に痛感しました。

街に人がいて、自由に行き来することができ、お店が開いている。それがありがたい。それまで当たり前のようにあった豊かさに気づける、そんな大切な期間だったように思います。

まだまだ過渡期で、変化はこれからもあるだろうけれど、今のこの状況に感謝して味わいたいな、と思います。


さぁ、今日は月曜日。新しい週が始まりますね!
この曲と共に、どうぞ素晴らしい週をお過ごしください。
(この方は、なんて幸せそうに歌うんだろうか)


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