銘柄選びのルーツ

ゆるコーヒー会で使う銘柄選び。そのルーツはカッピングをマスターした一般のコーヒー大好き人間たちが持ち寄る銘柄のテストドリップとカッピングでした。

ゆるコーヒー会の前身であるコーヒー会は、回によっては銘柄を持ち寄って淹れあうGIGのようなことをしていました。持ち寄るからには自分のお気に入りのロースターのものが多い。しかし、それをカッピングでチェックしてみると、意外と生焼けや焙煎臭のするものが多く、がっかりしてました。同時に、そういった「難あり」がドリップに悪い影響を与えるのだな、というのも身を持って知っていきます。

常連さんたちは、生焼けがせず、焙煎臭がせず、いいポイントでコーヒー豆を焼いてくれるロースター探しを勝手に始めます。都内でも●●の店ができた、と聞いたら行ける人が行って感想をFBなどにあげてみる。全員が100銘柄近くのカッピングをした人たちなので、あまり間違いが起こりません。

1年くらい、そういう時間が過ぎて気づくと、全国の有名ロースターのほとんどを制覇していて、だいたいこのお店かな、という目星を立てることができるようになりました。どこが、ということは、ゆるコーヒー会の中でしか話さないことにしています。

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しかし、コーヒーと愛好者との関係性って、こういうものなのではないでしょうか。手塩にかけて産地から入手し、焙煎したものを、わかる人にちゃんとあじわってもらいたい。ものづくりをしている人ならだれもが持つ感情です。コーヒーの世界では、情報を隠そうとするとみなされてもしかたがないことが多くあります。カッピングを一般人に普及させないこともひとつです。一般の人たちがコーヒーを適正にテイストできるようになれば、いいものの価値がしっかりと評価されるようになるはずです。それが巡り巡って、いいコーヒーを取り寄せる下地になっていく。ゆるコーヒー会の設立趣旨は、まさにまともなコーヒーを手に入れたい、ということでもあります。




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