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『月の匂い』

夜遅くに家に着く。
家の明かりがすべて消えているから
少しだけ散歩する。

あたりの家の二階の窓から
常夜灯の明かりが見える。
まだ起きてる人がいることに
安心する。人は生まれながらにして
人を欲しがる中毒なんだ
自覚症状がまるでない

見上げると月。
息を思いっきり吸い込むと
少しだけ月の匂い
がする。

聞きたいことを上手に
聞くにはどうしたらいいのだろう。
聞き上手というのでは
それは聞けない。
聞いてみるまでは
本当に聞きたかったことなのか
わからない

気持ちも少しだけ無重力
になって家に戻る。

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