落選詩「有休」
2022年5月に花椿に投稿し落選した詩です。落選した理由を自分なりに分析していきます。
また詩の投稿をしている人への何らかの情報提供になったら良いなと思います。
【有休】
平日と土日祝の隙間から
こぼれてしまった日が有休なんです
そう教えたことがある
仕事用の言葉遣いで無意識に
扉を開けると同時に
会話を始めるのが冷蔵庫
すぐに立ち去るのも気の毒で
言い終わるまで扉を開けたままにする
私とあなたの間には
距離があるので丁寧語をつかいます
ソーシャルディスタンスと丁寧語
わたしがいないところから
聞こえてくる笑い声
今日私は空洞だから
好きだったCMのようによく響く
1階と2階、それぞれが流す
同じテレビ番組
それでも変わらない
夜に置いたコップの位置
今日はこぼれてしまった日
反省点
伝えたい内容が定まっていない
良いなと思ったフレーズを繋いだだけ
「詩とは良いフレーズを繋げばよい。その良いフレーズの繋がりの全体から、私の伝えたいことが無意識に詩に投影されるのではないだろうか」という考え方も有り得る、としていた時期でした。
また、何らかの「伝えたいこと」を詩に表現することに懐疑的な時期でもありました。もっと何か方法があるのではないだろうか。伝えるための方法として、起承転結や構成は本当に必要だろうか、そんなことも考えてました。
その結果、当時としては良い出来だったのですが、いま読むと前回と同様に、ただ単にフレーズをつないだだけになっており、全体としてはバラバラになっている感じが否めません。
光るフレーズはあると思ってますので、各フレーズを生みだすことになった背景にある「伝えたかったこと」をきちんと磨き、作り直したいと思ってます。
お粗末さまでした。
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