現役ボカロPによる「作曲の始め方」 - 前編:必要な機材について

こんにちは、枯木憂です
普段はオルタナティブロックを中心としたボカロ曲を趣味で制作しています


今回の記事は
「作曲に興味がある・始めてみたい!」といった方や、
「新しい趣味を探している方々」を対象として

作曲始めてみない?
楽しいよ!というのはもちろんなのですが

始めるにあたって、
お金かかりそう… ハードル高そう… 大変そう…
という不安に対して

(始めるだけなら)意外とお手軽でお金かからないよ!
(思ったよりも)簡単だよ!
と言うためのものです

駄文・乱文・長文ですみませんが
この記事が作曲を始めたい人の背中を押す一助になれれば幸いです


お前誰やねん!とか
どんぐらいの曲を書いててこんな記事書こうとしとんねん!という方へ

(聴いていただけるかは不明ですが)
執筆時の最新曲を貼っておくので、参考にしてみてください
(別に聴かなくてもOK。内容読みたい人はサクッと本編へどうぞ)

…話がそれました


まず、作曲を始めると以下のようなメリット・デメリットがあります

メリット
1. 自分の好きな曲を自分で作れる!
 自分が求める最高の音楽を自分で作っちゃおう

 地産地消 作曲のウロボロス
2. 創作界隈の友達が増える!
 
(かも これはSNSの使い方による ちなみに筆者はすげー下手です) 
3. 作品を世に出した時に感想をいただけると嬉しい!
 (本当に嬉しい これはマジでそう なおデメリット3と表裏一体)

デメリット
1. (ハマると)お金がなくなる
2. (ハマると)時間がなくなる
3. (作品を世に出すようになり、承認欲求が抑えられなくなってくると)
  人格がDARK SIDEに堕ちる可能性がある

特にメリットがめちゃくちゃデカいです。
デメリットは付き合い方次第かな…


なお、本稿は長くなるため

前編:必要な機材について ← 今ここ
中編:作曲のフロー(流れ)について
後編:曲が完成したら(公開するために…)

以上の3部構成で進行させていただきます

前置きが長くなりましたが、いよいよ本題に入りましょう



はじめに

まず、作曲は(極論)紙と五線譜があれば出来ますが、それを音源として形にするためには作曲ソフト(アプリ)が必要になります。
本記事では必要な機材についてざっくりまとめたものです。

当然、選択肢は無限にあるので、あくまで参考までに

とりあえず概算から書いてしまうのですが

iPhoneでやるなら初期費用¥7,200
PCでやるなら初期費用¥136,160
(→諸説あり。もっと安くもできる)

ぐらいでいけるはずです。以下に詳しく。

てっとり早く安く始めたい!(iPhone)

初期費用を今すぐ用意できない!
長続きするか不安なのにいきなりお金ドカっと出せない!

そんなあなたへ…
以下、iPhoneでお手軽に始められる最小構成の一例です

(スマホがAndroidの場合、スマホで始めるのは諦めたほうがいいです。iPhoneに乗り換えるか、素直にPCを使いましょう)

作曲ソフト(アプリ):GarageBand

これ今無料で入っているらしいですね
作曲ソフトとしての機能はそこそこ、内部音源もそこそこ
でもこれで無料ならマジで最高
これで伴奏を作ったり、作った伴奏とボーカルを合わせたりします

筆者もこれで作曲をはじめて5年ぐらい愛用していました
とりあえずここから始めて、
不満が出てきたら機材をアップグレードするくらいでもいいのかも

ボーカルについて:Mobile VOCALOID Editor

エディタ¥4,200と好みのボイスバンク¥3,000くらいで小計¥7,200

伴奏を前述のGarageBandで作るとして、
ボーカルで合成音声(VOCALOID)を使うなら
選択肢はおそらくこれになります

筆者は本アプリではなく
iVOCALOIDという以前のアプリを5年ぐらい使っていたことがありますが
多少の制約はあれど、制作できない!ということはありませんでした

…ここまで最小構成。
以下、これに付け足しするならば

ギター及びベースなどができる人向け:iRig

ギター・ベースとiPhoneをつなげられる機械(インターフェース)です。
特にギターは音符の打ち込みで"それっぽい演奏"にする難易度が高く、自分で弾けるならそっちのほうが断然いいです。
インターフェースは他にも選択肢ありそうだけどね

アップグレードしたくなってきたな…(PC環境へ)

もしくは最初からある程度費用出せる人向け

まずは制作環境をスマホからPCにしましょう。
できること・調整できる限界がスマホと比べて格段に向上します

作曲ソフト(DAW)

Digital Audio Workstation(DAW)と呼ばれています。
DAWにはいくつかの選択肢があります。
お好みでいいですが、迷ったら

  1. Cubase
    一番ユーザーが多いと噂(真相は不明)。ユーザーが多いということはネットに困った時の技術記事がいっぱい載っているということ。教則本とか、Cubaseの使い方〜みたいなYoutubeを上げている人もいっぱいいます。困った時に解決しやすい。筆者は現在Cubaseユーザーです

  2. Logic Pro
    Mac OS専用。
    GarageBandに慣れた人はこっちのほうがとっつきやすいと思う

上記2つのどちらかを選ぶのが無難だと思います。
でも他の選択肢でも全然アリ。
DAWによって得意ジャンルが異なる(らしい)ので好みで選んでもOK

他の選択肢
・Studio One
・Ableton Live
・Pro Tools
など…

個人的な見解1。
アップグレードとしてPCの作曲ソフト(DAW)を買うのであれば、
グレードは最高位をおすすめします。
下位グレードだと機能の一部に制限があるため、あとでやきもきすることになるかもしれません(そしたら買い足す、でもいいかもだけどね)

↑あれ、じゃあもしかして最初は下位グレード買って
後から不満が出たらアプデするほうがお得だったりする…?

個人的な見解2。
作曲ソフトには無料のものもありますが、筆者的にはオススメしづらいです。内部音源が少ない(ない)とか、機能もなかったりして、フリーの音源・ソフトを落としたりする必要があり、
PCが苦手だとここで挫折しやすいです。
有料なら最初からある程度の音源・機能が付属してくるので、変なところで挫折せずに済むかと思っています。

筆者はフリーで始めようとして挫折してCubaseを買った過去があります
(VSTって何…?誰か助けて!!!!!!)

オーディオインターフェースとヘッドホン

オーディオインターフェースって?
PCと楽器・マイクを接続する機械です。
ギター弾く人とかは必須。弾かない人はいらないのかな?

とりあえず安いやつでいいと思います。
(最近ちょい高めの新しいやつ買ったけどそんなに違いがわからなかった)
↑わかる人にはわかるらしいけど…

筆者はSteinbergUR12を長年使っていました。
Steinbergで言うと、今はIXO12という型番がエントリーモデルっぽい?

ヘッドホン?
→好みでいいと思います。が…
SONYMDR-CD900STという型番のヘッドホンがよく使われているらしいです。筆者はとりあえずこれを買いました。
(みんながそれを使っているなら、同じヘッドホンを使うことで聴こえ方の検証・比較・調整ができるから)

詳しい人に聞けば別の答えが得られるかも。
(なんかMDRはあんまり音が良いわけじゃないらしいよ)

ちなみに端子がミニプラグじゃなくて標準プラグなので、そのままではPCに刺さらないと思います。インターフェースといっしょに買いましょう

ボーカルについて

好みでOKです。好きな合成音声を使いましょう。
VOCALOID 6とか、Synthesizer Vとか、色々な選択肢があると思います

だいたいこのぐらいのお金がかかるかも

作曲ソフト:Cubase Pro 13(¥69,300)
オーディオインターフェース:Steinberg IXO12(¥12,560)
ヘッドホン:SONY MDR-CD900ST(¥15,800)
ボーカル:VOCALOID 6(¥27,500)
好みのボイスバンク(例では符色にします):符色(¥11,000)

小計:¥136,160

…高っ!!!!!!!!!!!

いやでも、作曲ソフトとかボーカルまわりを他のにしたら
もうちょっと費用抑えられるかもです

それこそ作曲ソフトは下位グレードから始めてみるとか

中まとめ

いずれにせよ初手からこの出費は痛いと思うので、
iPhoneユーザーであれば、GarageBandから始めてみてはいかがでしょうか

さらなる深淵へ…(追加プラグイン)

力が欲しいか?

―求めよ、さらば与えられん

有料の追加プラグインを買いましょう。世界がめっちゃ広がります
RPGっぽく言うと船とか飛空艇ぐらいヤバい
いい音がお手軽に出せます。音と手間は金で買える
※もちろん備え付けの音源でも調整詰めればちゃんと音作りできます

以下、最近筆者が買ったすげーやつ

先に言っておきますがセールの時に買うのがいいです。高いので
あと大体無料で試せる仕組みがあるはずなので試してからにしましょう

iZotopeシリーズ

AIで分析して音量バランスを整えてくれたり
いい感じの音にしてくれたり
音圧をブチ上げてくれるすげーやつ
非セール時は8万ぐらい
(いろいろ入ったセット。Mix & Master Bundle Advancedを買いました)

Archetype: Tim Henson

ギターのアンプシミュレーター。めちゃくちゃいい音がする
非セール時は119ユーロ
(日本円でいくらですか?→¥20,000ぐらい)

Addictive Drums 2

ドラム音源。備え付けの音源じゃもう満足できなくなっちゃったの!!!!
値段はものによる(いくつドラムセット買うか、とか)

他にもいっぱい素敵な音源・プラグインがあるよ!!!!

でもこの領域まで沼にハマった人はもはや筆者の記事は必要ないところにいると思うので割愛させてくださいね(むしろ筆者に教えてください)

…はい

おわりに

いかがでしたでしょうか

このように、沼にハマるとお金がいくらあっても足りなくなりますが
とりあえず始めるだけなら
GarageBand、Mobile VOCALOID Editor、好きなボイスバンク
以上3つで事足りるはずです。(小計¥7,200)

あれ、意外と安い…?となってくれるとよいのですが。
ゲーム1つ分、あるいは飲み会1~2次会、あるいはソシャゲ課金…
ぐらいのお値段って感じですね

以上!

追記
自分のことを現役ボカロPっていうのかなり恥ずかしい

前編:必要な機材について ← 今ここ
中編:作曲のフロー(流れ)について
後編:曲が完成したら(公開するために…)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?