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YOUは何しに中国へ?ゲスト座談会#4(華村"HCZY"知英@中国東莞)

「YOUは何しに中国へ?」
中国での就業経験がある平成生まれの4名によるキャリアストーリーに続き、前回から始まりました、我々4名+ゲスト1名を招いた座談会
4人目は・・・この方です!

華村"HCZY"知英@中国東莞(@stwtcpld)
神戸市出身で現在は広東省東莞市在住です。日本で転職活動をしていた時に、人生を変えたい!との一心から中国へ飛び込む。父親の知り合いの事業を頼りながら現在のお嫁さんと出会い、現地に根付いた生活を送る。
◇目次
 1,【略歴】
 2,【メンバー座談会】
 3,【最後に】

【略歴】1985 年生まれ。
中国・台湾出張が多い父親の元で育つ。
時折父がおみやげで持って帰ってくる、日本にはない怪しいオモチャや海賊版 DVD などを通じて、中国を身近に感じていた。ところが、大学も新卒就職先もまったく中国どころか海外にまったく関係ないものを選び、中国とも無縁の生活が続く。

2015 年のある日、仕事に疲れ切っていた時にふと「このまま日本にいても先がないな」と思い立ち、30 歳を手前にして突然ツテがあった広東省に住み始める。海外生活経験はおろか、中国語能力もなく、行き当たりばったりの思いつきで、多くの苦労をする。

Lang-8(語学学習者同士の相互添削 SNS)を通じて現在の妻と知り合う。何度かお互いを訪問するようになり、付き合い始め、最終的には同棲の後結婚。子供はまだ無し。

中国では日系現地採用・製造業を主に経験。日系企業の闇っぽいものを見たり、パワハラ上司に当たって鬱っぽくなったり、なぜか転勤をさせられたり、苦労の方が多いが周囲の環境に流されることなく、楽しく毎日を過ごしている。

【メンバー座談会】

一同:こんかいは、ありがとうございます。

華村:いえいえ、少しでも中国の生活が伝われば嬉しいです。

航平)
華村さんは、お父さんの影響を受けて中国に興味を持ったんでしょうか?

華村)
そうですね。父親が商社勤めで、中華圏への出張が多い人でした、最初の興味は父親だったと思います。

まめ)
お父様から中華圏のお話を聞くことはありましたか??

華村)
よく聞いていました。主にどんな危ない目にあったかとか、トイレがマジで汚いとか、90年代のカオスな中国の話が主だったように記憶しています。ちなみに、小学生の頃に家族と行った台湾旅行が初めて行ったのが中華圏の初訪問です。その頃は、自分で中国に関わる、ましてや住むなどということはイメージしていませんでした。

ビントウ)
お土産が日本にはない怪しいおもちゃってところが良いですね笑。中国のB級な部分に惹かれた人は案外多いと思います。

光平)
ゲームボーイのソフトがたくさん入ってるカセットとかですかねw

華村)
あ、まさにそうです。偽ゲームソフト。小学生の頃、確か初代プレステのソフトが正規版だと5,000〜80,00円くらいだったと思うんですが、香港なら200円で販売するような店があったのを覚えています。コピー対策をしたプレステ本体が販売されても、その対策をしたコピー商品が出るような時代でした。

航平)
いたちごっこですね・・・

光平)
働いてから、中国との接点はありましたか?

華村)
前職は驚くほど多忙な会社でした。目の前のことに精一杯で中国への興味はほとんど途切れていました。そうなると、「このまま日本にいても同じような日々を過ごすだけで、未来が見えない」と漠然と感じていました。仕事を終えて疲れ切ったある時、父親の知り合いで事業をやっている人がいることを思い出して、なんとか住ませてくれないか、と頼んだ感じです。現状を変えたいという強い気持ちがありました。

光平)
日本に居場所はない・・・みたいな感じですかね?笑

華村)
退職してからの最初の1年くらいはその知り合いを手伝いつつ、割とブラブラしていました。転職活動とかもやってみたんですが、その時は前職の辛い経験が頭から抜けず、どこも同じように見えてしまったんですね。特に魅力を感じる企業はありませんでした。ただ、その知り合いが事業を清算するってなってから焦りました。やべえ!働き口探さなきゃ!っていう恐れが出てきました。

光平)
日本に戻るっていう選択肢もあったと思うのですが、そのまま中国に居続けたのは何か理由があるのですか?

華村)
嫁(当時彼女)がいたことと、ブラブラしていたもので日本に帰っても就職などで有利になる点がありませんでした。いま帰ってもしゃーないな、もうちょっと頑張るか、という気持ちだったように思います

ビントウ)
奥さま!!

航平)
差し支えなければ、馴れ初めを伺いたいです

華村)
最初はLang-8という語学学習者同士のSNSでメッセージを送りあっていました。こっちは中国語、向こうは日本語を勉強していたので、語学交換として成立しました。

光平)
女性から申し込まれるって中国だとかなりレアな気が・・・・!

まめ)
モテるなぁ、いいなぁ、

華村)
まあ、僕の人間的魅力ですかね!笑

光平)
いや、その通りなのでは!?

ビントウ)
親しみやすいオーラが出てます、華村さん!

まめ)
その通りでしょう。後でこっそりコツを教えて下さい。。

華村)
伝授できるようなコツはないですよw

航平)
中国の生活はどうですか?仕事とかで大変なことはありましたか?

華村)
中国に来てからは製造業の仕事に就いていますが、大変なことばっかりです。

華村)
最初に入った会社では営業だったのですが、直属の日本人上司のえげつないパワハラと週5の飲み会で精神を病みました。

航平)
うわああああ....

光平)
うおお・・・

華村)
光平さんの回にあった症状、ちょっと気持ちわかりますよ。朝3時半とかに起きて、体が震えだすんです。

光平)
懐かしい(違う

まめ)
週5の飲み会... やってられないですよね...

ビントウ)
なんか、海外で腐敗しちゃう人いますよね

華村)
もう一挙手一投足すべてに対して、「お前はなってない」ということを言われました。挨拶、仕事の資料、飲み会段取り、服装、出張者の出迎え等々、何かするたびに説教でした

華村)
これが現地採用の辛いとこだと思うのですが、そういう上司に当たってしまうと、逃げ道がないんですよ。海外の日本人社会は人が少ない分、関わらざるを得ない人が決まっているので、辛かったですね

光平)
駐在員病ですね。空っぽの椅子に胡坐をかく

航平)
逆に、楽しかったことややりがいに感じることはありましたか?仕事以外でも大丈夫です。

華村)
仕事では、中国語ができるようになるにつれてどんどん楽しくなってきました。ローカルスタッフとコミュニケーションが取れるようになると、仕事も早く覚えられますし、言葉のできない駐在員の気づかないようなことに気付けたりするようになってきます

華村)
部署間のしがらみ等、ローカルスタッフ間で膠着化した問題がどの会社にも絶対にあるので、それを解決してやれるのは外様である日本人のほうがいいのかなと思っています

華村)
あとは、結婚生活が充実してるのも大きいと思います嫁と一緒に、1日に一回は爆笑しています。幸せです

光平)
結婚いいですね・・・!変な話ですが、双方のご両親からは反対もなかったですか?

華村)
僕の父親から両親の反対はありましたよ。

ビントウ)
おおお!中華圏に理解のありそうなお父さまなのに!?

華村)
そうです。実際に中国人と結婚してうまくいかなかった例をたくさん見てきているので、お前みたいな半端もんに上手くできるわけなかろう、という理屈です。まあ、全く理がないわけではないです。

ビントウ)
心配してくれたんですね

航平)
確かに、、日中の国際恋愛で結婚後に妻が豹変したという例を我々も最近聞いています

まめ)
それ、よく聞きますね

華村)
幸いにしてウチはそういうことはなかったですね。慎ましくやってます

まめ)
すばらしい!

ビントウ)
2人の問題ならまだしも、中国だと親の干渉が多いイメージがあります その辺りは日本人からすると慣れないかもしれない

華村)
向こうの親の干渉もエグいですよ…いい人ですけどね。しょっちゅう家に来ますし、家にも呼ばれます。これは日本とは異なる文化ではありますが、そういうのも含めて楽しかったりします

まめ)
楽しいのが一番!

航平)
日本とは異なる文化圏の方々と付き合うことは新しい発見もあり、戸惑いもありますね

華村)
そうですね。主に戸惑いですがw

華村)
ただ、非モテクソ童貞メンタルの僕でもなんとかなっているので、好きになった人が外国人だろうがあんまり気にせず突っ走ってみてもいいんじゃない、とはよく思っています。あ、でも結婚となると事前にちゃんとお互いのことを見せ合うのは大事かなぁ

航平)
中国では家と車が無いと結婚できないと言われていますが、実際これが問題になったことはありますか?

まめ)
たしかに、それよく聞きます!

華村)
僕、車も家もないです。素寒貧のまま結婚しました。

ビントウ)
たしかに!あくまで私の感覚ですが、賃貸で良くない?駐車場代勿体無くない?って思ってしまいます。

華村)
車はお互いに興味がないので、話題にも登りません。

航平)
ちゃんとお互いが話し合った結果ですね

華村)
まあ、向こうは本心でどう思っているかはわかりませんがねw

航平)
国際恋愛や現地採用のリアルを聞けました。

光平)
現地採用同士、謎の心の繋がりが出来た気がします

航平)
今の中国生活を通して今後、どのような目標や計画があるかお聞かせいただければと思います、

華村)
とりあえず妻と楽しく暮らしていければいいのかな、と思っています。子供ができて、まっとうに育てあげられれば言うことないですね。中国の場合は、そのためのハードルは結構高いのですが、妻となら乗り越えていけるんじゃないかと思っています。大きな野望とかはないです。とにかく笑っていられればそれでいいです。仕事は…のし上がるのは難しいなと感じていますが、今の路線で他の日本人にはできないようなことが何かできたらな、と漠然と感じています

航平)
最後に読者の皆様へ一言!

華村)
中国という国は本当に「来てみないとわからない国」だと思っていて、各々の感じ方が違うのがいいところだと思っています。中国に住みたい、中国に旅行したいと思って検索するとネガティブな情報が出てきやすい昨今ですが、大事なのは自分がどう感じるかだと思うので、とりあえず行動しましょう。僕みたいな何も考えないまま来た人間でも楽しくやっているので、たぶん僕より聡明な読者の皆さんならもっと上手くやれるでしょう。中国でお会いしましょう!

一同)
ありがとうございました!

【最後に】
中国で生きるためには、「楽しく過ごすこと」と「自分の頭で考えること」の2つが重要だと改めて感じました。
日系企業の闇だけでなく、中国社会は変化のスピードが速いことや、人が多いため、周囲のことばかり気にしていると大きな「流れ」に飲み込まれます。世の中に対して抗うというのではなく、世の中の動向をしっかりと自分の頭で考えていくと自分が幸せになれる空間が見つかります。小さな幸せを見つけて楽しく生きていく習慣ができると充実した毎日を過ごせますね!海外生活で必要な生き方を華村さんから再確認させてもらいました!
(編集担当:航平)

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