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人のさかいめ

今回の帰省で両親は息子くんが随分と成長していて驚いたと言っていた。

私もそう思う。
日々、横にいる自分でさえ息子が人になった境にこの夏立ち会った気がしている。

チンパンジーの知能がヒトの3歳くらいなんだそうだが、なんならちょっと賢めのチンパンジーより息子くんはチンパンジーだった。
ある意味、純真無垢な天使であった。
それが、この数日で感覚的な表現になってしまうが、人に堕ちてしまったというか、朝起きたら人間の領域にまで育ってたといった感じなのだ。

私も驚いた。
人って、もっと螺旋階段的に成長するのだと思っていた。
でも、そうじゃなかった。

息子といるのは初めから楽しかったが、その日からもっと楽しくなった。

脱皮した真っ白なセミに出会った時のようなレア感。
お母さんにならなきゃ知らなかった。
いやあ、いいもん見た。

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