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ポメラ日記 2020年4月23日(木) やけどが痛い


今日は朝からぱんださんが「おやすみのひ?」と聞いてくる。
平日に、テレビを英語に制限されているのがよっぽどいやらしい。
英語嫌いになられるより制限を解放すべきかとも思うが、テレビを見っぱなしになるのでそれも困るのだ。うーむ。

食パンを食べるのに飽き飽きしているぱんださんのために、食パンにバナナと苺を切ってのせ、チョコレートを絞る。バナナと苺を切るのはぱんださんがやった。
ぱんださんは作って満足して、あまり食べなかった。うーむ。

海賊ごっこをして宝探しをしたり、ぱんださんがワニやライオンになってよんださんとわたしを襲ったり、プラレールを作ったりする。プラレールの線路をわたしは一応破綻なく橋の下を通しながら複線が作れるようになった。地味な技術の向上がある。
あと、トランプの赤黒もやった。三歳児と二人でやれるトランプはなかなかない。

ピクニック用におにぎりを握る。
よんださんをおんぶ準備している間、ぱんださんにふりかけを渡して、ごはんに適当に混ぜてと言ったら、振りかけすぎずにそれなりに出来ていた。進歩だ。
わたしが握って、ぱんださんが海苔を巻く。
「おかーさんがごはんやさん、ぱんちゃんがのりやさん」
「二人合わせて?」
「「おにぎりやさーん」」
というのが、ぱんださんの大好きな定型文だ。
甘い卵焼きと、冷凍のコーンコロッケ、ほうれん草のおひたし、昨日の夕飯の残りの鶏大根も詰める。

みなでピクニックに行く。ご飯を食べて、途中でささださんが、
「6月末まで保育園を休む方向で考えようか、やっぱり」
と言う。うんまぁ、それはそれで。でも詳しく後で話そうね。
ぱんださんは甘い卵焼きとコーンコロッケを気に入って、わたしの分を半分奪って食べた。
しばらく外遊びをする。
春はもう盛りといっていいだろう、猛々しいほどにハルジオンが咲き誇っている。早春の花はもうみな、雪のようにどこかに消えてしまった。でも多分、草の形で残ったり、種を落としたりしているのだろう。
同じような目的の親子連れ数組や、散歩中の老人たちと、絶妙に距離を取りながらかくれんぼ、おにごっこ、だるまさんがころんだ、そのほか。

家に帰って、ささださんは仕事に戻る。ぱんださんは昼寝を試みたがぱっちり目を覚ましてしまった。
おやつの時間までお絵かきやトランプをして、おやつ準備のためによんださんを少しだけ見てもらおうと、ささださんの部屋に行く。
あれこれして数分後、リビングダイニングにもどると、ぱんださんが一人でおやつだなを開け、おっとっとの小袋を取り出し、はさみで切って開封していた。おっとっとは床にちらばっている。
これ、いけませんと叱っておやつにする。よんださんには小魚あられ(7ヶ月児用)、大人たちはぱんださんが朝食で食べなかった苺バナナパンを分け合って食べた。

45分ほど休憩を申請し、ささださんに子どもたちの世話を代わってもらう。
横になって休憩が終わり、さて戻ろうかと布団を出かけたところで、ぱんださんがやってきた。
「おかーさんとねたいの、おとーさんがねておいでって」
と言って、横で寝始める。
そう言いながら寝付かずおしゃべりを続ける日もあるのだが、今日はすぅっと寝入った。

寝た子はそのままにして、よんださん番をささださんと代わる。ささださんが仕事に戻り、よんださんをうにゃうにゃしていると、やがてよんださんも寝る。やれやれ、と一息ついたら、寝室からぱんださんの泣き声がして、やがてささださんがぱんださんを抱えて降りてきた。
きみたちはシフトでも組んでいるのか…と遠い目になりながら、まだぐずぐずのぱんださんを抱っこしていると、再びぱんださんは寝入ってしまった。
よんださんと、縦長のごろ寝ふとんに縦に並べる。
縦に並んでよく寝る幼い人たちはとても静かで、かわいい。

夕飯を作っていて親指をやけどしてしまった。
水で冷やしてメンタームを塗ってサランラップを巻く。たしか小嶋智さんが書かれていた方法だが、たしかにサランラップを巻いて空気を遮断すると、水から火傷を話した後の痛みがかなり和らぐ。
それはそれとして痛いのと、親指負傷のため料理がしづらいので、ささださんが続きをしてくれることになる。それにともない、メニューがパスタから汁なしラーメンに変更となった。
”おかーさんが料理を作るのは、おかーさんのほうが料理を美味しく作れるから”と教わっているぱんださんは、不安そうに
「おとーさん、りょうり、おいしくつくれるの?」
と聞いていた。
具だくさん汁なしラーメンはとても美味しかった。

やけどは大したことなかったが、もし多少大したことがあっても、昨今病院に行く、という判断をするハードルがとても高くなっている。ということを実感した。感染のことや医療リソースのこと、さまざまに行くのを控える理由がある。気軽に医者にかかれる時代は終わった。すごい変化だ。


ぱんださんのお風呂も、今日はささださんに代わってもらう。
ささださんが待つお風呂に、ぱんださんとよんださんを送り込んで、お風呂上がりの子どもの着替えやバスタオルを用意していたら、お風呂の中からぱんださんの声が聞こえてきた。「おかーさん、きがえられる?」
内容が理解できなかったらしく、ささださんが、ん?と声を出す。
「あっちがうちがう、えーと、ちょっとまってね」
ぱんださんが考え込んで、もう一度言い直す。
「おかあさん、ぱんちゃんのおきがえてつだうの、できるかな? ゆび、いたいけど?」
きちんと整理されて、伝える意思のある言葉は美しいなぁ、と聞き惚れていた。

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