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どうプレゼンを組み立てているのかの説明

さる2022年5月26日、第95回日本産業衛生学会「新しい時代の働き方と産業保健(持続可能な社会を目指して)」で私が発表した内容についてどう考えて構成したのか共有します。これからプレゼンを作る際のヒントになれればと思います。

第95回日本産業衛生学会シンポジウム10

シンポジウム10「健康経営にどのようにPHRを活かすのか?」というテーマで大神先生、森先生の座長のもとに開催しました。結論としてPHRという概念は、昨年の日本産業衛生学会でiCAREがランチョンセミナーを実施してからは実質2回目にも関わらず会場はほぼ満席でした。ただし、内容としてはまだ不明瞭な点が多いために話題が拡散傾向にあるところを座長の先生方の腕でまとめて頂いた印象です。笑


健康経営もPHRもその土台(インフラ)には、必ず健康管理システムがあるということを踏まえて山田が招集されたと思っています。

発表後は、学会発表とは思えない熱量だったというフィードバックをもらいましたが、どんな構成だったのか解説とともに紹介致します。

時代の潮流

構成としては、山田の鉄板の流れ
①時代の潮流
②時代の変化
③勝ち組と負け組
④理想の姿
⑤iCAREでのこと

で作りました。参考までにこのフレームワークは最強です。

それでは最初のスライドで時代の流れでオーディエンスを「うんうんYESYES」と言わせる目線合わせのものです。

多様化する価値観、働き方を従業員は強く望んでいますよ~というところは、EYのレポートから引っ張ってきました。

16カ国1万6千人23業種
2022年EYレポートによると43%の回答者が1年以内に退職すると答えている、より高い給与、よりキャリア機会、柔軟な働き方を求めて
従業員の80%が最低週2日は在宅勤務を希望している

Employee influence grows: 43% set to quit jobs for better pay, career opportunities and flexibility

この自律と活性化、働くひとから選ばれる時代については、王道の伊藤レポート。この資料は、人事も産業医も産業看護職も全員見ておかないといけないマスト資料と言って良いでしょう。

そして、非財務情報の情報開示が今後加速していく例として、健康経営調査度表のQ19やISO30414の4.7.7を引っ張って紹介しました。


時代の変化

次のテーマである時代の変化では、企業や人事で労務や健康に関する考え方が変わってきていることを示しました。

健康投資は不要なコストではない認知拡大としては、健康経営度調査回答数の増大棒グラフを、従業員体験EXの向上はPwCのエンプロイーエクスペリエンスサーベイ調査結果から引っ張ってきました。

EXの重要度は企業規模にかかわらず半数以上を占めており、多くの企業で経営課題として考えていかねばならない重要なテーマとなっている

エンプロイーエクスペリエンスサーベイ 2021-2022調査結果

この調査結果もとても重要です。
そして、組織デジタル化と人事データ活用に関する高い機運があることをGoogle Trendsなどから引っ張ってきました。流行りについては、Google Trendsを使うとわかりやすいという印象をもっています。


そしていよいよ3つ目の構成として「勝ち組と負け組=時代を先取りして動く企業」を取り上げていきました。
健康管理システム自体は、まだ20%強しか活用されていないが、こここそ今後主戦場になりますよという話。

勝ち組と負け組

積極的に自社結果を社外発信しているMicrosoft社セールスフォース・ドットコム社の紹介をHPで公表されているレベルで紹介しました。


そして、いよいよ健康管理システムの未来の姿というテーマに移っていきます。プレゼン構成の理想の姿とiCAREでやっていることを合わせた形になります。ここでのポイントは、これまで抽象度の高かった内容から「山田個人の困りごと」としてオーディエンスからの共感を一気に縮める目的で発表しています。

より具体的な内容としての経験、体験談をもってきました。

山田個人の体験談

そうした体験談を通じて健康管理システムのもつストーリーを展開していきました。

Carelyのクラウドシステム

このような理想の健康管理システムが簡単に出来るという話ではありません。2016年にサービスローンチしてから数々の苦労とともに莫大なお金と時間を使ってやっと出来上がってきた健康管理システム。まだまだ課題はありますという話です。

その中で、健康管理システムの提供価値が変わってきているのですという意外性を訴求しました。

健康管理システムの提供価値

これまでは、健康管理業務の一元管理、業務効率化ばかりだったが、健康データの活用や課題解決に向けて健康管理システムが進化して価値提供を変えていかないといけないという理想の姿を提示しました。

事前にとってあったアンケート調査結果も盛り込みながらいかに健康データ活用がこれから必要で、求められているものの難しい課題が多く存在することを共有し、健康データってどんな価値があるのか種類を分けて説明しました。

健康データの活用シーン

そして、クロージングに向かって気分を高めていきます(笑)!
これからiCAREとしては、システム同士が連携することでデータを活用する際の手間をなくしていくこと、この健康データを産業医や産業看護職の専門家が使って社会を良くしていくことにつながるんだというオーディエンス巻き込み方この指とまれ方式でプレゼンを終えるということをしました。


確かに学会発表らしからぬプレゼンとなってしまいましたが、基本的にはオーディエンスと同じ方向を向いているし、一緒に社会を良くしていきましょうということでしくじることはないと思っています。

ということで、今回は学会発表を振り返ってみてどうプレゼンを組み立てたのかの解説でした。あっちなみにiCAREでは採用強化していることは知っていると思いますが、最後にポチり見てもらえればと思います。

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