502 Bad Gateway(相馬 光)
目を覚ますと、見知らぬ鉄橋の前にいた。
辺りには霧が立ち込めていて、目の前に橋があることしかわからない。
橋には歩道と二車線分の車道がある。
橋桁は鉄骨でできた大きなトラス橋だ。
向こう側どころか、途中からは真っ白で先が見えない。
私はとりあえず、橋を目指して歩き始めた。
人の気配はなく、静かだ。
この静けさが心地良い。
ここには、私以外には誰もいないのだ。
ひとりきりになるのは、久しぶりだ。
すこし見た目がいいから。
すこし面白いから。
すこしためになるから。
そん