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EXTREME TEAMS-アップル、グーグルに続く次世代最先端企業の成功の秘訣-

こちらの本を読んだので、自身の考えを交えながらレビュー兼読書感想文を書きます。
EXTREME TEAMS(エクストリーム・チームズ)-アップル、グーグルに続く次世代最先端企業の成功の秘訣-

成功している企業はチームが違う

 多様性やダイバーシティなどの単語が生まれ、より個人が尊重される現代社会で、成功している企業というのはチームに明確な違いがあるとのこと。確かにチームを組むことで自分一人の力より何倍もの力を発揮したり成果をあげることがあるのは、私自身も日頃の仕事の中で十二分に実感しています。(というか私は自分自身がポンコツであるという自覚があるので基本的に誰かに助けてもらわないと一人では何もできない自信がありますw)
 ただ著者曰く、日本は「実はチーム制は導入されすぎ」なのだそうです。個人で取り組んだ方が良い業務に対してもチーム制を導入して逆に効率が悪くなるなどの悪影響があるのだとか。確かに何となく分かる気がします。

「エクストリーム・チーム」の共通点

「エクストリーム・チーム」の共通点として以下が挙げられています。

「エクストリーム・チーム」の持つ5つの共通点
1 執着心を共有する
2 採用は能力よりも適性
3 ビジネスの焦点を絞ると同時に広げる
4 ハードかつソフトな企業文化の追求
5 気まずさを恐れない

 この中でも特に「執着心を共有する」という部分については、他の経営関係の書籍にも似たような記述を見たことがあります。成功している企業には社員がある意味宗教に似た信仰心を持って、自己を顧みず企業の成長に奉仕できる、その企業で働けること自体が喜び(ステータス)に感じるような、ある意味究極のブランド化ができている企業もあります。でも、変な意味ではなくポジティブな意味で本当にそんな企業やチームが作れたら絶対強いですよね。

能力より適正

 私は普段人事担当の業務を行っているわけではないので、あまり不確かなことは言えませんが、今私が働いている会社では普段ここを重きを置いて採用を考えているように感じています。業界未経験者であっても会社の理念や風土に合っている方であれば比較的前向きに検討して採用をしています。個人的にも技術は努力次第で後からでも付いてくると考えており、まずは会社の考え方に共感できるかが重要だと思っていますのでその方針には賛同しています。
 こちらの著書に書いてあったのは、エアビーアンドビー創業者でCEOのブライアン・チェスキーは、採用で最初の一人を選ぶのに5ヶ月を費やしたそうです。その最初の一人が今後会社を作っていく人材になると考えれば多くの時間をかけるのも理解ができます。逆に様々な色を出すために異なるタイプを採用する企業も多いのでどちらが正しいとは言えませんが、企業の理念や採用の考えがしっかりしていれば、それを踏まえて入社後教育であったり対応ができるとは思います。

Googleの「20%ルール」

 皆さんはこのGoogleの「20%ルール」というのはご存じでしたでしょうか?(恥ずかしながら私はこの著書で初めて知りました。。)今のGoogleで実施されているかは不明ですが、要は“自分の業務時間の20%までは、通常業務ではない仕事に使うことができる制度”ということみたいです。これによって社員の創造性と革新性を引き出すことを目的としているようです。
ただ、私がここで感動したのは、この「20%ルール」の本当の意味というのは、”自らの業務時間の20%を通常業務以外に充てること”ではなく、"通常業務以上に会社のために充てる時間を20%確保すること"なのだそうです。つまり"通常業務80%+それ以外20%=100%"ではなく、"通常業務100%+それ以外20%=120%"で頑張れというわけです。
 100%の働きしかしていなかったら毎日が同じ成果しか出ないわけで、120%の働きをして初めて自己成長できたり、更には会社が成長していくと思うので個人的にとても共感できて、普段私が言いたいことが書いてあって感動しました。

いかに「ポジティブな感情」を保つか

 普段仕事をするうえで個人的に重要だと考えて意識していることです。最近は立場上、自分で手を動かして作業をこなすことが少なくなってきており、メンバーに任せて何かをやり遂げるということが多くなってきました。そうなってきたときに自分にできることの役割の一つとして「いかにメンバーが働きやすい環境を整えることができるか」ということを重要に考えています。こちらの著書にも同じような記述がありました。
 メンバーのみんなに働いてもらわないと自分の仕事は成り立たないので、せめて自分ができるフォローとして「口を出す」や「手を出す」以上にこういった取り組みが重要なのだと考えています。あと、著書の中に「自由裁量権を与えることでチームが能力を発揮する」というようなことが書かれていましたが、常々思いながらどちらかというと私が苦手としていることでしたので、もう少し本当の意味で「任せる」ということを

最後に

普段、「チームワークを良くするためにはコミュニケーションが大切だ」とか色々なところに書かれていますが、こちらの著書はそういった当たり前のことだけではなく、様々な方面からの分析や理論に基づいた考察や、実際の企業を例にした取り組みが書かれていてとても読み易かったです。


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