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「おい、結婚式の準備をしろ」とキレる嫁。サボる旦那。

結婚式の仕事をしていると、色んな友人から結婚式の相談をしてもらう機会がよくあります。

予算について、会場について。
他にもコンテンツアイデアにが欲しいなんていう話もあったりしますが、最もよくある相談は準備に対する悩みについて。

その中でもダントツで多いのが「結婚式準備における夫婦喧嘩」についての相談です。(というか、愚痴ですね)

※Twitter検索「結婚式  準備  喧嘩」で検索

ー まだまだ準備終わってないのに旦那さんはわかっているのか?
ー 結婚式の準備で毎日喧嘩ばっかり…もう本当に疲れた。
ー 大好きだから結婚したのに、結婚式の準備で喧嘩。2人でハグしながら「最近喧嘩ばかりだね…結婚式って何なんだろうね…」って泣いた。

ちょっと探しただけで一杯出てくる・・・。こんなツイートもしたことなので、早めに書いてみました。


まずはお互いの気持ちを知ろう。

本当は、喧嘩している新郎新婦の目の前でしっかりと伝えたい気持ちで一杯なのですが、そんなお二人へこの記事が届くことを願って、つらつらと書いてみます。

喧嘩しているプレ夫婦がいたら、URLを送りつけてあげて下さい。

はじめに、喧嘩をしている二人それぞれの気持ちを知ることから。喧嘩をしちゃうともう相手の話は頭に入ってこないので、まずは客観的に読んでみてほしいなって思います。


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まずは「キレる嫁」の気持ちから。

結論から言うと、女性は「結婚式は二人のものでしょ」って怒っています。

たしかにお金はたくさん新郎が払っているかもしれないよ。女性の方が準備するものが多いかもしれないよ。でも結婚式するのは二人でしょ、私たち二人の結婚を見てもらうんでしょ、一緒に一生に1回の結婚式をつくろうよ、苦労を分かち合ってよ!何で分かってくれないの〜!って怒っています。

たぶん、多くの女性が「そうそう!それ!」って思うんじゃないですかね。女性は「一緒に・二人で」が大切なキーワードなんです。

一人で最後まで頑張ることが苦しい。これが原因で怒りが爆発しちゃう。なんで気づいてくれないのって。

でも実は、男性は「キレている原因」には気づいているんですよね。分からないフリをしているだけで。

これがポイントです。「分かってくれよ」と思っている「キレ嫁」の皆さん。男性は分かっているのです。つまりズレた論点で喧嘩をしてしまっているので、この喧嘩は解決する訳がありません。

そこで男性の本当の気持ちを知りましょう。


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次に「サボる旦那」の気持ち。

男性は「結婚式は嫁のものでしょ」って怒っています。

たしかに結婚式は二人でやるものだよね。それはもちろん分かっているよ。でもドレスもメイクも女性のものでしょ、式場だってお前の好みで選んだんじゃん、男は別に結婚式に憧れていないし、そもそもキスとかケーキカットにやる意味を感じないもん。お金も払っているんだからそんな文句ばっかり言うなよもう辞めるか?って怒っています。

男性はいろんなロジック武装をして、女性の「一緒にやってよ」のアプローチを跳ねのけて、とにかくサボろうとします。

それは心のどこかで「結婚式は奥さんのためにやっている」と思っているから。これはこれで、素敵な旦那さんだと思うんですけどね。

何で自分が頑張らなきゃいけないのか分からなかったり、シンプルにモチベーションが湧かなかったりする訳です。

男性は「意味や意図」が大切なキーワードになってくるんです。なんとなく素敵そうだからとか、抽象的なメリットではなかなか動き出すことができません。そして、女性はこれをなかなか理解できない。

こうして、またまた論点がうまく着地せずに喧嘩をしてしまいます。


喧嘩の構造を理解しよう。

つまり、こういう対立構造が生じています。

<対立構造①>
一緒に準備することを求める「キレ嫁」。
好きにやってくれることを求める「サボ旦那」。

ほとんどの喧嘩はこのように相手へ求めること、つまり「リクエストの応酬」が一向に続いてしまっています。

「一緒にやってよ、後からやるよ、いつやってくれるの、明日やっとくよ。ねぇこれ何色にする?それはお前の好きなようにしろよ。何でよ。何なんだよ」と、そんな感じ。

「ねえ、何で準備してくれないの?」と嫁がちょっと頑張って原因を探ってみても「いや、結婚式はお前がやりたいからやるんでしょ」と言い返してしまう旦那。惜しい。そうなんだけどそうじゃない。

はたまた「せっかくお金払っているんだから喧嘩しないで進めようよ。ちゃんと手伝うから」と旦那が頑張って前進させようとしても、その顔には「やりたくないオーラ」が出てしまっている。惜しい。「もういいよ」と孤独ゾーンに入ってしまう嫁。そこで試合終了。

・・・つまり、この対立構造で喧嘩していても解決しないんだろうなと思うんです。


結婚式の喧嘩がなくなるといいな。

じゃあどうしたら解決するのか?

それは上記に記載した<対立構造>を、もっと本質的に考えてみることなんじゃないかって、僕は思っています。

<対立構造①>
一緒に準備することを求める「キレ嫁」。
好きにやってくれることを求める「サボ旦那」。

これを、

<対立構造②>
孤独に悩んでいる「キレ嫁」。
意義を感じられない「サボ旦那」。

こう考える。

似ているようで全然違うくて、お互いに何がそもそもの問題かという話です。


何が言いたいかというと、嫁は孤独なだけなんです。旦那はやる意味を感じていないだけなんです。

言い換えれば、旦那が意義があると確信できる結婚式にすると、みるみるこの問題は解決していきます。びっくりするほど。みるみるです。


女性にそもそも解決するべき課題はないんです。そうじゃなくて寂しいだけ。でも男性には解決できる課題があります。

結婚式をやりたい!っていう男性ってどちらかというと稀有で、みんな高いお金を払ってやるし、楽しみにだってなるけど、何を頑張って何を成果にすればいいか分からないもの(男性って目標があって燃える生き物)。

そもそも結婚式に期待すらしていない人もまだまだ多いです。

だからこそ、結婚式の準備のはじまりに、男性を置き去りにしないことがとっても大事だと思っています。


意味や意義から結婚式を考えよう。

ここではじめて僕の実体験を交えますが、僕はCRAZY WEDDINGのプロデューサーをやっていて、実際に新郎新婦を前にして準備を進めています。

ぶっちゃけ、上に書いたことだけで全ての喧嘩がなくなるとは思っていません。立場が逆のケースだってあるだろうし、喧嘩をまったくしない人もいると思う。

でも一方で、男性が少しずつ前のめりになることだけで解決するシーンもたくさん見てきました。

最初は男性は「奥さんのために」とか「家族のために」という気持ちしか持っていないことが多く、やりたいことがある方でも「仲間と盛り上がりたい」とか「感謝を伝えたい」ということくらい。

最初から結婚式がやりたい!という男性は見たことがないです。


でも、これまでの人生の歴史や夢、2人が一緒にいる理由や結婚式に求めることなどのソフト面を伺っていると、徐々に「何のために?」が見えてきます。やる気のなかった新郎がどんどん前のめりになってきます。

男性って、やっぱり意味や意義を感じると動く生き物なんだなって、よく思います。僕もそうでした。

例えば、一概に「感謝」といっても、何故、誰に、どんな感謝を伝えたいのかを考えてみれば良いかもしれない。そんな結婚式にできたら、二人の人生はどう豊かになるのかを想像してみても良いかもしれない。

どんな形であれ、「自分なりのゴール」が想像できた瞬間に、男性の心に血が通いはじめます。そして、それを実感した新婦は嬉しそうに準備をがんばります。

そうなると、びっくりしますが新郎が準備をサボったとしても、実は孤独を感じることは少なかったりします


CRAZY WEDDINGだけでしか解決できないってことを言いたいのではまったくなくて、どんな会場でやる場合も、二人でセルフでやる場合も、男性のモチベーションを大切に扱うことが、二人の原動力になるってことを知るのが大事なんだということを書きました。

女性はちょっと最初はしんどいかもしれないし、男性は何回も意義とか聞かれて「いやいや感謝とかくらいで、他は無いって」とウザいかもしれない。

でも、一緒に少しの時間でも「そもそも」を考えることができると、きっと喧嘩は減ると思います。


女性のみなさん、一生に一度の機会だからがんばりましょう。男性のみなさん、高い買い物をしているんだからはがんばりましょう。そして、お互いのために、お互いが真剣に考えてみてください。

参考になれば、前に書いた記事も読んでみてください^^
喧嘩がなくなるといいなぁ。結婚式って素敵だから。

以上です!ありがとうございます。

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