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僕の音楽体験

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僕の音楽体験 vol.22 スペイン 『Light as a Feather』追悼チックコリアさん

僕の音楽体験 vol.22 スペイン 『Light as a Feather』追悼チックコリアさん

僕の音楽体験 vol.22 スペイン 『Light as a Feather』追悼チックコリアさん

2021年2月12日にジャズ史上で最も偉大なピアニスト、チック・コリアさんが急逝されました。

間違いなく僕の人生に大きな影響を与えてくれた、ジャズ史上最も偉大なピアニストの一人。
ピアニストのみならず、作曲家、そしてイノベーターとしての役割も大きかったと思います。
まさにジャズの歴史を刷新して改

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僕の音楽体験 vol.21 日野元彦さんとの思い出 ソニー・ロリンズ East Broadway Run Down

僕の音楽体験 vol.21 日野元彦さんとの思い出 ソニー・ロリンズ East Broadway Run Down

僕の音楽体験 vol.21 日野元彦さんとの思い出 ソニー・ロリンズ East Broadway Run Down

それはジャズミュージシャンを目指して上京した1987年ごろ。
一人の先輩ピアニストN氏を頼っての上京でした。
もちろんすぐに仕事があるとも思っていなかったので少しの蓄えを大阪で工面して
家賃も最低の木造アパート風呂なしのところに住む事に。

練習もできないようなアパートですし
練習

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僕の音楽体験 vol.20 マイルスデイビス All Blues

僕の音楽体験 vol.20 マイルスデイビス All Blues

僕の音楽体験 vol.20 マイルスデイビス All Blues

1987年春、大阪音楽大学を卒業して、いよいよ上京を決意しました。
音楽大学の作曲科の大学院に進む事も考え、受験もして、合格もしていたのですが、ベーシストとして東京に進出するにはこの機会しかないと、直感的に判断して上京することにしました。

かと言って、ものすごく何かコネクションがあったわけでもなく、ただ何となく上京した方がいいだ

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僕の音楽体験 Vol.19 冨樫雅彦 BURA BURA 1986 (初めてデイブ・ホランドを生で見る。)

僕の音楽体験 Vol.19 冨樫雅彦 BURA BURA 1986 (初めてデイブ・ホランドを生で見る。)

僕の音楽体験 Vol.19 冨樫雅彦 BURA BURA 1986 (初めてデイブ・ホランドを生で見る。)

またまた大学生の頃のエピソードです。
これは、僕のジャズベーシストそしてのあり方に大きな影響を与えてくれた日として外せない出来事でした。

それは大学4年生の頃。

冨樫雅彦さんという伝説のドラマーのコンサートがあるという情報が。
しかもスティーブ・レイシー、ドン・チェリー、チャーリー・ヘ

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僕の音楽体験 Vol.18 武満徹「ノーヴェンバー・ステップス」

僕の音楽体験 Vol.18 武満徹「ノーヴェンバー・ステップス」

僕の音楽体験 Vol.18 武満徹「ノーヴェンバー・ステップス」

しつこく大学時代の話です。
ベーシストとして、ミュージシャンとしての基礎を築くために音大の作曲科に進んでいたものの、ほとんどの時間は、ジャズを演奏するベーシストとその勉強のために時間を費やしていた日々。

もちろん、作曲そのものの勉強はとても刺激になり、勉強すればするほど音楽の深淵を覗き込むような気分になりました。
しかし、自分が

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僕の音楽体験 Vol.17 ベートーベン交響曲第9番「合唱」

僕の音楽体験 Vol.17 ベートーベン交響曲第9番「合唱」

僕の音楽体験 Vol.17 ベートーベン交響曲第9番「合唱」

先にも述べたように、大阪音楽大学の作曲科に在学中は、主にウッドベースでジャズの演奏、そして作曲の勉強も途中からかなり本気で取り組んでいましたが、その他の教科はどちらかというとおろそかになりがちでした。

例えば英語

後にアメリカに移住するのか?というくらい得意ではなく、英語Ⅰというのを落とし続けて4年生の時に1年生に混じって授業に出

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僕の音楽体験 Vol.16 八千代獅子

僕の音楽体験 Vol.16 八千代獅子

ジャズの演奏に夢中になって日々を過ごして迎えた音楽大学の4年生。
音楽の勉強は真剣でしたが、一般教養などは、おろそかになりがちでした。

なにせ、時間があったら練習したい。

うちは裕福でなかったのでバイトしたりしていて、練習時間もなかなか取れなかったので、授業の合間に隙を見て練習。あ、もう授業が始まっていた、ま、いいか、なんてこともしばしば。
なので4年生になっても、単位があまり取れてはいなくて

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僕の音楽体験 Vol.15 レイ・ブラウン Bass Hit

僕の音楽体験 Vol.15 レイ・ブラウン Bass Hit

僕の音楽体験 Vol.15 レイ・ブラウン Bass Hit

ジャズの演奏に明け暮れた大学時代。
ベースの可能性を考え続けて、少ない情報の中、色々なところから情報を集めていたあの頃。
プロのライブ活動にも少しずつ呼んでもらえるようになった大学3回生から4回生の頃。
大阪の老舗ライブハウス「ロイヤルホース」でのハウスバンド、いわゆる「ハコバン」の話がきました。
紹介してくれたのは当時、大阪の音楽界

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僕の音楽体験 Vol.14 西城秀樹 ヤングマン(YMCA)

僕の音楽体験 Vol.14 西城秀樹 ヤングマン(YMCA)

僕の音楽体験 Vol.14 西城秀樹 ヤングマン(YMCA)

大学生活はジャズ漬けの毎日でしたが、まだまだライブをやってお金をいただくというところにはほど遠い感じでした。

お金をいただく、つまりプロとしての活動ですが、それこそプロとしての仕事は千差万別で、どれが正しく、どれが間違っている、どれが良くてどれが悪いというのは人それぞれの価値観です。むしろ、色々とやってみないと分からない事が多いと思

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僕の音楽体験 Vol.13 バド・パウウェル Un Poco Roco

僕の音楽体験 Vol.13 バド・パウウェル Un Poco Roco

僕の音楽体験 Vol.13 バド・パウウェル Un Poco Roco

大学生活は順調にジャズ漬けの毎日でした。しかしまだプロの現場に呼んでもらえるほどではなく、時折入る「トラ」の仕事という、誰かが出来なくなった時の助っ人として行く程度でした。それも大概はBGMとして生演奏の入っているお店などで、お客さんはそんなに演奏を聞いているという感じでも無い雰囲気での演奏です。それでも大学生にとっては演奏

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僕の音楽体験 Vol.11 キース・ジャレット All The Things You Are

僕の音楽体験 Vol.11 キース・ジャレット All The Things You Are

僕の音楽体験 Vol.11 キース・ジャレット All The Things You Are

大学に入って、作曲よりもウッドベースを全力で練習すると言う本末転倒の日々。
大学一年生の頃は石井彰先輩とひたすらビル・エバンス・トリオの研究でした。しかし、ベーシストが歴代超絶な人ばかりなので中々思うように進まず、まずは基本の習得としてポール・チェンバース、ロンカーターさんなど、今から考えればこれも超絶

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僕の音楽体験 Vol.10 ビル・エバンス ワルツ・フォー・デビー

僕の音楽体験 Vol.10 ビル・エバンス ワルツ・フォー・デビー

僕の音楽体験 Vol.10 ビル・エバンス ワルツ・フォー・デビー

誰も予期しなかった奇跡の音楽大学作曲科に合格。
その後、無事に授業も始まりましたが、あまりの自分の実力の無さを嘆くことから大学生活はスタートしました。やっぱり子供の頃から培ったものというのはすごい。幼き頃から教育を受けてきた人たち!みんなすごいよ!
けれども、音楽の事をもっとよく知るために入ったので簡単に諦めるわけにはいきません

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僕の音楽体験 Vol.9 モーツアルト ピアノソナタ第7番 ハ長調

僕の音楽体験 Vol.9 モーツアルト ピアノソナタ第7番 ハ長調

僕の音楽体験 Vol.9 モーツアルト ピアノソナタ第7番 ハ長調

はい、高校の文化祭も終わり、ちょっと活躍していい気になって余韻に浸っているのもつかの間、いよいよ現実に目を向けなくてはならない時がやってきました。

そうです、言い出したは良いものの、現実となると思ったよりも大変な音大作曲科の受験がやってきました。

子供の頃から英才教育を受けたものが集まってくる虎の穴のような場所(古くて伝わら

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僕の音楽体験 Vol.8 サバイバー Eye Of The Tiger

僕の音楽体験 Vol.8 サバイバー Eye Of The Tiger

僕の音楽体験 Vol.8 サバイバー Eye Of The Tiger

インストルメンタル、フュージョン街道を走りながら、ブラックコンテンポラリー(R&Bのことです。)も聴きながらの高校生活、3年生になって、クラスでは当然、話題の合う人もいなくなり、この頃は則竹君とともに、ギターの古川昌義さんの紹介で大阪有線放送のスタジオミュージシャンとして働き出していたので、放課後はスタジオに直行という日々を

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