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漫画キングダムから学ぶ会社経営 #14:CEOと王様

本記事は、「漫画キングダムから学ぶ会社経営」と題し、毎回、様々な視点から漫画キングダムとビジネス(特に経営)での共通点及びそこから得られる学びについてまとめていきます。今回は14回目の記事になります、過去の投稿はこちらからご覧ください。

今回のテーマは「CEO(王)」についてです。

14回目にしてようやくCEOの話かと思われる方もいるかもしれませんが、CEOというのは会社にとってある意味異質な存在であり、多くのビジネスマンが中々実感できるものではないので、後回しになってしまいました。しかしながら、言わずもがなCEOは会社にとって最も重要な存在で、会社を生かすも殺すも結局はCEOの質に依存するところが大きくなり、CEOの資質を理解するのはCEO以外の人々にとっても重要になってきます。

本日は基本的な話をします。

CEOはChief Executive Officerの略で、日本語では代表取締役会長もしくは代表取締役社長と言われます。大きな会社ですと、会長がCEOで社長がCOOと標記したりもしますが、一言でいうと、CEOはその会社のトップの人間です。COOに関しては、第一回記事:優秀なCOO昌平君をお読みください。

一言にCEOといっても大きく分けて以下3種類のCEOに分類できると思います。

1) 創業者CEO
その会社を作り上げた人で、世間一般の豪快なCEOはほとんどこのCEOに当てはまると思います。特徴としては、エネルギッシュで、人を引き付ける力が強く、革新的でワンマンです。誰よりも会社の事を思っています。

2) 跡継ぎCEO
創業者の2代目(もしくは3代目)のCEOになります。しっかりした、または創業者以上にできる2代目も実際は多いと思いますが、一般的なイメージとしては、ボンボンであったり、世間知らずの2代目など、あまり良い印象はありません。昔はこのタイプのCEOが多く存在しましたが、最近では血縁関係(主に長男)に後を継がせる傾向も減りつつあります。

3) 雇われCEO
創業者でもなければ、血縁関係にCEOがいるわけではない、一社員から出世を重ねて社長に上り詰めたCEOを言います。多くの大企業の会社のCEOはこの雇われ社長に当たると思います。特徴としては、出世を重ねてきただけあり、仕事はでき、根回し等のコミュニケーション能力にも長けますが、無難でリスクはあまりとらない人が多いです。

さて、キングダムに話を移します。

本記事では基本的に一つの国を一つの会社と見立てて話をしていますので、各国の王様が会社で言うCEOにあたります。つまり、秦国では嬴政がCEO、斉国では癖のある王建王がCEOになります。

王建王

この時代の王様は、血縁関係の繋がりで王位継承するので、各王は基本的には上記でいうと2)跡継ぎCEOの分類に当てはまります。もちろん、2代や3代ではなく十何代目のCEOになります(ちなみに嬴政は第31代秦王です)。また嬴政は今後7国を統一し、最初の統一王(始皇帝)になるので、その際は1)創業者CEOになります。

基本的に、彼らは何代も続く跡継ぎCEOなので、戦国とは言え苦労もせずに王になった愚かなCEOなどは多数存在します。まさに温室育ちのボンボンです。ボンボンだけならまだしも、趙の悼襄王のように、明らかに思考も趣味も常軌を逸脱した王も存在しますが、それを国のトップにしなければならないのが王国のつらい所です。王が国を亡ぼすなどと、いう格言もあるくらいです。

それでは、跡継ぎとは言え、CEOに求められる資質とはどのような物になるのでしょうか。今回は基本的な話に時間とスペースを費やしたので、詳細の深堀は次回にまとめたいと思います。

では、また次回。

注)写真はすべて漫画キングダムより引用

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