監査法人の選び方
論文試験の合格発表があり1,360名の方が合格されました。
合格された方、本当におめでとうございます!!
合格後にまずやることと言ったら「監査法人選び」。
私の体験談も踏まえてこの記事を書きましたので、ぜひ参考になると嬉しいです!
私の自己紹介
・大学4年次に論文合格
・大手監査法人(Big4)に就職
・監査法人で監査一般(IPO、パブリック以外)を5年経験した後、ベンチャー経理に転職
結論
結論を先に書くと、「どこの法人でもよい」というのが個人的な意見です。
理由は次に書きますが、一言で言うならどこの法人も環境面(条件面)はほとんど同じだからです。
理由
では、環境面(条件面)がほぼ同じとはどういうことか。
主に挙げられるのは、①経験できること、②給与、③福利厚生、④クライアント、強みがある業界、⑤海外赴任の可能性ですが、1つずつ見ていきましょう。
①経験できること
これは言うまでもなく同じです。
同じ監査をやっているのに、A監査法人とB監査法人で全然違うことをやるのは想定されません。
(誰が監査しても一定の保証水準を担保することから明らかですね)
なので、ここは差別化のポイントにならないでしょう。
②給与
多くの方が気になるのは給与でしょう。
実際に大手監査法人の募集要項を調べましたが、ほとんど横並びのようです。
一見PwCが高く見えますが、基本給+残業代の金額になっているためです。
他法人ももちろん残業代は支給されますので、30時間残業したらこれとほぼ同じ水準になります。
給与面も差別化ポイントはなさそうです。
③福利厚生
これも募集要項を調べましたが、特筆すべき事項はなさそうです。
監査法人は給与で還元するイメージがあるので、福利厚生はあまり期待しないほうがいいかもしれません…笑
(代表的な住宅手当や社員食堂はどこもないようです)
ここも差別化にはならないと思います。
④クライアント、強みがある業界
「うちは○○の業界で強いよ!」「××でビッククライアントがあるからね!」
よくリクルーターの方から言われるのはこんなセリフでしょう。
しかし、実際にそのクライアントを担当(配属)できるかは入ってみないとわかりません。仮に担当できたとしても、自分にマッチするかもわかりません。
また、監査チームは入れ替わりが激しいので、自分がその担当からいつ外れるかもわかりません。
なので、このあたりで監査法人を選ぶのも少し違うのかなと思います。
(逆に言えば、入社後に自分がやりたい業界に行くチャンスもある!ということです)
⑤海外赴任の可能性
「海外に行きたい!」という方に向けて、「うちは海外のチャンスがいっぱいあるよ!」と言われた方もいるかもしれません。
その志は持ち続けて、アピールをし続けてください。
ただし、残酷なことを言いますが、海外に行けるかは個人次第です。
監査法人側から考えるとわかりやすいですが、海外に行かせるといことは何か見返りがあるはずです。
その見返りとは「海外に行かせることで、この人自身が成長し、海外の経験を日本で生かしてくれるか?」です。
そう思われるような人材にならなければ、海外に行くのは難しいでしょう。
つまり、海外赴任の可能性は監査法人ではなく、個人の結果で決まります。
私はどうやって選んだか
いろいろ書きましたが、私は「1番イメージがつきやすかった監査法人」で選びました。
具体的には、実際にリクルーターの方と話して、自分の性格や雰囲気に近いところを選びました。
「類は友を呼ぶ」ではないですが、監査法人ごとにカラーがあるので「こういった人たちと仕事したいか?」という視点が大事かなと思います。
(実際にクライアントの方からも「〇〇監査法人と××監査法人は全然カラーが違いますね」と言われたことがあります)
法人選びより大事なこと
私も受験生時代は「どこの法人が1番いいか」を考えていましたが、5年前の自分に「いろんな経験をしなさい」と言います。
「どこで働くか」という法人選びよりも、入社後に「自分ができることをとにかく増やす」の方がずっっっと大事です。
(社内でも社外でも)5年後、10年後に評価されるのは「この人はどんなことができるのか」で、会社名やプロジェクト名ではありません。
まとめ
・自分が1番イメージつきやすい監査法人で良い
・どこも環境面(条件面)はほとんど横並びだから
・それよりも入った後にいろんな経験をする方が大事
まとめるとこんな感じです。
売手市場なので法人選びで迷うかと思いますが、最後は自分の直感を信じてください。そして入社後に結果を出し続けてください!
この記事を読んだ皆さんが入社後に活躍されるのを期待しています!!
参考情報
大手監査法人の募集要項
・有限責任あずさ監査法人
・有限責任監査法人トーマツ
・PwCあらた有限責任監査法人
・EY新日本有限責任監査法人
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