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哲学カフェ雑記:”おめでたいとはどういうことか?”を共有し、思考する。

12月3日 碧南市 哲学たいけん村 無我苑さんが主宰されているオンラインの哲学カフェに参加しました。(無我苑さんはオンラインもオフラインでも行っておられるようです)

◆哲学対話、哲学カフェ、というよく「難しそう…」と言われますが、私が参加している哲学カフェは哲学という学問について話す場ではないです。
また、なにか定義がありそうだと思われていそうですが、じつは特にどんなものかは決まっておらず、共通するのは「集まった人でそれぞれの思考を対話によって共有していく話し合いの場」ということくらいであって、誰かに何かを教えてもらったり、議論で相手を打ち負かしたり、合意形成する場ではないということ以外に決まりはないと聞いています。
なので、ディベートのように勝ち負けもなければ、会議のように合意形成によってなにか正しいことを決める場でもないので”生産性”からは遠い話し合いの場所?かなくらいな感じです。
 共通キーワードは”思考と対話”、有用性があるとすれば”リフレクション=自己のメタ認知”くらいかもしれません。
 また、哲学対話は言いたいことを”ほかの人から否定されない安心して話せる場所だから参加する”という人がいますが、私は”お互いに話をすり合わせて仲良くする場ではない”という前提なので安心して自分の考えを言えるのがいいところだと思って参加しています。
(生産性が考慮されないゆえに)損得ない場で人の話を聞いて自分の思い込みを少しでも払拭したいというもありますので、参加する意図も目的も参加者それぞれ異なるかもしれません。
 場のデザインも設計する人によって異なるのでいろいろな哲学カフェや哲学対話に参加すると自分に合った場とそうでないものが見つかります。

最近はインターネットを利用して情報を取得しているといつのまにかエコーチェンバーの影響を受けて、自分がマジョリティであるとか、またはなにか正しさというものがあるという錯覚してしまう恐れがあるので、自分のバイアスを発見する機会として有効なのではないかとおもうようになりました。

◆今日は「おめでたいとはどういうことか?」をテーマに話し合うことに決まっていたので、"おめでたいこと"を頭の端っこに置いておきながらZOOMオンラインを立ち上げました。

オンラインのいいところは、異なる地域の人と話せるということもあります。今日も、全国各地から男女8人の人が集まって話しました。

とくに ”おめでたい=祝祭感” は地域や年代によって考え方に大きな違いがありそうで楽しみにしていました。

本日のテーマ「おめでたいとはどいういことか?」のお題は、ファシリテーターの梶谷真司先生が一休宗純の句 ”門松は冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし” からインスパイアされて思いついたテーマだということ。

なので、お正月についての話題からはじまることになりました。

◆最初は身近なお正月のコンテンツである”各地のお雑煮”や”初詣”の共有からはじまりました。

お雑煮の地域差はつかみきれないほどに多様です。そして歴史が古い。
好奇心から、お雑煮の歴史について調べてしまいました。
ネット上に雑煮大図鑑というサイトまであり、深そうです。

また初詣についての習慣も多様で、氏神神社(地域の神社)で”その地域の厄年の人が参拝者のために利他的な事業(ボランティア活動)を行い厄落としをする”という地域などもあり、熱田や伊勢などの大きな神宮に詣でるのとは異なる習慣もあるようでした。

◆お正月がおめでたいと思うことの理由については…

●生きていることに感謝する節目だからおめでたいと感じる。
●周りの人たちが祝祭的な雰囲気だからそれに逆らわずおめでたいと感じる。
●お正月にお母さんのしていたことと自分の習慣が重なり、家族の伝統を感じることができおめでたいと感じる。
●好きな食べ物が食卓に上がることが多いのでうれしい気持ちになる。
●お年玉で好きなものを買いに行く楽しみがあった。
●世界中の人がカウントダウンなどをして新年を祝う。新年を迎えるのがおめでたいのは普遍的なことだと思うから。

など、各々の考えを話しました。
「節目」「祝祭感」「新しい」等の言葉がお正月がおめでたいと感じる理由に含まれているようです。

◆また、結婚すればかならず幸福になるとは限らないのにおめでとうと必ず言うのはどうしてなのだとか、生活の中での「おめでたいこと」に及ぶ話にもなり、(就職や入学など)なんであれ"門出"がおめでたくあるべきだというのがなぜなのかという話題にも及びました。

考えてみると、とりあえずはじまりの節目に「おめでとう」というのはよき未来を祝して、ということなのかも。

ならば "おめでたい"のが門出の時だけではないようにするためには多分日々の努力が必要かもしれませんね。

自分にとって ”おめでたい=幸福な”一年というのはどんな一年なのかをお正月にあたらめて考えることにします。

お正月は一年の門出だから「おめでとう」と祝うのですね。
大みそかには「いい年でした」と言えるようにがんばろう。































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