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青木慶則のコラム

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マンスリー間隔で、2018年1月〜2019年12月まで続けて、2年休み、2022年に1年続けて、今はまた休んでます。
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#ミュージシャン

Column #34 47歳

10/16で47歳になった。上のイラストby オグロエリ。いつも個人的に送ってくれる。愛を感じるよ、ありがとう😭。 なぜかもみあげにだけ白髪が増えてきた。白髪でもアグレッシブでかっこいいミュージシャンはまわりにいっぱいいるので、勇気が湧く。まだかろうじて平気だけど、薄くなったら帽子をかぶって隠して、素知らぬ顔で歌い続けよう。わざわざ書かなくていいこと書くを47歳。 自分は顔に似合わず熱い男なのだが、クライアントありきでも自分の作品でも、いま作っているものが過去最高傑作だと

Column #24 ぼくはふりむく

2019年も年の瀬。いきなりですがここでご報告。このマンスリーコラム、毎月更新するのは今回で一旦最後にすることに。ネタに詰まることが増え、書くのにかなり時間がかかるようになってしまいました。というわけで来年からは書きたくなったときに書くことにします。締め切りがないと動かないタイプのなので、もしかしたら今後ずっと書かない可能性も無きにしもあらずなのだけど、ご存知のように文章を書くことは好きなので、次に更新されたときは「よっぽど書かずにはいられない内容」なのだなと思って、読んでも

Column #23 12/14発売の新作2枚について

本名名義として、そして自分のレーベル「Symphony Blue Label」からの作品として、2作目&3作目を12/14に同時リリースする。僕にとって2度目のヨーロッパ企画・サウンドトラックと、6曲入りEP「冬の大六角形」。どんな形であれ、自分のレーベルのカタログが増えるというだけで嬉しいものだ。 今回は一般流通を通さないので、新しく立ち上げた通販サイト「青木商店」とライブ会場のみでの販売になる。HARCOのキャリア後半も、ポリスターから出した代表的なアルバム以外は、とく

Column #19 記号と数字に満ちた仕事術

今月のとくに後半は、京都の劇団「ヨーロッパ企画」の音楽をずっと制作している。役者さんたちは、はじめに台本の無いなかでの即興を取り入れたエチュードを繰り返し、スタジオでの稽古に移った後、実際のプレビュー公演で使われる舞台での稽古へ移る。今はまさにその舞台稽古の真っ最中。毎日こちらにも映像が送られてくるので、完成予想図を描きやすい。 映画の仕事だと、編集を終えた完成版の映像を見ながら作ることが多く、役者の動きも変わらないが、演劇は稽古も本番も1回1回が違うので、生身の人間の風景

Column #13 風邪だとは気付かずにいたい

風邪は突然襲ってくる。前兆はあるのだろうけど、些細なことが多い。例えば前の夜に仕事が立て込んで、乾燥した部屋でずっとパソコンと向き合うまま気が付けば数時間。「あれ、喉が少し痛いな。いいや、とにかく寝てしまおう」。それで翌朝、急に声が掠れてしまっていたりする。 きっと同時に、ウィルスもそろりそろりと近付いていたのだ。もしかしたらその夜、隣に堂々と座っていたかもしれない。無理をしたことと、違和感を感じたけど何もしなかったこと、このふたつで風邪は始まる。 しかし多くの風邪は軽度

Columnn #12 ファーストアルバムの解説をほんの少し

今年もあと1日で終わる。早いなぁ。でもとても濃密な1年だった。なんだか時間という感覚だけではくくりきれない。ちょっと思い返すだけで、飛び出す絵本みたいに1日1日が蘇ってくる。セルフマネージメント、セルフレーベル。ぶっちゃけしんどい局面がいくつもあったけど、すべて自分の血肉となったと思えば、こんなに意義深い1年もそうないのかもしれない。 自分の本名名義のアルバムがついに出た。これまでしみじみ感じ入る時間の余裕もなかったが、やっぱり感慨深い。誰がどんなときに聴いてくれているんだ

Column #11 晩秋のノマドワーカー

12/12発売・ファーストアルバム「青木慶則」の先行販売のライブを11/18に行ったので、すでに手にしている人はいると思うけれど、まだ全国発売はしていないので、前回同様、内容については避けておきたい。 でもすでに受け取ったリスナーのみなさんや、いくつかの音楽雑誌のインタビューでライターさんに意見を聞く限り、シンプルな弾き語りではあるものの、楽曲の精度を高く評価してもらえている。今後長く歌い続けていけるものとして誇りを持っていよう、そんな想いで身を引き締めているところ。 今

Column #10 音楽を世に出すことを、もう一度初めから

ようやくファーストアルバムが完成した。ピアノ弾き語りのアルバム。まだ誰も全貌を聴いてないので、内容についての詳しいことは避けたい。なので、ここに至る経緯をあらためてまとめようと思う。 今年の前半はレーベル探しをしていた。今までお世話になっていたところも含め、お会いする方みな親身になって相談に乗ってくださるものの、こちらの思うような条件で今のままの僕を迎えられる体制のところは少なかった。ならば自分でやるしかない。幸い、音楽業界で働くBLUE BOY時代からの友人が、足りない部

Column #8 ハルコさん

初出掲載日 2018.08.31 人の呼び方は、一回定着するとそれを変えるのは難しい。本名になったけれど、僕はこれからも「ハルコさん」でも「青木さん」でも、はたまたバンドの頃の「青ちゃん」でも全然構わなくて。どちらか迷っていると言われた場合は、「じゃぁ青木さんで」とお願いしているけれど、そんな人に「ハルコさん、あ、ごめんなさい、青木さん」と何度も謝られると、「もう、全然ハルコさんでいいよ~」と言いたくなる。 先日久々に、大阪のシンガーソングライター・杉瀬陽子さんにライブ会

Column #7 切り替えること、切り替えないこと

初出掲載日 2018.07.31 本名名義での初のライブが9/9に決まり、10/1にこのホームページもリニューアルする。まだいくつか報告したいことはあるのだけど、このとてつもなく暑い夏が過ぎた頃、ようやく本格的なスタートといった感じだ。 もちろん自分の中では曲を作り始めた時点からスタートしているのだけど、ライブをして人前に出ないと、どうも足元がおぼつかない。ライブを減らしてクライアントワークを増やそうと思っていたのだけど、今はたくさんライブをしたくてしょうがない。いったい

Column #6 プレイングコーチ

初出掲載日 2018.06.30 2018年もちょうど半分が終わるところ。これまで本業の具体的なお知らせは何にもできなかったのだけど、もうそろそろ何かしら発表できると思うので、お楽しみに。 この半年間何をやっていたかというと、もちろん曲作りはしていたのだけど、いろんな人に会いに行くことが多かった。新たに協力してほしい人のもとへ。もちろん今はまだ一緒にできない人もいれば、さっそくチームに加わってくれた人も多くいる。 ひとりで立ち回ることの難しさ、きっとまだまだ序の口なのだ

Column #5 お酒から(少し)遠く離れて

初出掲載日 2018.05.27 この頃はまたお酒を控えていて、もうすぐ2ヶ月が経とうとしている。「また」というのは、これまでも何度か期間を設けてやめているから。でもツアー最終日とか、記念日とか、何かと理由を付けては手を出していて、そこからは飲む日がある程度続き、またやめたりする。その度に思う。「今度こそ一生やめられるだろうか」 どうしてお酒をたびたび遠ざけたくなるのか。少し嗜む程度なら何の問題もないのだけど、飲み会や打ち上げになるとやはり多めに飲んでしまって、そうなった

Column #4 桜が散った後の確定申告

初出掲載日 2018.04.30 今回は少し難しい、経理の話。かといって僕はフリーになったばかりでまだまだ素人同然なのだけど、年度末恒例の確定申告だけはバンドの頃から約25年間、ずっと自分で書いて提出している。はじめはまだ高校生だったので、税理士さんにアドバイスをもらいながら記入し、翌年以降は少しずつ自分でも勉強していった。 今月はクライアントさんのお仕事の量は少し減って、自分の曲作りを徐々に始めている。でもその前にまず、この確定申告を済ませなければいけなかった。あれ、4

Column #3 明け方の雲を、寝る前に見るか起きた後に見るか

初出掲載日 2018.03.29 今年はニューヨーク旅行のあとは、ちょっとしたスタートアップのあれこれを除けば、自分の曲作りにすぐにでも没頭できると思っていたのだけど、ありがたいことにたくさんの音楽制作の依頼をいただき、曲を作ったりアレンジをしたり歌ったりと、日々忙しくさせてもらっている。 そうなるとなかなかオリジナル曲を作る時間が取れないのが正直なところで、最初のライブもまだとうぶん先になりそうなことを、皆さんに謝っておきたい。でも本名になったら、作家活動に少し重点を置