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おうち時間にできる、子どもの自己肯定感の高め方

学校の休校期間が延期となり、福岡市では新小学1年生も含めて、新しい教科書とプリントを使った自宅学習が始まりました。我が家でも、新小学1年と、4年、そして高校1年の子どもたちが、自分たちのペースで学習を進めています。

はじめて小学校で出会う学習内容は、いくら簡単でもすべてを一人だけでやらせることは無理。親がつきっきりで見るのは大変だと感じながらも、なんとか家族で協力してこの期間を乗り切らないといけないなと思っているところです。

三男は保育園で覚えたひらがなで自分の名前を書きながら、今日のプリントを終えました。その様子を見ながら、思い出すことがあります。

「名前の書き方から、自分を大事にすることを考えよう」という話。数年前に、小学校の校長先生が教えてくれました。

ある全校集会で話したテーマは、「自分で自分のことを大事にすること」。その第一歩として、「名前の書き方に気をつけてみましょう」と話したそうです。

小学校では、教科書やノートをはじめ、自分の持ち物には名前を書いてあり、テストの時には自分で名前を書きます。そこで、テストの記名欄を例題にして、細くて薄いくて小さい字で書いた校長先生の名前と、太く濃く記名欄いっぱいに大きな字で書いた名前を並べて、

「どちらの字が、自分のことを大事にしてそうですか?」

と子どもたちに尋ねてみた。みんなが選んだのは、太くて大きい字。

これは、字の上手・下手ではありません。
手書きで書いた文字には、その時の心の状態が表れます。元気いっぱいで書いたものか、何か悩み事を抱えているのか、その字が表現してくれます。

校長先生は、名前は一人にひとつの大切なものなので、子どもたちが自分自身に対してどう向き合っているかが、名前の書き方に表れてくると話してくださいました。
「どうせ自分なんて」と思っている子は、書く名前の字もどこか投げやりになってしまう。それを感じられるそうです。

自分が書いた名前から、自分自身の存在を感じる。
親の想いが込められた、大切な名前。
僕は・私はこんなに大事な存在なんだと、丁寧に名前を書きながら味わっていく。
そうやって自分で自分のことを大事にできる人が、友達のことも大切にできるようになるんです。

子どもたちにそう話したと教えてくださいました。

自分で自分のことを大事にする。
これはできる・あれはできないとか、力が強い・弱いとか、誰かと比べて優劣があるとか、能力とか比較とは関係なく、自分のことを認める。
そして、同じように、周りの人も大切にする。

自分が書く自分の名前が、自己肯定感につながっていく。

一文字一文字、ゆっくりゆっくり三男が書いた名前。濃くて太くて丁寧に頑張って書いたことが伝わってきます。
隣に座ってこんなにじっくり見ていられるのは、この先もうないかもしれません。元気に書け続けられるように、見守っていきたいと思います。

 - 校長先生の話は、2014年の記事を再編集して掲載しました -

※ヘッダー画像は、しのみさんによる、イラストACからのイラストです

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