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意味=苦悩+希望

何でこんなことをしているのだろう。自分が行っている何かに対して意味を問うてしまうことがしばしばある。ときには、その矛先が人生に向いてしまうこともある。その問いに押しつぶされそうになると、いろいろなことを投げ出して、どこかへと隠れたくなる。

福島智氏の『ぼくの命は言葉とともにある』に記されていた方程式は、上記のような心情に陥ったときの自分の背中をそっと押してくれる。

当該書には、以下のような記述がある。

フランクルは、次のような公式を示しました。
「絶望=苦悩ー意味」
これは、苦悩と絶望が同じものではないことを示しています。絶望と異なり、苦悩には意味がある、ということです。第一章では、ここまで紹介しました。
ところで、この公式は、方程式のように左辺と右辺の「移項操作」をすると、さらにそのすごさが分かります。例えば、今の公式で「意味」を左辺に移項して、「絶望」を右辺に動かすと、
「意味=苦悩ー絶望」
となります。
これだけではまだ分からないので、ここからさらに、考えを進めてみようと思います。「絶望」の反意語を「希望」だとすれば、「マイナス絶望」とは、すなわち「希望」だと考えられます。したがって、
「意味=苦悩+希望」
という新たな展開が開けるのではないでしょうか。
つまり、苦悩の中で希望を抱くこと、そこに人生の意味があるのだと思うのです。

福島智『ぼくの命は言葉とともにある』致知出版社 (2015) p240-p241

「人生に意味などない。そんなことは考えず、目の前のことを…」なんてアドバイスをされると、なお落ち込む僕にとって、福島氏の言葉は救いになっている。

「苦悩と絶望が同じものではない」

「苦悩の中で希望を抱くことに人生の意味がある」

いろいろなことに苦悩してしまう性分なので、希望を見出そうとすることは自覚的に行っていきたい。それが人生の意味なのだから。

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