バブル経済崩壊前と,その後の働き方について

1960年から始まった池田内閣の所得倍増政策のもと、日本は、世界がびっくりするほどの高度経済成長を達成し、1968年には、アメリカに次ぐ世界第二の経済大国になりました。そして、1991年にバブル経済が崩壊するまでの日本は、活気に満ち溢れ、将来への明るい希望をもって、すべての人々が、明るく、生き生きと暮らしていました。

その頃の日本は、1億、総中流社会であり、ジャパン アズナンバーワンと世界から褒めたたえられていました。このころまでは、日本は、終身雇用と年功序列賃金でした。将来への何の不安もなく、一生懸命に働いていました。社会に出たら、結婚して子供を育てる、それが当たり前だったのです。少子化の心配など全くありませんでした。

ところが、バブル経済が崩壊すると、世界のグローバリゼーションの流れの中で能力主義、成果主義、効率優先が叫ばれるようになりました。終身雇用のもとで、会社は、社長も含め社員は、景気のいい時も、悪い時も一つの家族のように協力して頑張ったのです。そこには、働く喜びがあり、幸せがありました。

しかし、能力主義、成果主義が導入されると、社員は、互いに、ライバルとなり、効率優先で働くようになりました。こうして、働く喜びも薄れていきました。また、市場経済の下で、労働力も需要と供給の関係で決まるとされ、労働の喜びも消されてしまいました。こうした流れの中で、労働者派遣法が強化されて、多くの不幸な派遣労働者が生まれてしまったのです。私達は、働くことが喜びとなるような社会を再構築すべきです。

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