見出し画像

確定拠出年金(企業型DC)の転職、退職時の手続きを解説!

退職金・企業年金コンサルティングチャンネルの講師をしております大森祥弘です。

このwebコラムおよび動画解説では転職、退職時の企業型確定拠出年金の手続きの考え方を解説します。

確定拠出年金の転職・退職時の手続きについて

退職時に必要な手続きについて、経験の浅い方や今回初めて知った方が多いと思います。特に確定拠出年金に関する手続きは転職時に必要なものですが、その手続きについてはあまり知られていません。本記事では確定拠出年金について、転職・退職時の手続きについて詳しく解説します。

YouTube動画はこちらからご覧頂けます

動画要約コラム

以下の動画要約はChatGPT-4により作成、講師が監修したものです。

確定拠出年金の転職・退職時の対応をしないで良い方

・短期離職、具体的には確定拠出年金の資産が1万5000円以下の場合は引き出せる。余計な手続きをするより受け取ってしまって、転職先でまた企業型確定拠出年金があれば加入し直すのが賢明。
・確定拠出年金は退職する時に退職金と違い、その退職時に現金で給付してもらえない(確定給付企業年金は可能)。

転職時になぜ自分でも確定拠出年金の手続きが必要か?

・転職先の会社に確定拠出年金が導入されている場合でも、”企業型”の名前の通り、各社の確定拠出年金制度は別々。そのため、前職の確定拠出年金の残高を転職先の企業型確定拠出年金に入金できるようにする必要がある。この手続きが前職の勤務先ではできず、自分と転職先で行う必要がある。
・この手続きをせずに、放置すると前職の企業型確定拠出年金の口座が凍結され管理手数料だけがかかる。
・加えて、将来、確定拠出年金は60歳で受給できるようになるのが大原則だが、加入期間が短いと65歳までの間に受給することになる(受給できる時期がずれ込む)。この口座凍結されていた期間は確定拠出年金の加入期間にカウントされないので、原則的には手続きをする必要がある。

転職時の確定拠出年金の考え方(背景)

・転職前の会社で運用していた商品を一度現金化する
・現金化したその現金を転職先の会社の企業型確定拠出年金に入金できるように手続きをする
・確定拠出年金を管理している機関から書類を受け取り、書類を転職先の担当者に提出すると転職前の口座の現金が転職先の企業型確定拠出年金の口座に入金され再び運用ができるようになる

転職先が企業型確定拠出年金を導入していない場合

・個人型確定拠出年金(iDeCo)を申し込み、前職の企業型確定拠出年金の口座の現金をiDeCoの口座に移す。
*現在の法律では途中引き出しはできないので、 iDeCoの口座を開設して移すしかない。

転職時に確定拠出年金の手続きをしない場合のリスク

・退職した月の翌月から6ヶ月以内に手続きをしないと、口座が凍結されるリスクがある。
・凍結されている口座は国民年金基金連合会が管理する。この口座を管理している間、加入期間がカウントされず、その期間はいわば”企業年金の未納期間”となる。

まとめ

転職や退職時には、確定拠出年金の手続きを忘れずに行いましょう。
自分で確定拠出年金を続ける場合や、転職先で確定拠出年金が提供されている場合でも、適切な手続きを行うことが重要です。
また、手続きを怠ることで口座が凍結されるリスクがあるため、注意が必要です。国民年金基金連合会が口座を管理している間、加入期間がカウントされず、その期間は”企業年金のいわば未納期間”となるため、年金の受給額に影響が出る可能性があります。転職や退職を機に、確定拠出年金の適切な手続きを行って、将来の資産形成を確実に進めましょう。