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北欧の旅3(ハーマル、オスロ編)

さてここからが山場です。

前回書いたように、今回はストックホルムからオスロ、コペンハーゲンと移動したのですが、ストックホルム→オスロ間と、オスロ→コペンハーゲン間は陸路だと7時間ほどあるので、基本的に飛行機で移動するしかなく、さらに目的地のヘドマルク博物館へは、オスロからも片道2時間以上かかる上に開いている時間も短いので、この博物館を見るためだけに2日間は潰れてしまうのです。

それでもどうしても見たい!と思ってなんとかひねりだした結論が、ストックホルムから夜行バスでオスロに行き、ヘドマルク博物館を見た後、オスロからまた夜行バスでコペンハーゲンに行くというものでした。夜行バスなら早朝にオスロに着くので朝からヘドマルク博物館も見れるし、うまく行けばオスロでフグレンコーヒーも飲める、浮いた分でSASホテルにも泊まれると一石三鳥!

結果、もちろん疲れましたが、、一応見れたしよかったかなと。北欧はホテルも高いですしね。。ストックホルムのバスの駅は分かりやすいのですが、オスロの駅は電車の駅からは離れているので、注意が必用です。あと行き先が分かりにくいので、素直に駅にいる人に聞きましょう。ぼくも自分のバスがベルリン行きということは知らず、聞かなければ危なかった。
しかし、20代のバックパッカーの旅行記のようになってきたな(笑)。

今回はFlixBusを使いました。ネットで席も予約できるので便利です。https://global.flixbus.com

あと、そうそう、今回は深夜バスに2回も連続で乗るということで以前からNOIZの豊田さんに進められていたノイズキャンセリングヘッドフォンを購入して持って行きました。購入したのはSONYのWH-1000XM3。豊田さんには付け心地の点でBOSEを進められたのですが、ぼくにはそれほどの差は感じませんでした。変わりにノイズキャンセリングの能力はSONYが圧倒的。これにアイマスクをすれば寝られます。安全性の面で人の声は消せないのですが、人の声も消せるものがあれば本当に欲しい。集中して原稿を書く時にも最高です。北欧の旅も次回のストックホルム編で最後。ではまた!

下記がグーグルマップのリンクです。
https://drive.google.com/open?id=1a0h2eww2e2eJB26I0Z4bbxJY4TWlxnJb&usp=sharing


ハーマル

ヘドマルク博物館 https://domkirkeodden.no/
a+u1998年1月号で見て以来、ずっと行きたかった建物。20年越しでようやく見れた。本来夏しかオープンしていなところをメールをして開けてもらいました。平日の9時から15時までならひとり50ノルウェークローネで見学させてもらえます。グーグルマップで検索するとバスを進められるのだけど、バス停からは遠いし、湖の方を歩けば景色もいいので歩いていくのをおすすめします。ゆっくり歩いて30分ほどです。

という訳で20年越しで訪問したのですが、ずっと見たかったので当然のうように感動しました。他には誰もいない中、ひとりで見学したので大変贅沢な訪問となりました。

ドアというドアは雪のために埋もれて開かないし、トップライトも雪で薄暗くなってしまっているので、本来は夏に行くべきです。ただ、極寒のなか(室内ももちろん寒い)見るのも悪くないなと。

あと、窓の処理やコンクリートのスロープなどに目がいきますが、実はプランがとても巧みで、奥にある展示室は2階では繋がっているけれど、1階では完全に(いや実際には人が通れないほどのスリットは開いている。そしてこれが肝でもある)2室に切れており、動線を長くとり、人を歩かせることで空間を広く感じさせるように工夫されている。しかも、同じ所にでてくるので、迷路のようにもなっている。ちょっと安藤忠雄さんを思わせるプランです。

展示物のデザインは変態的。写真で見ていたとおり、やはりスカルパに近いディテールと見せ方。鉄やガラスなどの素材を生で使用し、素材そのものの味を引き出すようにデザインされている。書いていると思い出すのでまた見たくなります。


オスロ

Nobel Peace Center デビッット・アジャイによる改修。アジャイは好きな建築家なので楽しみにしていましたが、うーん、、これもある意味ではMVRDVとCOVEによるRAGNAROCKに似ています。中の展示がどうにも息苦しい。これは常設の宿命なのかもしれない。ただ、真っ赤のショップや緑の多面体柄に塗り分けたカフェは良かったです。
あと、今回行って気がついたのだけど、アジャイはここやKvadratのショールームで虹色のガラスを使っています。そして、ヴァージル・アブローの前回と今回のルイ・ヴィトンのショーでも虹色が重要な要素のひとつとなっている。実はヴァージルはハンス・ウルリッヒ・オブリストにインタビューでアジャイについて聞かれた時に、割とそっけなく、世代が違うんだと答えているのだけれど、黒人の建築家というのもまだまだ少数派な訳で、重なる部分があるのかも知れない(多分日本の建築家でこのインタビューを読んでるのはぼくだけじゃないかな(笑))。

Operahuset Oslo スノヘッタによるオペラハウス。まさに現代版の白亜の宮殿。外壁も屋上も白い大理石で覆われています。贅沢。屋上やホワイエは市民に開放されていて、だれでも入れる。屋上からの眺めも良い。ただ、なんといえばいいのか、ちょっと大味でぼくはあまり好きなタイプの建物ではありませんでした。一回見ればそれで満足してしまうタイプの建物。大味なら大味で大理石のような高価な材料を使うよりももっと土木的、もしくはランドスケープ的な素材やデザインにしたほうがしっくりくるし、白い大理石を使用するなら、もっとエレガントにしたほうがやはりしっくりくる。ただインスタ映えはしますね。そこは凄い。

DNB Hovedkontor MVRDVによるオフィス。内部も途中までは見せてもらえました。共用部の床がガラス張りになっていて、その上をブリッジのような階段で行き来するという不思議なプラン。ちょっともったいない気もしますが、構成を立体的に見せるためにある意味で必然的に導かれている。この通りは様々なデザインのビルが並んでいるのだけれど、その中では群を抜いている。しかしこの通り、意図は分かるのだけど、ちょっとおじさんぽいんですよね。。多様なビルが並んでいるというよりも、おじさんのファッションショーを見せられている感じがする。ある意味で多様性の欠如こそが露呈してしまっている。それこそ若い女性を起用するのが重要だったのではないかなと(調べてないので実際にいたらすみません。あくまで印象です)。

St Hallvards Kirke ここは五十嵐淳さんに教えてもらいました。そして、現地で五十嵐淳さんのファンのデンマーク人に出会うという奇跡が!工事中だったのですが、現場の人にお願いして少しだけ見せてもらいました。なんとも不思議な建物。最大の謎は屋上に溜まった水はどうなるのかということ。溜まったままですかね。

Fuglen Coffee せっかくオスロに来たので行ってきました。場所が中心からやや離れた場所にあるのですが、それも含めてとてもよいお店でした。間口はやたら長い割に奥行きのとても浅いプランで、さらに窓に合わせて部屋をいくつかに区切っている。そして部屋ごとに合わせたアンティークの家具が置かれとてもいい雰囲気をつくり出しているのです。夜はお酒も飲めるのですが、一人でコーヒーやワインを飲みながら本を読んでいる人、友達同士で騒いでいる人、カップルで話し込んでいる人など、いろんな人をうまく共存させていました。これはそりゃ人気でるよなと。もちろんコーヒーも美味しい。

最後にこれは完全に余談ですが、迷って地図を見ている時に超イケメンの二人組に「どこにいきたいの?」と声をかけられ、丁寧に説明してもらってようやくたどり着くことができました。あの二人かっこ良かったなぁ。総じて北欧はいい人が多い。あくまで1週間旅した感想ですが。

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建築家。都市や建築のリサーチとデザインを仕事としています。東京のショップから都市をリサーチする「TOKYOインテリアツアー」、パブリック・トイレから公共空間をリサーチする「パブリック・トイレ×キッチンのゆくえ」と共に八戸市新美術館の設計が西澤徹夫さんと恊働で進行中。
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