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問題は氷山の一角。問題解決を阻む自分の考え!? 自分の考えに囚われると、どうなるか!?

前回までのお話は、自分の先入観(決めつけ)というバイアスが、問題の要因を探していく思考にストップを掛けていますよ!

だから、バイアスを外す一つの方法として、起きている問題(現象)を「事実」と「考え」に分けてみましょう!

すると、先入観というバイアスが外れて「事実」にフォーカスできて問題解決する思考に進めます!ということでした。

今回は、「事実」と「考え」を分けないとどうなってしまうか?私の失敗事例をお伝えします。(汗)

|昔の私はできていなかった!「事実」と「考え」を分けること

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実は、昔の私は、「事実」と「考え」をわけることができませんでした。
現場所長をしていた9年前の55歳のとき、部下が失踪したり、協力業者が突然いなくなったりして、現場が大赤字になってしまいました。

今まで失敗を知らなかった私は、『現場が赤字という事実』ではなく、『赤字を出したダメな所長、会社から責められる。評価が下がるというような考え』だけで頭が一杯になってしまったのです。
だから、焦るばかりで会社へ事実を伝えることもできず、部下にも適切な指示を出すことができませんでした。

もし、このとき『現場が赤字という事実』と『自分が動揺した考え』に分けることができれば、事実を受け止め冷静な対応ができたのではないかと思います。

リーダーとして向き合わなければならないことは、『現場が赤字という事実』です。会社から責められる。自分はダメな上司だという『自分の考え』ではなかったのです。

やるべきことは、情報の収集と整理、会社への事実の報告、部下の不安の解消、最後までやり抜くぞ!という所長の号令だったと思います。それができなかった昔の自分がとても恥ずかしく、後悔しています。

|人は先入観というバイアスで自分を見失う!

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なぜ、あのとき所長として冷静な対応ができなかったのだろうと振り返ると、「事実」と「考え」を分けることが出来ず、先入観というバイアスで自分を見失ってしまったのだと気づきました。「事実」に対応していたのではく、自分の「考え」に反応してしまったのです。

いやな出来事、問題は、どうしても受け容れたくないという感情が先行してしまいます。それは、「事実」より「考え」を「事実」と捉えてしまうからです。でも、「事実」と「考え」を分ける練習を普段からしておけば、「事実」を受け止めることができるようになります。

昔の私のように自分の考えに翻弄(ほんろう)され、現実から逃げることは絶対にやるべきではありません。だから、私の苦い経験をみなさんにはして欲しくないのです。

|お子さんの勉強のことも、パートナーのことも自分の考え!?

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話を日常に戻すと、例えば、お子さんのテストの点数が30点であれば、30点という「事実」お子さんのテストの点数が悪いという「考え」に分けていきましょう。

自分の「考え」でお子さんを責めてはいけません。テストが30点という「事実」の要因を探ってください。

子供がやる気がないことが原因であれば、もしかすると、その要因は、家庭環境かもしれません。
夫婦の仲が悪いことに無意識に反抗しているかもしれません。

テストの点数が悪いという「考え」だけで、子供のせいにするのではなく、家族で原因をじっくり話し合ってみてください。

また、パートナーが文句ばかり言う!も考えです。『ばかり』とは、毎回でしょうか。『ばかり』という「考え」に腹を立てていないでしょうか。

文句を言う原因は、何がパートナーにそう言わせているか考えてみましょう。相手の目線に立つことができ本当の原因がわかってきます。

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まだまだ、他にもバイアスを外す方法がありますが、別の機会に次回にお伝えしますね。

また、拙著「部下が変わる本当の叱り方」にもバイアスを外す方法が載っていますので参考にしてみてください。

『人を育てる経営者の問題解決の方法』の5つのポイント

1問題は氷山の一角、どんな要因があるか探していく
2問題を先入観で対処するのではなく、要因を探し仮説と検証を繰り返す
3問題(現象)を「事実」と「考え」に分ける
4バイアス言葉「いつも、ばかリ」などの習慣を辞める
5「なぜ?」ではなく
「何が起きているのか?何がそうさせているのか?」と質問を変える

今回の質問です。
「今抱えている問題の真の要因はなんでしょうか?」

いかがだったでしょうか。
『人を育てる経営者の問題解決の方法』
4回にわたり最後まで読んでいただきありがとうございました。

また別の機会にお会いできるのを楽しみにしております( ^ ^ )/

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