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制作日記「コスメ部第19話掲載」

現在発売中のゲッサン1月号にて「中高一貫!!笹塚高校コスメ部!!」第19話掲載されております。
どうぞよろしくお願いします。

今回の舞台は昭和記念公園。たくさん写真を取りに行きました。
あくまで僕の場合はという話ですが、舞台を架空の場所にするのではなく、かっちり決めると結構描いていて楽しいし、描くモチベーションが上がります。例えば居酒屋を描く場合でも、適当に想像で居酒屋を描いてしまうと、「こんな居酒屋ないよなー。」と心のどっかで思ってしまって、「ないものを描くことに何の意味があるんだろうか。」と考えていって、「そもそも物語って全部ウソだよなー。ウソの話をウソの舞台で演じて、それが何になるというんだろう。」となって、ベットに入って出てこなくなってしまいがちです。
そういう意味で言うとコスメ部2巻に収録されている「比乃神マガトの豪邸」を描いた時は結構辛かったです。豪邸に住んでいる友達もいないし、写真を撮ることもできなかったので、YouTubeなどで豪邸の動画を見たりしたものの、かなり適当な架空の家を作って描いちゃったので、頭を抱えてしまいました。写真ないと時間もかかるしね。
実在するからいいとか、だから漫画が面白いとかとは全く別問題なんですが、とにかく個人的に気になる。
というわけで今回の見所は昭和記念公園です。
ぜひお楽しみください。

・今年の振り返り

本当につい先日カレンダーを買ったんじゃないかと思いながら、昨日2023年のカレンダーを買ってきました。すっかり年末ですね。
無事今年最後の締切が終わりましたので、気持ち的にも一安心して、今年もなんだかんだで頑張ったなー。なんてことを1人つぶやきながら、はんぺんに包丁を入れて三角にして、ほっこりとおでんなどを煮込みつつ、今年を振り返り、さてさて来年の抱負でもこしらえようかななどと、小ダンスから押し花があしらわれている和紙を取り出し、鉛筆をペロリと舐めようとしたその矢先、背中からヘッドライトの強い光を受けた逆光の男が私の目の前に現れ、「お前はそれでいいのか?」と私に問うのです。
「お前はゆっくりと今年を振り返ってる場合なのか?やれ今年何があったのか、やれあれは楽しかった、野球カードを集めるガキのように、それをいちいち懐かしんでどうなる?お前はむしろ誰よりも来年を先取りして、未来を掴みにいくべきなんじゃないのか。」男の声はやけに無機質に響きました。その声が紫炎のように夜の虚空に消えると、逆光の男はボンネットを人差し指でコンコンと叩き、こう続けました。

「この車に乗れば、15日早く2023年に行くことができる。どうだい、乗るかい?」

男の表情は影になっていて、よくわからかったのですが、気づくと僕は「ボッ」と車のドアを閉め、目を閉じてバックシートに身を沈めていました。
というわけで今私はひと足先に2023年を過ごしております。
おかげでもう年末用に買った日本酒もなくなってしまいました。
一足先に明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

・来年の目標

2023年の目標はズバリ!「締切に追われない執筆活動」です。
2022年はそれをやろうとして「午前中ネームをして、午後作画する大作戦」を決行しましたが、普通に原稿が遅れて地獄を見ました。あとコロナになった時も締切前は9時〜2時シフト18時間労働鬼連チャンなんてことになってしまい、酷い目に遭いました。
もう私も43歳になります。1回徹夜するとその後3日くらい頭がぼーっとしてしまいます。そしてなぜかわかりませんが、まるで誰かに虐められたような、とても悲スィ〜い気持ちになってしまいます。これはよくありません。
コスメの連載はもう少し続けていいようなので、少しずつペースを上げていって、2023年6月ごろまでには1ヶ月くらい原稿が先行してる。という状況を目指します。そしたらipadを買ってですね、月に一度は旅行しながら漫画を描いたりできたら、最高じゃないですか。無理かなー。
それを目指したいと思います。

・3巻出ます。

「中高一貫!!笹塚高校コスメ部!!」の3巻が2023年1月12日に発売されます。
先ほど初稿のゲラが送られてきまして、確認しておりました。2巻の確認の時も思いましたが、とにかく自分が描いたものを読み返すのが、恥ずかしくて恥ずかしくてたまりません。先日泥酔して、知り合いの漫画家さんに「おちんちん」などと訳のわからない引用リツイートをしてドンずべりしてしまったので、「おいおいお前、そっちの方が断然恥ずかしいだろ。」と思わなくもないですが、とにかく描いたものを読み返すのは恥ずかしいです。
それでもバクバクする心臓を抑えながらとりあえず一読したところ、「なんか堅いなー。」というのが最初の感想でした。言いたいことを言いすぎているというか、もっと肩の力を抜けばいいのになー、と思いました。言いたいことがダダ漏れな分、2巻の時よりも恥ずかしかったかも知れない。
描いたのはつい半年前くらいですが、あの時はこのことをとにかく訴えたかったんだよなー。
そう考えるとコロナになった時に描いた自信のない「問題の第17話」は、通して読むといい感じで肩の力が抜けており、面白い気がする。
難しい。もっと開き直ってもいいのかもしれない。
3巻のカバーもいい感じになりましたので、また準備ができたこのnoteアカウントで告知します。
フォローなどよろしくお願いいたします。
ではまた来月。
皆様良いお年をお迎えください。

・単行本発売中!


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