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ピースオブケイクのパーティーのこと(前編)

もう一週間経ってしまったのだけど、去る12月6日、ピースオブケイクの新社屋お披露目パーティーに出席した。


受付で、シールに名前を書いて服に貼るよう言われる。cakesは顔出ししていないクリエイターも多いから、名札があるのはわかりやすい。

会場に入るとさっそく、cakesで「豆しば こつぶ」を連載しているイラストレーターのキリさんとばったり会う。

「ばったり」といっても初対面。しかも、お互いに顔出ししていないから顔を見るのは初めて。

だけど、事前にキリさんからDMで服装を聞いていたため、すぐに「あ、キリさんだ!」とわかった。

声をかけると、キリさんも0.1秒くらいで「サキさん!」とわかってくれた。

キリさんはイラストの雰囲気そのままの可愛らしい人。イラストに似ているというわけではないのだけど、纏っている雰囲気が作品世界そのまま。キリさんの足元にこつぶが見えた。

ふたりでソワソワと飲み物を取りに行ったりしていると、佐伯ポインティさんに会う。

私は7月のnote非公式オフ会でポインティさんと会ったことがあり、お互いに挨拶をする。

キリさんがポインティさんを知らないようだったので、

「こちら、エロデューサーの佐伯ポインティさん。エロに関するさまざまな発信をしていて、猥談バーという猥談するためのお店を運営している方です」

と説明すると、

「と、東京にはそんな刺激的な場所が……!」

と驚いていた(キリさんは熊本在住)。

たしかに、なんの予備知識もない人がその説明を聞いたらビックリするよなぁ。

ポインティさんに「吉玉さん、最近ご活躍ですね!」と言われ、なぜかテンパってしまい、

「全然そんなことないです、先月は○万円しか稼げませんでした」

と突然の暴露をしてしまう。○の中には一桁の数字が入る。つまり、月収が10万を切っているのだ。

しかし、ポインティさんは相変わらずのにこやかさで「それは世の編集者が見る目ないですね~」とフォローしてくれた。

考えてみれば、ポインティさんほど「他人からの暴露」に慣れている人はいない。日々、刺激的なエピソードに囲まれている彼にとっては、月収が10万切ってる30代の存在は驚くに値しないことだろう。

ウロウロしていると、ある女性の名札に「瀧波和賀」と書いてあるのが目に留まる。

「育児はまぶしい、オモチャ箱」の瀧波和賀さんだ!

実は、少し前にnoteで瀧波さんからサポートをいただいた。そのお礼を言おうと話しかけると、まるで何度も会っているかのような自然さで「吉玉さんに渡そうと思って持ってきたものがあって」と、はちみつ専門店の高級そうなはちみつをくれた。

(ちなみに、家に中国産の安いはちみつがあったので、夫と利きはちみつクイズをしてみた。あまりにも味が違って、私も夫も無事に正解できた)

瀧波さんはとてもパワフルで頭の回転が速い方で、トークにも文章と同じキレがあった。

「吉玉さんは、一貫して伝えたいテーマってありますか?」と聞かれて、

「価値観を押し付けてくれるな、っていうのと、人間の価値に優劣はない、ってことをずっと書きつづけています」

みたいなことを(しどろもどろに)答える。

それについて「優しい」というようなことを言われたので、

「いや、私はすごく傲慢なんですよ。他人を見下してる人を見ると、『この人、自分の価値基準が絶対だと信じて疑わないなんて、浅はかでバカだなぁ』って見下しちゃうんです」

というようなことを言う。

初対面の人にずいぶんとさらけ出してしまったけど、それも、瀧波さんの話を引き出す力のせいだ。


「スープ・レッスン」の有賀薫さんが近くにいらっしゃって、瀧波さんが名刺を渡して挨拶をする。私も、名刺を渡す。

私は、ネット上でやり取りしたことのない方に話しかける度胸がない。

だから、ごく自然な感じで話しかける瀧波さんを見て「すごいなぁ」と感心していた。瀧波さんがいなかったら、「あ、有賀さんだ!」と思っても、横目でちらちら見るだけだったと思う。

だけど、私が一方的に存じ上げているとばかり思っていた有賀さんが、なんと私のことを知ってくれていた。嬉しい。

しかも後日、有賀さんに「吉玉さんは小柄で可愛らしい人だった」とツイートしていただいて、ますます嬉しかった。

私は身長161cmで、そこまで小柄でもない。

小柄に見えたのは、態度がオドオドしていたからだろうなぁ。

そのうち、瀧波さんが「吉玉さんと話したい人他にもいるだろうから、私が独占してたら申し訳ない」と言って、去っていってしまった。

瀧波さんや他の人を観察していると、皆さんだいたい15分くらいずつ会話しては、次の相手に話しかけている。

なるほど、パーティーとはこうしてあちこち泳ぎ回るものなのだな。

こういう観察が好きなので、眺めているだけでわりと満足できた。

見回してみると、会場のあちこちに憧れの方がいる。

だけど、遠目に見ているだけで満足してしまい、特別「話しかけたい!」という気持ちにならない。

また、この日は疲れていたこともあって、知らない人に話しかけるだけの気力がなかった。

「無理して話しかけなくていいや。今回はネットで交流のある人に挨拶できればいっか」と思う。



ばかみたいに長くなったので続きます。



あと3分何か読みたい気分の方はこちらをどうぞ。

人間って多面性あるよね、という話。

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