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心が弱って夕食が作れないときの対処法

普段はできていることが、メンタルが弱るとできなくなる。

と言うと、「気持ちが落ち込んで動けない」と思われがちだけど、私の場合は少し違う。たしかに気分の落ち込みもあるけど、それ以上に「頭が混乱する」のだ。ぼんやりして思考力も判断力もどこかへ行ってしまう。

料理もそう。メニューを決めるところからできなくなる。冷蔵庫の中を見て食材を確認しても、何があるのかがわからない。目には映っているのに、脳に届かない。気づけば冷蔵庫の前でフリーズしている。

なんとかメニューを決めて料理を始めても、いつものようにできない。頭が混乱して、手順がわからなくなる。できないことに焦り、動悸と息苦しさがひどくなる。

普段は一応、できてはいる。けして料理上手ではないけど、夫婦二人が健康に暮らせる程度の食事は作れる。山小屋で仕事をしていたときは、肉体労働者5~6人分の食事も作ってきた。

なのに。心が弱ると、それができなくなってしまう。

◇◇◇

どうしたものかと考えて、私なりの対処法を考えてみた。

①今ある食材を書き出す
心が弱っているときはいつもより馬鹿になっている。なので、冷蔵庫の中身を紙に書き出してみた。書き出してみたら、メニューを考えることができた。

②夫にメニューを決めてもらう
紙に書いてもメニューを考えられないくらいに調子が悪い日があった。そういうときは、夫に「どうにも脳みそがおかしいので、何を作ったらいいか決めて」と頼んだ。

③具沢山の味噌汁だけを作る
あまりにも調子が悪い日は、何品も作るのは無理と最初からあきらめる。作るのはいさぎよく味噌汁だけ。具沢山にすれば案外お腹いっぱいになる。具はなんでもいいけど、もやし、はるさめ、乾燥わかめあたりは包丁を使わなくても袋から直接ガバっといけるのでおすすめ。調子がいいときに油揚げときのこをそれぞれ切ってジップロックに入れて冷凍しておくと、包丁を一切使わずに味噌汁が作れる。

④すぐに食べられるものを用意しておく
我が家の場合は、冷凍ご飯、納豆、卵、ぬか漬け(夫が漬けている)など。これがあれば、最悪何も作れなくなっても大丈夫。すぐ食べられるもののバリエーションとしては、たらこや明太子、鮭フレークなど(我が家は夫がインスタント食品を食べないためレトルトカレーなどは使えない)。

⑤ラジオを流す
調子が悪いときは、キッチンに立つことすらどうしようもなく億劫。なので、ラジオアプリ・radikoのタイムフリー放送で好きな番組を流して、聴きながら料理を作ることにした。「夕飯作る=ラジオが聴ける」の図式ができてから、キッチンに立つのがそれほど苦じゃなくなった。

◇◇◇

と、ここまで書いておいてなんだけど、私はどうしても夕食を作れないときは作らない。

夫は「辛かったら僕が作るよ」と言ってくれるし、料理もできる。なので、あまりにも調子が悪いときは夫に任せている。世の中には、どうしても夕食を作らなくちゃいけない主婦も多いだろう。いざとなれば作らなくても済む私は、恵まれていると思う。

だけど、私は対処法を駆使して夕食を作る。作りたいからだ。正確に言うと、夕食を作れる自分でありたい。夕食を作れたことで「やった! できたじゃん!」と自分を褒めたい。自分の存在価値を認めたい。

いや、わかってる。本来は「夕食を作れない自分」も認めてあげるべきということは。「夕食を作れなかったとしても、何もできなかったとしても、私は存在していい」。そう考えたほうが楽に生きられるだろう。

「夕飯作りを夫に任せる私」と「対処法を編み出してなんとか夕飯を作る私」は等価値だ。そこには優劣も正誤もない。

しかし、個人的な好みはある。私は、対処法を編み出すの私のほうが好きなのだ。

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