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中国でレンタル自転車が復活してきた話

中国でレンタル自転車が復活してきたそうだ。

30年以上前、留学していた時、生活必需品として、まずは購入したのは、黒い自転車だった。公共交通が十分に発達しておらず、地下鉄などもない時代、自転車がないことにはどこに移動するにも非常に不便だったからだ。

この仕事を始めたばかりの20年ほど前、中国で撮影するときには、中国の代表するシーンとして好まれたのが、朝と夕方の自転車での通勤風景だった。何十台もの自転車が道を走っていく、それが中国の象徴的な風景だった。

しかし、近年中国が経済発展を遂げてから、この風景はなくなった。今や大都市には、何本も地下鉄が通り、自家用車を持てる家庭が多くなった。

現在の中国らしい風景は、上海のバンドに象徴されるような近代的なビルだったり、南京路の賑わいだったり、経済的に繁栄してきた風景に変化している。

3年ほど前、中国でレンタル自転車が爆発的に一大ブームになった時期があった。

スマホの専用アプリに登録するだけで、使える便利さもあって、ピーク時には、オレンジ(mobike/モバイク)、イエロー(ofo)、ブルー、グリーン...とカラフルな自転車が路上に並んでいた。

しかし、「乗り捨て自由」などその手軽さ故に、自転車がやたら路上に放置されたり、サドル、タイヤ、ブレーキなどがこわれても、なかなかメンテナンスまでされていなかったりと問題も出現した。

「シェアサイクルの墓場」と評される廃車となった自転車の山などが度々SNSなどでも投稿され、結局、飽きやすい中国人のシェアサイクルブームは去っていった。

しかし、このコロナで、公共交通を利用するよりも、マイカーや自転車の方が感染リスクが低いということで、再度復活の兆しが見えてきたという。

現在シェアサイクルの大手は、大手IT企業であるテンセント系の「美団点評(Meituan Dianping)」ブランド「美団単車」のイエロー車体と、アリババグループ系ブランド「哈羅単車(ハローバイク)」のブルー車体といった二社だ。

本日は、社内の会議で、中国での感染が各地でボツボツ出始め、中国国内の移動も制限がかかってきつつあるという報告をもらった。

日本の感染状況も心配だが、やはり冬になってきて、これまで感染が抑えられてきた中国でも徐々にリスクが高まってきている。

中国のレンタル自転車の復活もしかり、リスクを最小限に抑える行動を心がけたいものだ。

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