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専門学校?それとも大学?(1)

 柔道整復師に限らず、鍼灸師、理学療法士、それから日本スポーツ協会アスレティックトレーナー、スポーツ医学に関する資格は大学だけでなく、専門学校ででも養成教育を受けられますよね、で、それらの資格を取得したいと志す皆さんの悩みの一つが…

「専門学校?それとも大学に?」

単刀直入に言います。

「(一つ目の資格は)大学で取得してください」

「はい、そうします!」という素直な方はこの先を読む必要などありません、さっさと他の記事を読みましょう。「え?なんで?」という方、治療家としての良いスジをお持ちですよ、続きをお読みください。

理由その1:「現場の(スポーツ)指導者と対等でいる必要性」
アスレティックトレーナーとして現場に出る際に、少なからず現場の指導者との間で摩擦が起きることがあります。例えばあなたが
「この選手は今週末の試合には出られない」
と判断したけど、監督は
「この選手に今週末の試合に出場してほしい」
と意見が分かれる、なんかが典型的な例ですよね…

出すか・出さないか、少なくとも監督とは対等の立場にある米国のアスレティックトレーナー

 実は私、高校を卒業して最初に入った大学を中退して柔道整復の専門学校に入学し、資格を取得しました。当時は専門学校しか選択肢がなく、入った大学を出てから専門学校に入学すると高校を卒業して7年も社会に出られない、そんな焦りからその進路変更を決断したのですが、資格を取得して最初に勤めた治療院で、まさに同じ摩擦が発生しました。
 夕方に治療に来るA君に
「今週末の試合は、まだ難しいね」
と伝えたあと、そのチームの顧問の先生が来院し
先生:「A君は試合に出られるの?」
私:「今週は無理だと思います」
そしたらその先生…

「私、あなたが中退した大学を出て教員になって、この競技を指導しているの、怪我の治療のことはあなたの方が資格を持ってるから専門かもしれないけど、この競技ができるかできないかは私の方が分かってると思うわ」

 まだ「アスレティックトレーナー」なる資格が国内に存在しなかった90年代前半での出来事とはいえ、本当に悔しかった。その反動が米国に留学して大学をやり直すことになるのですが、こんな遠回りを今の若い人に勧められません。
 中学や高校の部活動、での指導者は基本教員です。教員は大学卒でないとなれません。教員のなかには「学歴」というものに非常に敏感な方がおられるのも事実です。もうお分かりですよね、現場では指導者と対等の位置に立つべきアスレティックトレーナーがあえて監督やコーチより立場的に苦しくなる選択をしてはなりません。
 最近は陸上競技や競泳などではとくに、指導者が大卒であるだけでなく、修士や博士を持っているケースも多くなりました。元プロ野球選手が大学院に進学しました、なんてニュースももはやニュースとしての価値がないくらいに、多くのスポーツ指導者が高い学歴を持つようになりました。

今年から米国のアスレティックトレーナーは大学院でのみ養成されることに…


それでもまだ納得できないですか?それでしたら、近日中に投稿予定の、その(2)をお待ちください。

 読んで不快になられた専門学校関係の方へ、私これでも専門学校と大学が同じ学校法人下にあり、専門学校と同じ資格を養成するカリキュラムのある大学で13年間教員をやっていました、そこを棲み分け、今後の代替医療界の発展にもつながるアイデアはあります。まあ、それに聞く耳をもち、実行する勇気がトップにあるかどうか、という問題はありますが、興味がおありでしたら直接ご連絡ください。
yoshiatc@gmail.com







このnoteをご覧くださりありがとうございます。サポートいただけた際には子供たちが安心してスポーツに打ち込める環境づくりに使わせていただく所存です。よろしくお願いいたします。