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覚悟(3)臨床編

 3年ぶりに戻った教職も、着任から2回のお給料日を迎え、以前のリズムを取り戻してきたようです。本当に幸いなことに、一緒に働くこの学校の他の先生たちにも、とても恵まれています。私は年齢的にも立場的にも、所属プログラム専任教員のなかでちょうど真ん中に位置していますが、それにしても右にも左にも凄い人たちが並びます。

 「柔道整復師養成教育を4年制大学にしよう!」と立ち上がり、本当にそれを実現させたK教授(Dr.Kじゃん!ちなみにその頃僕はアメリカで「なってくれないかな」「なったらイイな」の小林製薬でした)を筆頭に、超音波画像観察(診断)界では有名な、実は理学療法士でもあるW准教授、学則の間隙を突いて国家試験合格のための秘策を繰り出すN准教授(実はすごく現場も好き)と、ここまでは私より年上、そして私を挟んで、ある競技において五輪金メダリストをも育てた指導者で柔道整復師でもあるS先生、米国NSCAの本部に乗り込めるCSCSでかつ柔道整復師でもあるY准教授、そして、教育に賭ける熱意ではNo.1で、かつメダル候補と言われるパラリンピック日本代表の選手の個人トレーナ―を務めるI先生からなるまさに「7人の侍」(自分が含まれてても言い切ります!)。どこに出ても連戦連勝の予感しかしません。なのに、私以外の先生方はどうもそう思っておられないらしく

「牛島先生、ポジティブでいいね!」

と…。先生方謙虚すぎます、僕は真剣にここ、柔道整復界における「IMF: Impossible Mission Force」だと思ってるんですけど。

 さて、この大学では、Sports Medical Support Center (SMSC)なる米国の大学でいうところのAT clinicが開設されておりまして、そこを学生たちの臨床実習の場としています。上記した7人の侍のうち、5人が実際に学生アスリートの治療やコンディショニングにあたっています。ほかの4人の先生方は週1回、私だけが週2回シフトですが、他の4人の先生方の外傷の評価、治療を見て感激しました。今まで自分が国内でみたどの施設よりいい仕事をしている、アメリカで一緒に働いた仲間とも同じかそれ以上の仕事をしている!とすぐにわかったから。そんな中、K教授やW准教授が学生たちに

「牛島先生をみろ、さすが関西の治療家、話術で選手の緊張をほぐし、選手が痛がって嫌がる事でもサラっとやってのけてるでしょ?」(K教授)

「他に待ってる患者さんをできるだけ診たいから、今日はここまで、この先は別料金!って言い切れる、アメリカでプロアスリートの個人トレーナーを務めたビッグなところを学びなさい」
(W准教授)

とこちらがくすぐったくなる評価を下さると、もっと頑張ろう、とおもえてくるもんです(割と単純ですね)。

 そうやって気持ちよく仕事をしていたところ、突然学校法人の本部からお呼び出しがありました…セクハラ・パワハラおろか、スピード違反、いや駐車違反ですらも、まだ何も悪いことしていないのに。恐る恐る向かってみると、トップから直々にある依頼が…。

「専門とされてきた競技ではないでしょうから、断ってくれても」

とのことでしたが、実はその競技、過去に経験あります。それに、ちょっと試してみたいこともいくつかあります。やります!その競技界隈に旋風を巻き起こします!

もしそれが実現できたら、昇給、いやさらなる環境整備をお願いします!

このnoteをご覧くださりありがとうございます。サポートいただけた際には子供たちが安心してスポーツに打ち込める環境づくりに使わせていただく所存です。よろしくお願いいたします。