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ノエル・ギャラガーの暴言 (イギリス英語の悪口雑言辞典―True English)

イギリス英語の悪口雑言辞典―True English        アントニー・ジョン・カミンズ著   三澤快枝訳   東京堂出版


オアシスのノエル・ギャラガーが好きでインタビューをよく聞いている。が、何を言っているのかさっぱり解らない。アクセントが強い上にスラングが多すぎる。タダでさえイギリス英語は発音が独特なのに、労働階級出身のマンチェスターなまりの喋り方はさらに難しい。英語をいくら勉強してもわからない単語は出てくるものだと思うが、教科書や参考書の英語を勉強すれば外人と喋れるようになる訳ではない。実際、ミュージシャンや映画俳優がインタビューで、もしくは作品の中でスラングを連発しているのも事実である。そんな時、この本はとても便利だ。


この本は、特にイギリス英語のスラングをまとめた辞典で、ノエル、リアム・ギャラガーの暴言を理解するにはとてもわかりやすく面白かった。
第1章の「感情を表す表現」はとても勉強になった。実際イギリスで外人が使っていたものも多いし、Facebookのコメント等で見たことがある表現もこの本のおかげでようやく理解することができた。こういった単語は外人に直接意味を聞くのも躊躇いがあるし、誰かが教えてくれるものでもないから自分である程度勉強し知っておいた方がいいと思う。この本に載っている全ての表現が悪口だという訳ではなく、褒め言葉や上流階級が使う表現なども載っていて、実用的な単語ももちろん役に立つものが沢山あった。


しかし、知ったところで発音が解らないのは残念だ。だからと言って筆者に音声CDをつけてもらうのもどうかと思うが。結局はリアム・ギャラガーのインタビューを聞くのが一番差し支えない。この本を読み終えた後感じたことは、リアム・ギャラガーの英語は思っていた以上に汚かった。Just wicked. Fuckin wanker. 彼の暴言をダイジェストにして付録にすればいい。ギャラガー兄弟恐るべしである。

英語塾を開校し、授業の傍ら、英検や受験問題の分析や学習方法を研究しています。皆さまの学習に何か役に立つ事があれば幸いです。https://highgate-school.com/