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aso(あそ)の書いた記事まとめ

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ライターのあそが身の回りのいろんなモノゴトを改めて見つめて考えてみたりするコラム。
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「創作」は誰でもできるという話とその理由

世の中には数え切れないほどのコンテンツがあります。 自分好みのコンテンツを「消費する」ことはもちろん楽しさを感じる幸せなことですが、それはベースにあった上で「創作する」こともまた別軸の幸せを得られるものだと思います。 すなわち「消費だけでなく創作もする」という生き方は、幸せの入れ物の次元が1段階拡張されるようなものだ、と私は思っていて、国民総クリエイターな世の中になれば全体としてのハッピーの総量は増えるに違いない!と思っています。 ただ、世間一般にはなんとなく "創作に

歳を取る【3分小説】

「それじゃあ私はそろそろ帰ろうかな、お大事にね」 「うん、来てくれてありがとう」 「あ、そうだ!ちょっと早いけど、誕生日おめでとう!」 そう言って病室を出ていった彼女はハル。 歳は俺の2つ下の17歳だ。 幼少の頃家が近所だったこともあってよく一緒に学校に通ったりする仲だったが、お互いに段々と惹かれ合って、俺が中学を卒業する日に告白したんだったっけか。それから今日に至るまでずっと一緒にいるというわけで、まあなんというか、俺の一番大切な人というわけだ。 ああーーーー、普

脳がバグる作品に出会った話

経験的に当たり前の物理現実世界に生きている私たちがみる光景は、例外なくすべて物理法則に従っています。 それは別に物理を勉強したことがあるとかしたことがないとか、そういうことは関係なくて、10年も人間として生きていれば身の回りの物理は経験的に「当たり前」として脳に刻み込まれているはずです。 だからこそ、その当たり前を裏切るファンタジーの映画や小説にはワクワクしますし、現実世界でも起こらないだろうかと心のどこかではちょっと憧れるのだと思います。 十和田市現代美術館で出会った

「怒り」という、なんとも不要な感情について

「怒り」「イライラ」といった感情を直接表に出す行動が問題解決の最善策になるというケースはほとんど無いと思います。それなのに、何故だか世の中に蔓延っています。 冷静になって考えてみると、これはこれはとてもおかしなことに思えます。 生物にとっての怒りとは何か人間は生まれた直後は「興奮」という1つの感情しか持ち合わせていません。そこから月日が経つにつれどんどん分化していって、5歳になる頃には「嫉妬」だったり「羞恥」だったり「愛情」にも複数あったりと、とても人間らしい複雑な感情を

GoogleHomeに「ありがとう」って言いますか?

私の家にはGoogleHomeが居ます。 家電にも接続しているいわゆるスマートホームというやつで、声で電気やエアコンを操作したり音楽やニュースを流したりできて、とても便利です。とっても便利なのですが、ちょっとだけ引っかかることがあるのです。 「OK,Google、エアコンつけて」 そうやって言えば、優秀なうちのGoogleアシスタントは嫌がることなくすぐにエアコンをつけてくれます。 それはそうです。そういうスマート家電なのですから当たり前です。 ですがここでちょっと気

「真実」とは何者か?

「真実はいつもひとつ!」 某国民的名探偵もそう言っていますが、世の中で起こるあらゆる事柄の裏側には必ず “不変的な真実” があります。 りんごが木から落ちるのも、パン屋さんに行列ができるのも、感染者が増えたり減ったりするのも、なぜそうなったかを完璧に説明できる揺るがない真実が裏側にはあるのです。 真実を語る人 ただ実際のところ、真実は多くの場合簡単に見ることはできません。その周辺のあらゆる事情をすべて完全に知りつくしている存在にのみ見えているものです。 それなのに “

「中身がスカスカな人」そういうあなたは?【物理】

言葉や行動に重みがない人のことを揶揄して「あいつは中身がスカスカな人間だ」などと言ったりします。 人格を否定するような言葉であまり好きではないのですが、では他人にそういった言葉を投げつける人は果たしてどれくらい中身が詰まった人間なのでしょうか。実際に考えてみます。 人間の身体は水が約6割を占めており、残りはほとんどタンパク質や脂質といった有機化合物です。 水はご存知H2O、水素原子2つと酸素原子1つでできています。 有機化合物というのは炭素を中心とした化合物の総称です。炭

「誕生日おめでとう」は本当に必要か

おめでとう、とは? 「合格おめでとう!」 頑張って頑張って勉強してきて、やっと掴んだ合格。 お祝いしてくれたら素直にそれは嬉しい。 分かります。 「結婚おめでとう!」 最愛のパートナーと結ばれて幸せを掴んだ、お祝いしてくれて嬉しい。 それも分かります、私は結婚してないですけど分かります、納得。 「誕生日おめでとう!」 これは、無事に365日間生き抜いたことに対してのお祝いでしょうか、頑張って(?)生きたことに対してでしょうか、それとも生まれてきたことに対する改めての祝福で

ライター紹介|あそ(aso)

yosemicライターの「あそ」です。気が向いたらちょっとずつ追記していこうと思います。 私。 自称ヘンテコクリエイター。普段はInstagramなどでおかしな絵を描いたり、おかしな文章を書いたりします。作詞や作曲もします。人間です。 好きな両生類はカエル、好きな三角関数はコサインです。 嫌いな飲み物はお酒、どっちでもいい野菜はカリフラワーです。 こんな感じの絵とか描いています。 パスタみたいに靴ひもを食べてる人の絵とか、 雨の日にてるてる坊主を差して外出する人の絵と

懸賞男の一生【3分小説】

ああ美味い。最高だ。 平日の真っ昼間、録画していた映画を見ながら酒を飲む。映画は見ているんだか見ていないんだか分からないが、まあそれはさして大した問題ではない。 俺は世に言うところの所謂フリーターだが、そこらのフリーターとはいくらか違う。 朝起きてまずやるのは、スマートフォンで懸賞サイトを開いて新着のキャンペーンに片っ端から応募すること。これが欲しいとかこれは要らないとか、そんなことは二の次。できるだけ頭を使わず無心でとにかく数を応募する、これが懸賞をやる上で一番コスパが

埋もれた情熱【3分小説】

鳴り響くスマホのアラームで目を覚ます。 今日は水曜日。 ああ、今週はまだあと3日も仕事に行かければならない。 仕事がそんなに嫌いかと言われると、もちろん好きではないが取り立てて嫌いというほどでもない。そもそもあと3日乗り越えてやっとのこと休日を迎えたとて、家族もいなければこれと言った趣味もない私にとって、土日はただの仕事がない日に過ぎない。 はたまた幼少期の私なら、画面越しのファンタジーの世界で大冒険をしているうちにたったの24時間なんてあっという間に過ぎるのだろうか。