#14 夜のミュンヘン探訪

2日目の夕方、ホテルの部屋で

旅行記も#14まで進んだが、驚くなかれ、旅はまだ2日目。12月22日(日)の夕方。狩猟漁猟博物館からミュンヘンの街をぶらぶらしてホテルへ帰ってきたところである。

早朝から歩き回って少し眠い。ちょっと横になってお昼寝しよう。自由だ。そうそう、こういうのがいい。

結局17時から20時ごろまでしっかりめの昼寝になった。目が覚めると、うっすら何か聞こえる。マリエン広場の鐘の音だ。こんなところまで届くのか。私はベッドで横になったままゆっくり息をして「レだなあ」なんてぼんやり思っていた。

さて、そうゴロゴロばかりもしていられない。夜の街に繰り出すぞ!

夜のお散歩、開始

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ひとまずホテル近くのビアホール「アウグスティナーケラー」でビールでも飲もう。ホテルの前のアルンウルフ通りを西へてくてく。ビジネス街っぽい風景になってきて「本当にこんなところにビアホールが?」と思い始めたころに、突如現れる雰囲気満点の建物。竜宮城みたいだ。

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ところが……

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がーん!

門に貼られた張り紙には「クリスマスパーティで貸し切り」とある。仕方ないね。

踵を返して、来た道を戻っていたところ、同じくアウグスティナーケラーを目指してきたと見られるアジア系の男性2人組とすれ違った。残念、君たちも写真だけ撮って帰ることになるよ。

ビールにフラれて、次なる目的地「カフェ・コスモス」へ。

バー「カフェ・コスモス」

マルス通り沿いにあるこの店は、グーグルマップのクチコミを総合すると「学生たちが集まる、いい感じの音楽がかかっているバー」らしい。どんなところか気になって行ってみることにしたのだ。

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入り口のドアを開けると、暗い店内にはバーカウンターがあり、客側には若者たちがぎっしり立っている。壁沿いにも人がびっしり。熱気でずいぶん湿度が高く感じた。大音量でテクノっぽい音楽がかかっていてめちゃくちゃテンションが上がってきた。これこれ、この感じ!

カウンターに近づくと、若い紳士たちが「ここおいでよ」とスペースを空けてくれた。ここで飲みたかったのがリンゴとウォッカのカクテル。

カウンターのイケメン店員さんに「アップル&ウォッカを!」と元気よく言うと「オー、ウォッカアップル!」と元気に返してくれる。そして来たのがこれ。

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めーーっちゃおいしい!!!

青リンゴのすりおろしジュースとウォッカが混ざってるんだけど、こんなに合うんだ! 作りたてのフレッシュジュースだからかな? え、これ発明じゃない??

私の本拠地・大阪ミナミでもどこかのバーで出してくれないかしら? 今度だれかに打診してみよう。

あまりのおいしさに、隣のお兄さんたちと「これめっちゃおいしいっすね!」などと言いながら、結構な勢いで飲んでしまい、サクッと店を出た。

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次の店までの道中、ウォッカのおかげで気持ちよく歩いていると、薄暗い道を通りかかった。物騒な話、ここで撃たれて死ぬようなことがあるかもしれない。でも何だろう、それはそれで、まあ満足な人生だったかもなー、これまで出会ったみんなありがとう、なんて、妙にたいそうなことを思ったりしているうちに、何事もなく次の店にたどりついた。何よりである。

バー「カフェ・シェイクスピア」

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お次は、こちらも事前にチェックしていた「カフェ・シェイクスピア」。カフェ・コスモスに比べると、明るめで落ち着いた雰囲気のお店だ。

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カクテル的なものを飲みたい気分だったのだが、カウンターに座ると目の前に「アウグスティナー」の文字が。ここで会ったが百年目!ということで生ビールをいただく。やっぱりおいしいやないかい!

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カウンターの中には妙齢のマダム。ずっとシリアスな表情で、常連らしいの中東系っぽい男性と話し込んでいる。私の右隣のインド系っぽい男性は長々と電話でしゃべっている。かといって誰も騒いではいないし居心地のいい空間だ。

例によって巨大なグラスで出されたビールを6割くらい飲んだところで急にべろべろになってきた。カクテルも飲みたかったけど、これ1杯でホテルに帰ろう。

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店を出るときマダムに笑顔で「ダンケ!」と言うと、マダムもにっこり笑って「ダンケシェーン!」と返してくれた。ニコニコしてるとみんなニコニコしてくれる。これ、とんでもない知見を得たのでは!?と酔っぱらいは思った。

べろべろを通り越してへろへろになりながらホテルにたどりついたのが22時前。体が無性に塩分を欲していて、朝、ツム・フランツィスカーナーで食べきれずに持ち帰っていたプレッツェルを食べる。うまい! 12時間も経つというのにこの香ばしさともちもち感はなんだ! けしからん!

プレッツェルのあまりのおいしさに興奮しながら、ぶっ倒れるように眠りについたのであった。

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