【SS付落書き】時雨に咲く。

画像1 【SS付落書き】霧が世界を包む冬の冷え込んだ朝、通り雨が静かに降りだした為に夢と現実の間を彷徨っていた少年はいよいよ夢から引き離され目を開けた。雨音に誘われるように庭に面する戸を開けると其処には蒼白い人影が雨の中悠々と歩いていた。「時雨?…こんな時期に何で紫陽花なんか…」呼び止められ振向いた蒼白い少女は首を傾げた。「…、…アジサイ…きれい、だから」「そう…、うん…綺麗だな」少年は咲き乱れた紫陽花を遠く眺めた。

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