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『ジョン・ウィック』観た。

(タイトル画像引用元 Amazon
※この記事はネタバレを含みます※

この映画を見終わって、まず爆笑した。理由も良く分からないままに笑えてきたので笑ったら、そのまま止まらず爆笑したのである。

『ジョン・ウィック』(原題: John Wick)は、2014年に公開されたアメリカ映画。引退した凄腕の殺し屋の復讐劇を描くアクション映画。キアヌ・リーブス主演兼・製作総指揮。
Wikipedia「ジョン・ウィック」より引用)

『ジョン・ウィック』とは、まさにこれ。これだけ。

キアヌ・リーヴス演じるジョン・ウィックは、最愛の妻を亡くした矢先に、その妻の最後の贈り物である子犬を目の前で殺され、愛車も奪われた。

ので、殺す。
相手が強力なマフィアの息子だろうが、殺す。
刺客や暗殺者を差し向けられようが、殺す。
復讐を完遂するまで、彼は伝説的な殺し屋ジョン・ウィックであり続ける。

映画の中の台詞を借りれば、彼が実質的に失ったものはJust a dog,Just a car.ただの犬、ただの車なのである。でもそれが彼にここまでさせた。彼にとってはそれらこそが、妻を失ったこの世界でも生きていくための希望だったので。

『ジョン・ウィック』はアクション映画なので、映画のほとんどのシーンでアクションをしている。その間は、台詞も心理描写も最低限。銃声やうめき声といった効果音ですらBGMでかき消されてほぼ聞こえない。
つまり映画を観ている時間のほとんどはアクションをしているキアヌ・リーヴスをひたすら眺めることに費やされる。


話は変わるが、映画や小説の中で、雨が登場人物の心情を表す重要なツールであることはご存じだろう。悲しいときには大体雨が降る。
この映画の中で雨が演出として降らされている(多分)のはたった二回。

一回目は映画が始まってからすぐ。妻を収めた棺が埋められるシーン。
二回目は映画の終盤。マフィアのボスと対峙して殴り合う、最終決戦のシーン。

私はこの映画を作ったわけではないので勝手なことしか言えないが、この雨は「ジョン・ウィックの死」である、と今は思う。

一回目の雨は、苦労して裏の世界から足を洗って手に入れた「夫」としてのジョン・ウィックの死。
二回目の雨は、復讐の完遂を目前とした、「復讐者」としてのジョン・ウィックの死。

1時間41分もかけて彼は二回死に、それ以上に大量に殺して、傷を負いながらも偶然出会った犬を連れて家に帰る。
それが映画の全貌だ。

とにかく、Just a John wick なのである。もうそれでしかない。この映画のタイトルが『ジョン・ウィック』なのもよくわかる。むしろそれ以外のタイトルが思いつかない。
だから私は笑ったのだ。この映画が本当に『ジョン・ウィック』でしかなかったから。

久々に映画というものを観たのだが、それでこれなので劇薬を吸ってしまった気がしてならない。でも死ぬほど笑って免疫力は向上したような気がする。コロナ対策にはジョン・ウィックですね! ははは!

以上。


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