宇宙(そら)翔ぶキアの秘密基地98

どんな人でもみんな今日に至るまでの物語がある。何故あの時、ああしたのか出来なかったのかそれしか無かったのか。

2人は忍び足で辺りを探り、誰もいないことを確かめたらシシシと笑い、

「ギギギギギ、誰もいないねギラン。」

「ギギッ、ややこしい奴がいないうちに。」

その後すぐ席に戻り、あたしの方を向きヒソヒソ声で喋り出した。

「ギギギギギ、我がキャプテンサーレント様は全てお見通しさ。な?ギラン。」

「ギギッ、僕らが刺客なのもご存知。」

「ギギギギギ、上手く丸め込まれたけど。」

「ギギッ、僕ら以上に厄介な奴がいる。」

「ギギギギギ、サーレント様の命で今までもこれからも連中を含めた団員はサーレント様との出会いを中心に色々話すだろう?」

「ギギッ、キアちゃんてば純粋だから気をつけた方が良いぞ。」

「そう、その純粋な心につけ込む奴もいるのさ。」

「キアちゃんは流されることなく妖精の目線で良く観察してみたら良い。」

「他の奴にゃ内緒だ。」

「ギギッ、兄貴ってばこの子は口堅そうだからそんな心配は要らないよ。」

「ギギギギギ、だよな?けど人間なら内緒にしようとすればするほど喋りたくなるってもんだ。」

へぇ、そうなの。

約束破ったら不幸になるだけなのに。

「ギギギギギ、妖精眠たいか?じゃ、お休み。」

「ギギッ、僕ら楽しかったよ。ありがとな。」

2人はそそくさとあたしを部屋に運んで逃げるように去っていったの。

怪しい2人、まるで…。ま、それは後の話で次の日は元気なあの人だ!

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a