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『君がいなきゃ困る、』

『君がいなきゃ困る、』


 君がいなきゃ困る、それは大山の天然水。


 照りつける太陽の日差しを存分に駅まで浴びて、からからに渇く。今日は珍しく空が高い。羊雲が上のほうでたくさん並んでる。神さまは手抜きすることに飽きたのかな。ずっと続いてたスクリーンみたいな真っ平らな空は。忘れた。朝の用意が何年経ってもうまくいかない。バタバタと物を探しているうちに、積みに積まれたやり残しが目に入ってきて、今日も報われない。時間はあっても体力がない。体力を戻すのに時間を浪費するから、時間がない。それなのにもうたくさんの時間を過ごした。学習できない。それでも今日は駅に5分前には着いた。着いたのに、マスクがないことに気付いて鞄をゴソゴソしていれば、もう残り1分。予備の1枚で助かった。どう考えてもこのご時世、君がいなきゃ困る はマスクだった。早くそんな時代過ぎちゃえ。

 なんとなく無駄に日々を繰り返すように感じられる日があっても、それでも発見はある。スタバのティーラテは数種類あるし、ホワイトモカシロップ変更のカスタマイズとか。この前、店員さんに教えてもらったそれを、おいしかったから、もう一度頼んで飲みながら、やり残してた内の一つに手をつけた。自分の雑に作った言葉ノートを、お気に入りの黄色いノートに新しく作り直すこと。少しずつ新しく書き換える。文庫本を読みながら分からない単語を集めるノート。知らない言葉は沢山ある。それを自分のものにするために。そんなことに意味があるのかないのか。金になるのかならないのか。そんなことに時間と金をかけていいのか。そんなこと、関係ない。贅沢を必死で消費してる。言葉の意味なんか、スマホでもすぐ引けるけど、辞書の解説をノートに書き写して、ひとつひとつ採取する。それが何一つ生かされることがなくても、やっぱりやりたいことだったから、今日はそれができてよかった。


君がいなきゃ困る、はスピッツ。

スピッツのスターゲイザー。

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