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ノルマンディーOC 22年産四次募集馬診断

三次は早かった今年の募集ですが、トレーニングセールなどの兼ね合いもあり、四次の日程は例年通りとなりました。

昨年の四次は重賞馬ノーブルロジャーをはじめ、6頭中4頭が勝ち上がり。
まだ未勝利ですが、タキザクラも4着を3度記録と、望みはある状態。
ともあれ非常に優秀な結果となり、今年も期待のかかっていることでしょう。




61.ラストワルツの22 牡

父デクラレーションオブウォー 母父ゼンノロブロイ 2/23生
一口 5.9万 / 総額 2,360万
栗東 高橋一哉厩舎
生産 新ひだか タイヘイ牧場
トレーニングセール 1,650万落札

血統50 馬体50 顔50 価格50 歩様50 総合60

今年のトレーニングセールにて最速の1F10.6、2F21.8を記録。
落札もセール内で2番目の高額となりました。
スピード能力とダート適性はピカイチでしたが、左後肢を当歳時、1歳時の2回にわたってOCD手術しているのが不安要素。
ただ、その後セレクションセールに上場しているので、この点は今は問題はないのでしょう。

ですが凄まじく大きな馬体。
測尺時で馬体重558kg、体高164cmに胸囲190cmととにかく大きいです。
ダート短距離馬として走るのは走るんでしょうが、常に故障リスクと付き合いながらの競走生活になりそうです。あまり数は走れなさそう。
この馬格で腰高なのもちょっと気になりますね。

3代母Fair Saliniaはイギリス、アイルランド、ヨークシャーの3つのオークスを制した名牝。
孫世代(ラストワルツのいとこ)に2011年フランスダービーなどGⅠ2勝馬Reliable Manがいます。

ラストワルツ自身は未勝利だったものの、初仔のハッピーノリチャン(めす・父サクラバクシンオー)が3勝、フミロア(めす・父ロードカナロア)も3勝。
デビュー7頭中4頭が勝ち上がり、オープン馬はいませんがなかなか優秀な繁殖牝馬といえるでしょう。

トータルで走る子だとは思いますが、稼げる子かは微妙なところ。なんだかんだ馬代くらいは回収してくれるとは思うので、高めではありますが怪我しない限りは大きな損は起きにくそう。
ちょっとおとなしめにも映るでしょうか。
既に15-15もできているようで、そこまで時間はかからなさそうです。

私の出資対象には入らないですが、ロマンはあるかと思います。



62.ナンヨーユナの22 めす

父ビーチパトロール 母父ジャングルポケット 3/12生
一口 1.5万 / 総額 600万
美浦 蛯名利弘厩舎
岡田スタッド生産

血統40 馬体50 顔60 価格60 歩様40 総合40

超激安枠来ましたね。
ビーチパトロールを評価してんだかしてないんだかよくわかんないです。

半姉のフェミナフェルテ(父エピファネイア)がノルマンディー現役、新潟芝1800で2勝を挙げています。
他に勝ち上がったきょうだいはおらず、ヒトツデモカチタイ(父ダンカーク)やフッカツノコロアイ(父ヘニーヒューズ)と、なんか妙に名前でふざけられます。

正直エピファネイアでやっと勝つくらいの馬がこのタイミングでようやく募集されて、お盆明けの本州移動=夏競馬には間に合わないということで手を伸ばしたくはないです。

歩いてみると背も長く、あまりいい感じはしないです。
ダートのマイル前後でしょうか。
夏を越えて化けてくれるといいですけどね。

調教は小柄ですが、姉フェミナフェルテより早い成長曲線とのこと。
それで物足りなさを感じさせてちゃダメでは?


63.モトヒメの22 めす

父マツリダゴッホ 母父ショウナンカンプ 5/2生
一口 2.2万 / 総額 880万
美浦 青木孝文厩舎
岡田スタッド生産

血統50 馬体40 顔50 価格60 歩様50 総合50
トモ弱め?

ツワモノ、ワザモノでおなじみモトヒメの仔。
マツリダゴッホの貴重な最終世代であり、このうち岡田スタッド生産はこの馬のみ。
思い入れもひときわあるでしょう。

先ほども名前をあげた全兄ワザモノが2勝を挙げ、シンザン記念やNZTなど世代重賞にも果敢にチャレンジ。
さらに全兄ブラックマティーニも浦和で5勝、高知で1勝を挙げました。
相性のいい父だといえます。

身体の使い方はもう少し上手くなれるかな?と思いつつ歩きのリズムも悪くはなく、全体的にほどほどの馬。
トモが力強くなってくれるといいですね。

ローリスクな馬だとは思います。
既に7月1日に小野町へ移動することが決定済み。
10月頃にはデビューできそうですかね。


64.トップハットタンゴの22 めす

父Volatile 母父Graydar 5/1生
一口 6.8万 / 総額 2,720万
栗東 松下武士厩舎
米国OBSセール 8.5万ドル落札

血統50 馬体60 顔50 価格50 歩様40 総合50

また母もダート短距離、半兄Midnight Bachata(父Midnight Lute)もダート短距離なので、この馬も間違いなくダート短距離、百歩譲って芝短距離でしょう。

昨年ノーブルロジャー&オルゴーリオを輩出したアメリカセール組。
父VolatileはViolenceの後継種牡馬。
現役時代はダート1200m専門で5-1-0-0、GⅠをひとつ勝利して種牡馬入りし、今世代がファーストクロップとなります。
Volatileのいとこに昨年ファンタジーS2着のドナベティ。

叔父にアメリカGⅡトゥルーノースハンデの勝ち馬で、種牡馬になったFast Bullet。やはりダート短距離(1300m)です。
また、三代母Brave RajはBCジュヴェナイルフィリーズS(GⅠ)勝ち馬、そのひ孫(本馬のはとこ)にアメリカンオークス(GⅠ)勝ち馬のレディプランスアロットと、牝系としてもなかなか優秀。

検疫の影響でまだしばらくは岡田スタッドに居残りですが、年明け前後にはデビューできるんじゃないでしょうか。
マル外なので出られるレースが限られ、特別戦に行くまでは牡馬と戦うことになるのには注意。ダートだと特に大変ですからね。

ちょっと歩き方は前肢が外弧気味でしょうか。
後ろが外弧よりも良くなさそうな感じはしますが…


65.トワーリングオーウェンの22 めす

父Tiz the Law 母父Twirling Candy 3/6生
一口 6.6万 / 総額 2,640万
栗東 中村直也厩舎
米国OBSセール 8万ドル落札

血統50 馬体70 顔40 価格50 歩様60 総合60

こちらも同じセールの出身馬。
父Tiz the Lawは新型コロナの影響によりケンタッキーダービー優勝を逃したものの、ベルモントSなどGⅠ4勝を挙げた名馬。
これも初年度世代となります。

馬体の完成度は5頭の中でダントツで、こちらも着地検疫でデビューは秋以降ですが、即通用してくれそうな見た目。
スピードがありそうなので、ダートがメインだとは思いますが芝もある程度こなすのではと思います。
マル外の都合上芝も行けるに越したことはないですからね。

歩様もキビキビしていて特に悪い癖もなさそう。
今世代は既に予算限界なので手は出せませんが、この中で買うなら私はこの子ですね。



募集開始はもう明日1日の10時スタート。
なんとかギリギリ間に合いました。
昨年ほどではないかもしれませんが、いい馬が揃っていると思います。
今年も重賞馬が出てくるのか?楽しみですね。

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