とりもちうずら
「この世にある全てのものには価値がある」 といっても、人は皆価値があると思ったものは、高値で買い、大切にし、 ないと判断したものは一銭も払わないし、見向きもしない。 ダイヤモンドは憧れて買い求め、道ばたに転がっている石は拾うことさえしない。 同じ石なのに……!! この「価値」というものを決めているのは一体なんなのだろうか。 ……人間だ!! それを取り巻く人間が、価値を作っていっているのだ!!! 出口のない問いに一筋の光が見えた気がした。 ということは、私も一人
最近出勤が1時間早まった。朝の1時間は昼の3時間に相当する価値がある。 急に寝る時間を変えるのは難しく、単純に睡眠時間が1時間減った。 慢性的な寝不足になり、眠い目をこすりつつ家を出る。まだうす暗いなか仕事に行く足取りは重い。 そのとき、遠くから子どものはしゃぐ声が聞こえてきた。なんだろうと思い、道の角を曲がると、そこには小学生が二人、ブルーシートの上で寝転んでいた。 なんと二人は任天堂Switchで遊んでいた。かなり盛り上がっているようだ。まるで日曜の昼過ぎのテンシ
プラゴミはゴミの中でダントツにかっこいい。 透明なたまごパックなんて、何となく未来的だし、 ポテチの袋の内側なんて、銀色に輝いている。 綺麗なプラゴミを見つけるたび、何か工作に使えるかも! と思い保管しておくが、 ワカメのごとく大量に増えるため、やむなくプラゴミ収集の日に出す、というのを繰り返している。 ゴミ袋に入れた瞬間、その輝きは消える。 この、THE・ゴミ感。 地球上にある全てのものは、どんなにきれいでも、ゴミ袋に入れた瞬間、それは「捨てるべきもの」になって、輝き
「え〜! ほんまに? そうなんや〜!」 それまで標準語で喋っていた人が、声をワントーン上げて、急に関西弁で喋り始めることがある。関西出身の人が、東京で関西人に遭遇したときだ。 「関西出身」という言葉を皮切りに、二人の距離はぐっと縮まる。まるで地元の友達に会ったかのように嬉しそうなのだ。急にくだけた物言いに変わるのは不思議な現象である。たとえ、海をまたいでいようと、車で何時間かかろうと、「関西」という一括りで人はまとめられるのだ。 これが関東出身でも成り立つかというと、そ
トミカと都こんぶを見間違えたことがあるだろうか。 私はある。 お店の中をぶらぶらと歩いていたら、 赤い小さな箱がワゴンの中にたくさん置いてあった。 「え! あんなにたくさん都こんぶが売ってる!!」 ほとんど買ったことがないのに、一瞬でそれが都こんぶだと分かった。 しかも、イチオシ商品かのように大量に売られている。 酢こんぶにスポットライトを当てる商売戦略が存在することに、驚きをかくせなかった。 ……が、近づくとそれは「トミカ」であった。 あたり前だ。ブックオフに
いつものようにガチャガチャ巡りをしていると、フロアの片隅にみたことがない機械が置いてあった。 年季の入ったゲーム機のすみで、その機械は新品ピカピカですこし浮いているような気がして、ふと足を止めた。 なんとこのネルチップという機械は、付け爪にオリジナルデザインのプリントができるらしい。 すごい!! 爪にはるシールではなく、付け爪自体にプリントできるなんて!! 今年の上半期で一番人類の進歩を感じた瞬間であった。 オリジナルのイラストや、写真も印刷できるらしい。 これがたっ
春からお弁当を作りはじめた。 今のところ10回ほど作っているが、そのうち8回は職場に持っていくことを忘れている。 ルーティーンに組み込まれていない動きをするのは、朝の寝ぼけた脳にはかなり難しいことのようだ。 忘れないように夜のうちに机にメモをおいてみた。 そして、努力もむなしくいつも通りお弁当を家に忘れた。 知らなかった。お弁当を作り、職場に持っていくということがこんなに大変なことだったとは。 メモを置いても忘れるなんて、メモの書き方がわるいのだろうか。 もっとこう
偉人学習まんがを読んだことがあるだろうか。 読んだことはなくとも、学校の図書室などで誰しも見たことはあるのではないか。 何を成し遂げたのかよく知らない人でも、学習まんがになっているだけでなんか偉い人ということはわかる。 かなりイケメンに描かれているモーツァルト。 はだしのゲンと偉人学習まんがは学校で読める数少ない漫画本であり、貴重な存在である よく見ると、集英社の学習まんがは一冊一冊画風が違うが、同じフォーマットで作られていることがわかる。 どの巻を見ても、まず名前、
年賀状を出さない人が増えている。 時代と合わないのだろうが、お正月の楽しみが一つへってしまって少しさびしい気もする。 かく言う私も、年賀状を出さなくなって久しい。 LINEでメッセージを送る人がほとんどだと思うが、年賀状と比べるとやっぱりお正月の特別感がへってしまう。いつも連絡しているツールと一緒だし。 いつも年賀状を書いている人も、今年はコロナの影響もあって、ウイルスを媒介しないように出すのをやめた人も多いらしい。 今の社会により添える、新しい年始の挨拶の方法はないの
「最近のプリクラはらくがきをしないのがはやっている」 という事実を知ったときはけっこう衝撃的だった。 プリクラの醍醐味って、らくがきできることじゃなかったのか。 らくがきしないなんて、携帯でとる写真とそんなに変わらないのではないか。 時代は巡るのか……。次世代とのギャップに、しばらく遠くを見つめた。 今一度、プリクラにらくがきをする楽しさを皆に伝えたい。 どうしたらこの魅力が伝わるだろう。 そうだ!プロの画家に本気でプリクラに絵を描いてもらったらどうだろう?? もは
ミニチュアの世界は奥ぶかい。 世界には巧みにつくられた様々なミニチュアにあふれている。 あの細かさ、ただちいさいというだけで人々をひきつける。 いつか自分でつくってみたい!! そう思いつつ、なかなかつくらなかった理由はいたってシンプルである。 最初にそろえるものが多い!!! 樹脂粘土、レジン、布、木、パソコン……、本気でやろうと思うと、いろいろと必要になってくる。初期投資が必要なのだ。 しかもあつかう素材が多いということは、それだけ技術も習得しなければならないという
日本人と米のつきあいは長い。 日本人であるならばほとんどの人が主に米をたべて生きている。 私もほとんど毎日、朝はおにぎりを食べ、お昼はおべんとうの米を食べる。夜も米を食べることが多い。 「米が好き」 という一言では言いあらわせない思いがあるが、 まぁ一言でいうならば、米が好きということになるだろう。 家に米しかないということがよくあるのだが、そんなとき役に立つのがふりかけである。 ふりかけさえあれば、おかずはなにもいらない。 しかし、ふりかけごはんのみをたべていると