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月記 2022/01

 本でもゲームでも一旦積み出すと際限がなくなる。特にゲームの場合はプレイ時間が長いのでますます積み上がる。

「積みゲー終わらん^^;」

 とか、誰に汗をかいているかもわからんあいだに死ぬのである。仮に異世界に転生するとしても、たぶん所持ゲームを引き継ぐ制度はないだろう。故に今世でやらん積みゲーに価値はない。

 そう、所有欲とか、そういうもんがよくわからん人間なのだ。本棚を眺めてニッコリするタイプではない。俺の筒井康隆なんてタンスに詰め込まれとるぞ。

 なので、できる限り買ったそばから消化するようにしているし、一つの積みゲーが終わるまで次のゲームを買わないように心がけてきた。これまでは。

 猖獗を極める消費社会は、そのような僕の高潔を、二つの要因で疎外する。

 まず、セールの存在。どう考えても割り引きすぎである。有名かつ評価の高いゲームでさえ半額は当たり前、ひどいときには発売して一年も経たずに八割引、なんてのもザラだ。そんなあなた、寂れた商店街の謎めいた服屋じゃないんだから。いったいこの世の経済はどのように回っているのやら、いよいよわからない。ともかく、定価で買うのがアホらしいのは確かだ。

 次に、サブスクの存在。音楽はともかく、動画とゲームは一定期間で消えていく。僕みたいな社会不適合者は当然、追われれば追われるほど意欲をなくすので時限制と言われた時点でちょっとやる気が失せる。

 そういうわけで現在積んでいるゲームを思いつくまま列挙してみよう。

『最悪なる災厄人間に捧ぐ』

『Return of the Obra Dinn』

『STEINS;GATE ELITE』

『Pokémonレジェンズ アルセウス』

『大逆転裁判1+2』

『ファイヤーエムブレム 風花雪月』

『バイオハザードリベレーションズ』

『BAYONETTA 2』

『Cuphead』

『ピクロスS4』

『ピクロスS5』

『Gorogoa』

『ドラゴンクエストⅤ』

『クロノ・トリガー』

『Astrria Ascending』

『Bug Fables』

『Forza Horizon 5』

『CRISTALES』

『OCTOPATH TRAVELER』

『Ori and the Will of the Wisps』

『SCARLET NEXUS』

『The Good Life』

『UNRAVEL Two』

 まあ、『Astrria Ascending』以下はサブスクだからこの際放置しておいてもよい。『Gorogoa』『ドラゴンクエストⅤ』『クロノ・トリガー』の三作も、言うてスマホ版だから後回しでいいだろう。それらを除くにしても十一作もある。

 昨年はあまり面白いゲームが発売されず、「ポケモンまで何をやればいいんだ」と嘆いたはずが、いざポケモンが発売されたのに手をつけてすらいない。

 言いたいことは山ほどある。「ピクロスみたいなパズルゲームを積むな」とか「いつまでもJRPGばっかりやってるから小説もいまいち子どもっぽいんだぞ」とか「令和四年になって初めてシュタゲやろうとしてるヤツは何をやってもダメ」とか「そもそもポケモンを楽しみにする人生を自己批判せよ」とか。「怖くて出来ないくせに安かったからってバイオを買うな。それも外伝だけ」とか。

 今年は色々と気になるゲームが出る。ひとまず『Disco Elysium』と『星のカービィ ディスカバリー』である。なにより『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編は必ずプレイしなければならない必達目標である。

「歳を取ると集中力が続かないんだよなあ^^;」とか「歳を取ると長ったらしいゲームは辛いんだよなあ^^;」とか、言い出したら死である。死でなくても老である。

 考えてもみたまえ。どれほどダラダラしたゲームでも小説よりはマシである。小説ほど長ったらしくて集中力が必要なコンテンツもそうそうない(お前がそういうタイプばかり書いているだけじゃないのか、と言われたら論破されるので無視する)。書いている側の人間が「集中力がうんたら」「長ったらしくてかんたら」とか、口に出したらあかんのだ。お前の小説の方がよっぽどつまらん、と言われて終わる。

 とにかく手をつけなければ始まらない。それで『最悪なる災厄人間に捧ぐ』というテキストアドベンチャーからプレイしている。

 プレイしているんだけどさあ。

 あのさあ。

 長ったらしくない?

 言うたらあかんねん。わかってるよ。でもどう考えても導入が長いて。長い。『意味ありげ』で引っ張れる許容範囲を超えている気がするぞ。そう考えると、同じケムコのテキストアドベンチャーである『レイジングループ』の導入はスカッとしたもんだった。

『地下室の手記』の第一部もそうだった。よくわからん愚痴がとにかく長い。第二部からは面白いのに。いくらなんでも『最悪なる災厄人間に捧ぐ』と『地下室の手記』を並べるのは無茶苦茶だが、同じ問題を抱えているような気がしてならない。本題までが遠すぎる。

 まあ、これから面白くなるのを期待するしかない。でも、ボイスを最後まで聞いているのは、中身が薄すぎてしんどいのでちゃっちゃとやろうと思う。

 そんな一月だった。

 つまり、特に何もなかったということだ。はあ。がんばろ。今年もよろしく。

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