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省いた言葉を脳内補完する4歳児

相手をみて、会話のなかで説明を省くということは、無意識レベルでやっていることだと思う。

たとえば、「外から帰ってきたら手を洗いましょう」という声掛け。

これは「外から帰ってきたら(手にばい菌がたくさんくっついているかもしれない。その手でご飯を食べると、口の中にばい菌が入って風邪をひくかもしれない。だから)手を洗いましょう」の()のなかが省略されている。

手を洗うという行為の裏にある理由を説明しなくても、相手が分かっているならば、いちいち()までは付け加えないだろう。

(逆にそこまで言うと、言われた相手は「うるさいな~分かっているし!」となるかもしれない)


しかし、なんでなんでの3歳児の場合・・

「外から帰ってきたら手を洗おうね」→「なんで」

「それは、ばい菌が・・」→「なんで」

「だから、ばい菌が」→「なんで」

と、永久ループ(笑)

まぁ、子どもが幼児期になり、さまざまなことを覚えていく過程で、私はなるべく「説明と理由」はセットにして伝えるようにしている。


先日、夫とこんな会話をした。

「最近ね、赤ちゃんの胎動が前にくらべて弱くなった気がする」

「ええ!?大丈夫?」

「うん。ちょっと不安だし、一応気を付けてはいる。あまりにもだったら病院いってくるよ」

「そうだね。(お腹を触って)あ、でも動いてるね」

「動いているよね。もう臨月近いし、大きくなったから動きづらいのかな~」

「そうかもね」

すると、テレビを見ていたはずの4歳長女も、急に私たちの会話に入ってきた。

「お腹のなかが、せまくなったんだね」


・・・なんですと。長女ちゃん、いま何て言った!?

確かに、夫と私は「(赤ちゃんが)大きくなったから、(お腹のなかが、せまくなって)動きづらいのかな~」と、共通認識の()部分を端折って会話をしていた。

大人なら、これぐらいガンガンと文章を省いても、各々の頭の中で足りない情報を補完して会話が成立する。

が、相手は4歳児。

つい最近まで「なんでなんでなんで~」だった子だ。

「恐るべし、4歳・・」

と2人、子どもの成長速度にまたもや驚かされたのだった。

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