
家族とたべる、かんたんご飯
2019年夏。暑くて台所に立てない。
大げさではなく本当に台所に立てない。1週間前にリビングのエアコンが壊れてしまい、リビングとひとつづきのキッチンは蒸し風呂なのだ。昼間の室温は体温より高い。子ども3人残して私が倒れるわけにはいかない。
そんなわけでいっさいがっさいの家事を放棄し、日中は赤ちゃんとともに物置部屋へこもっている。ちなみに私の昼食は、以前 note にも書いたけれど、ありもので適当にすませている。
noteでの報告が遅くなってしまったけど、こちらの記事は Conobie(コノビー)さんでも取りあげてもらった。この場をお借りしてありがとうございます。
と、お昼はのらりくらり「ひとりご飯」を準備しているが、問題は夜。
薬味たっぷりの鰹タタキ、冷ややっこ、トマトやキュウリはそのまま出して、あとは素麺をさっと茹でて、これにビールがあれば最高…
が、通用するのは大人の世界だけ。うちには親の仇とばかりに野菜を嫌う幼児がふたりいる。子ども向けのかんたんご飯、できれば10分くらいでできるものはなんだろう、といつも以上に悩みながら夕飯づくりに励んだ一週間だった。
今回は、せっかくなのでわが家の灼熱レベルに応じて、今週の夕飯を振りかえりたいと思う。
1.灼熱レベル20%:食材そのまま「食卓調理」
コンロは使わない、包丁も使わない、調理時間ほぼゼロの最強おかずと言えば、なんといっても「お刺身」。料理したくない日は刺身にかぎる。
もうすぐ5歳、3歳のふたりは、この夏から「まぐろたたき」を食べはじめた。そこで、夕飯ローテーションには「海鮮丼」を新たに追加。
「どんぶり」は盛りつけせずに、食材のまま食卓へ。セルフサービスで各自が好きな海鮮丼をつくる。
写真は、ちぎった海苔、スライスしたアボカド、釜揚げしらすに、まぐろたたき。これに味噌汁でもつければ立派などんぶり定食のできあがり。
最近ハマっている組み合わせは「アボカド」と「トロ」。アボガドロ定数ならぬ「アボガドロ定食」とわが家で愛されている定食。
2.灼熱レベル50%:火をつかわない「ほったらかし調理」
まだまだコンロは使わない。つぎは炊飯器を用いて「ほったらかし調理」。
いろいろ野菜にきのこ、鶏肉やベーコンなど、あるものを適当にカットしてご飯と一緒に炊いてしまう。コンソメとバターで味付けすればピラフになるし、麺つゆとゴマ油なら炊き込みご飯。調理時間は食材カットの10~15分ほど。
この日の献立は、適当具材のピラフ、チキンのトマト煮込み、市販のスープ。
つけ合わせの「チキンのトマト煮込み」も、炊飯器でほったらかし調理が可能だけど、今回は前日にお鍋でざっとつくりおき。
3.灼熱レベル100%:これだけつくる「一品調理」
さいごは灼熱レベル100%の台所。換気扇をごうごう回し、覚悟を決めてコンロに火をつける。ひとつに狙いをさだめ、完成を目指して一直線に突っ走る。調理はすこし暑さが和らぐ早朝や夜に(それでも30℃超え)。
できあがった料理はそのままお鍋ごと食卓へ。一秒でも台所には居たくないから盛りつけはやめたやめた。
写真のメニューは、太麺焼きそばとカボチャサラダ。もちろんサラダだってタッパのまま食卓へ並ぶ。
ほかの一品料理は、どうしても作りたかったぶたやまさんの「留守番カレー」にチャレンジ。
ぶたやまさん流は、前日にカレーペーストを仕込んでおき、翌日はこのペーストからカレーを仕上げるというもの。前日・翌日と2日間にわたる調理工程だけど、そのぶん一度の作業時間は短い。
ちょいちょい冷房部屋に逃げ込みながら、水分補給しながらつくったカレーは、めちゃくちゃ美味しかったし、夏の味がした。
* * *
2019年夏。
汗だくでさっと作った「かんたんご飯」の数々を、家族できゅうきゅうになりながら物置部屋で食べたよね。
なんて、数か月後に笑って話せる日々が待ち遠しい。
エアコンなし生活は来週も続く。