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【春休みの先生に読んでほしい】コンテンツに溢れる教育界で、溺れずに泳ぎ続ける教師になるには

教師としてのOSをアップデートさせ続ける
そんな言葉が印象に残った今回のセミナー。
札幌市で公立小学校に勤めている大野睦仁先生とワークショップデザイナーの元木一喜さんによる「リフレクションセミナー」に参加してきました。

久しぶりのオフラインでの講座。蟹みそにたっぷり汗をかかせてもらい(参加者にしか分からないネタ)、この時期に参加して本当に良かったと思っています。

講座のリフレクションのため、そして次年度への願いをきちんと言語化しておくことで、次回のリフレクションにつなげるために記事にまとめておきたいと思います。

1.教育の光と影

教育に限った話ではありませんが、近年SNSが発達し、「スキル」や「コンテンツ」が至る所に転がっています。Twitter、Instagramを中心に、多くの先生方が発信され、情報が溢れかえっているようにも思います。

そんな情報はずっと見ていられるし、いいねを押したり、画像を保存したりすることで、自分もなんだかできるようになった気がしてきます。(私自身がそうでした…)

きっと、それらは比較的若めの先生にとって、「すごい!」、「自分もやってみたい!」と思うようなキラキラした実践であるからという理由です。
発信する側としても、いいねを押してもらったり、フォロワーが増えることで承認欲求が高まるという側面がありそうです。

しかし、大野先生はこういった教育界のSNS上での動きに対して、「光と影」という表現を使われていました。

キラキラした実践は、眩しすぎるが故、時に周りの影を見えなくしている。
影の部分は先生からすると、本当は見たくないもの。(見たいようにしか見ないもの)だからこそ、リフレクションを通して目を向ける必要がある

といった具合だったと記憶しています。

大野先生の実践のリフレクション、それを語る姿をみる限り、
これほど影の部分に対して丁寧に向き合われてきた先生は見たことがない。
というのが、第一印象でした。

そして、そうやって影を捉えているからこそ、光がどこにあるのかもよく分かっていらっしゃるのだろうと感じました。下の記事は昨年度末に書かれたもの。大野先生の在り方を少し感じ取っていただけるかもしれません。

2.リフレクションワーク「R4実践を振り返る」

午前中はチェックインを済ませ、大野学級のリフレクションを聞いた後に個人でのリフレクションワーク。
元木さんが作成されたリフレクションシートをもとに、この1年間について振り返りました。リフレクションシートの問いはざっくり以下のようなもの。

①率直な感想
②取り組んだこと、取り組めなかったこと、心がけたこと
③気づきや発見、誇りに思えること、申し訳なく思うこと

それ以外もありましたが、原文のまま全て載せてもいいのか微妙なのでこれくらいで…

自分の中では、①の「率直な感想」という問いに対して、「良くも悪くも クラス<職員室 の1年だった」と書いたのが印象に残りました。

充実感がないわけではないけれど、これまでのような「やりきった感」を感じることができなかった気がしていたからこそ出てきた言葉のように思います。
「職員室づくり」への関心が高まってきたことは、これまでの記事でも伝えてきた通りです。

ただ、それ自体は悪いことではなく、「自分がクラスだけでなく、職員室をつくるということも成果として感じるようになったから」だと、プラスに捉えることもできています。

3.ディレクションワーク「R5の願いを語る」

リフレクションを参加者と共有した後に、次はディレクションワークとして、次年度の願いを描く作業でした。

まず取り組んだのは「ビジョニング」という瞑想のワーク。
・健康
・仕事
・関係性
・コミュニティ
の4つの項目について、「自分が願っていることが今ここに叶っているかのようにありありと思い描く」ことが大事とのことでした。(ここのニュアンス、あっているかちょっと不安…)

この「ビジョニング」。
実は、まさに現在進行形で受講している「『学習する学校』実践ラボ」でも扱ったワークでした。でも、やるたびに少しずつ「願っていること」が変わっていくことに気づけるのも面白いです。

ビジョニングの後は、より職場でのことに焦点を当て、
「あなたが実現したいありたい状態は」
「理想に対して、現実は」

という問いに向き合いました。

そのときに自分の内側から出てきた「実現したいありたい状態」は
「自立した学び手が育つための教室の文化・環境がつくられ、ワクワクしながら学んでいる。職員室も同じく、共に学び、ワクワクしながら働いている」
ということでした。

4.「作り出したい現実は、自分の手で作り出せる!」

元木さんは、「普段から考えていないと、すぐに願いなんて思い付かない。相手の願いを聞くことを通して、いいものはパクるというスタンスも必要。」という風におっしゃっていました。
その話を聞きながら、「それってクラスづくり・職員室づくりにも繋がるなぁ」と感じました。

自分自身、コーチングを受け始めて約2年半。
始めた頃に、「自分のビジョン、ミッションは。」、「3月が終わる頃にクラスがどうなっていてほしいの。」と聞かれ、言葉に詰まったのを覚えています。

日頃からどれだけビジョンを掲げ、現在地を確認しながらクラス(職員室)で過ごせるか。

そんな教師としての在り方(OS)を変化させ続けるには、やはり今回のテーマである「リフレクション」という行為が欠かせないということを改めて感じさせてもらいました。

コンテンツで溢れる世界で、情報の波に飲まれることなく、自分の手と足で泳ぎ続けることができるよう、また4月からも頑張っていこうと思います。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました!

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