「Will Can Must」の順番と有効活用について考えてみる。
Will Can Must。
自分自身のキャリアや生きがいについて考えたり、
自分の子供の成長について考えたり、
仕事の部下の育成について考えたり、
色々なシーンで使えますよね。このフレームは。
Will Can Must、みなさんはどれくらい使いこなしていますか?
そしてこのWillとCanとMustに「順番」という概念はあると思いますか?
・社会人になりたてのうちはまずは「Must」からやるべきだ!
・いやいや、先に「Will」がないとモチベーションあがらないでしょ。
・まずは「Can」、できることからはじめましょうか。
・どれも違う。時間軸の概念なく、3つ同時にプロットして、その中央の共通するところが大事なんですよ。
みなさんはどう思いますか?
今日はWill Can Mustの順番と有効活用について考えてみたいと思います。
前述の順番の例ですが、おそらく、どの考え方もアリなんでしょうね。
色々使ってみて思うのですが、どういうケースで使うか?によってその効果的な使い方、順番は違ってくるようです。
以下にケース別のWill Can Mustの効果的な使い方、順番をまとめてみました。みなさんが使うケースはどれに近いでしょうか。
ケース①Must→Can→Will (義務と権利)
自分がやりたいことをやるのは良いけど、まずはやるべきことやって、一人前になってからだよね。という考え方ですね。
私がこのフレームワークを知って、使い始めたのは社会人になり、マネージャーになってから。
同じ部のメンバーをどう育成していくか?というシーンで使いました。
その時は、
「Must」→「Can」→「Will」の順番が一番しっくり来たのでそれがスタンダードなんだろうと思っていました。
もう少し具体的にすると、
「Must」=会社や顧客からの依頼、求められる仕事でまずは経験を積む
「Can」=経験を重ね、様々なビジネススキルが身に付く
「Will」=一通りできるようになったら、何をやりたいか?を追求する
という感じです。
弊社グループは、もちろん職種にもよりますが比較的このケースが多いように思います。最初の3年間くらいはデジタルマーケティングの基礎をしっかり習得し、データや数字の読み解きに強くなり、デジタルリテラシーを高めます。変化の激しい業界なので3年もやればコミュニケーションスキルやロジカルシンキング、ディレクション能力などの周辺能力も身に付きやすいです。
そしてそれを武器に自ら手を挙げて社内や社外で新しいことにチャレンジしていく、といった具合です。
会社として、やるべき仕事の割り当てができていて、まずはそれを着実に実行してもらうことが優先順位が高いケースではこのMust→Can→Willは有効かと思います。
ケース②Will→Must→Can (自由と責任)
まず、自由にやりたいことをやらせてもらい、その恩返しとしてしっかり責任を果たす。どちらの能力もバランスよく身に付く、という考え方ですね。
これはズバリ、子育てに有効だと思っています。
最初、私は息子に対して「お片付けしてから遊びに行こうね」とか「おトイレ行ってからテレビ見ようね」と責任→自由の順番でしつけていたのですがなかなか言うことききません。子供はやりたいことが先行しがちです。このパターンは①のMust→Can→Willですね。で、やるべきことをやってから、思いっきりやりたいことやろう!と。
そこで考え方を変えて、「OK、じゃあまず遊びに行って、帰ってきたらお片付けしよう!できる?」とやってみると、案外すんなり家に帰ってきてから片づけはじめるのでした。そして、それを褒めると片付けも上手になるし、さらに自発的に家事のお手伝いをしてくれたりもします。
まずは子供のWillを(条件付きで)叶えてあげて、その後にやるべきこと(Must)をやる。そうすると、自然にできること(Can)が増えていく。
もちろん、「手を洗ってからおやつを食べる」みたいなものは順番を逆にできないし、「ちゃんとご挨拶できたらおもちゃ買いに行こう!」みたいな場合もあるので一概には言えませんが、うまく子供のWillを引き出すことができれば、その流れからMustやCanも身についていくというケースはあると思います。
ケース③Will→Can→Must (孔子の教え)
中国の孔子さんの「吾、十五にして学に志す。三十にして立つ。四十にして惑わず。五十にして天命を知る・・・」がまさにそれですね。
若いうちは自分が興味を持った分野を学び(Will)、それを元に社会に出る。自分の能力を磨き(Can)自分らしさを追求した先に、本来自分が成すべき天命(Must)を知る、と。
ケース①のMust→Can→Willとは反対側の考え方ですね。
いかに「内発的動機」を起点に成長していけるか?人生や仕事は誰かに与えられるものではなく、自ら切り開き、発見していくのだ。ということで、これからのVUCA時代にはこの考え方の方が相性が良いケースが多いと思います。
アスリートやアーティストはこのパターンの人が非常に多いですね。
本田圭佑、落合陽一など、誰よりも自分のWillと向き合い追求してきた人たちは、オンリーワンの能力(Can)をもって、社会に貢献する(Must)。
「好きなことで生きていく」というYouTubeがユーチューバー向けに表現したキャッチコピーもまさにこれですね。ぜひトップユーチューバーのみなさんも最後は大きく社会貢献してほしいなと思います。
最後に、どのパターンにも共通して大切なことを一つ。
Will Can Must それぞれの大きさが超重要!
前述の通りケース別で有効活用のための順番は違うのですが、
もう一つ大事なのが大きさだと思います。
Will→視点を高く、広く。大きなビジョン、ワクワクする絵を描くこと。
Can→1万人に一人、100万人に一人のレアカードになること。
Must→より大きな、より多くのものの役に立つこと。
これらは最初から大きく持つのではなく、いかに高速に回していけるか、挑戦して、失敗して、学習して、成長していけるか、だと思います。
ぜひみなさんもWill Can Mustのフレームを仕事に、家族に、自分の人生に有効活用してみてください!
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