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#2阿賀北ノベルジャム「あがのあねさま」制作快調特番!「 ここが海老名なら、きみは新発田 」

総 裁:うむう。現在我が著者米田淳一は2021年阿賀北ノベルジャム参戦中であるのだ。我が著者の新発田取材旅行も無事完遂し、ついに参戦作品「あがのあねさま」まもなく完工であるのだが…。
ツバメ:え、だが、ってどういうことです?
総 裁:我が著者の限界に達したっぽいのだ。
ツバメ:限界案外簡単に達しますねえ。
総 裁:とにかくあと12日で完成させねばならぬ。しかしこの作品「あがのあねさま」は執筆中の現状でいろいろ問題を抱えておるのだ。

字数問題

総 裁:まず字数がおまけ旅行記など含めて本日、21年12月6日時点で9万9361字。
ツバメ:ひいい、10万字が最大字数じゃないですか。もうちょいでオーバーしますよ! ひどいっ!
総 裁:我が著者は原稿についてはやたら饒舌という悪癖を持っておるからの。
ツバメ:それにおまけ旅行記ってなんですか?
総 裁:舞台となる阿賀北・新潟新発田に取材旅行したあれやこれやをおまけコンテンツにしたのである。
ツバメ:あの往復詰め込み4列シートバス7時間で1泊4日の無駄に疲れる取材旅行ですよね。
総 裁:生還がヤバいのではないかと思うほどの強行軍であった。ただでさえコロナ禍でひどい運動不足体力不足になっておったからの。
ツバメ:なんでそんな無理したんですか。
総 裁:昔ロケハンをサボって「この建物実在しませんよね」と読者に詰められたのがトラウマになっておるのだ。
ツバメ:何やってるんですか……。
総 裁:それはそれで現地の地理関係や建物のイメージは無事得ることが出来た。これでそういう瑕疵は避けられるであろうが……お財布へのダメージがあああ。
ツバメ:えっ、あんな安い高速バスだったのに?
総 裁:食べた鴨鍋も学食も安くて良かったのだが、もともとわが著者は収入が細すぎるのだ。
ツバメ:軍資金作戦成功してバイトかけもってやってるのに何で足りないんですか。あ! そういやこのところ鉄道模型で「デラックス日本海」号とか作ってましたよね! あれそこそこお金かかってませんか?
総 裁:あれはジャンク模型を再生したのでそれほどでもない。だがそれほどでもない出費が重なるとうぐぐ。
ツバメ:ご利用は計画的に、ですよ! もー!

2029年が案外近すぎる問題

総 裁:SDGsのゴールの時代を書く近未来SFなのだが、これ、2029年と言えばあとたった7年ちょっと先でしかないのだ。
ツバメ:うっ、たった7年だとそれほど未来にならないかもですよ。それにまだ令和の時代かも。
総 裁:さふなり。我が著者も多分存命となるであろう。2029年、著者はまだ56歳でしかないぞ。
ツバメ:それなのにあんな未来を話に書いちゃって大丈夫なんですか。不安だなあ。
総 裁:いくつか未来ガジェットを描いておるのだがあと7年では実現しておるとは思えぬ……無理がありそうだ。
ツバメ:フィクションだから面白い方がいいけど、あんまり無茶するとしらけられちゃいますよね。

阿賀野さんたち、便利すぎ問題

総 裁:主人公の能代さん、その姉の阿賀野さん。妹の矢矧さん。みんな夢の汎用AI、感性まで持った人工知能なのであるが、そんなものあと7年で誕生するであろうか。もちろんそこにSF的な跳躍の設定があるのだが……。
ツバメ:阿賀野三姉妹、めちゃ強力でめちゃ便利ですよね……。
総 裁:それが本作の相手はSDGsなのであるから、いくら強力な主人公でも足りぬと言えば足りぬのだが。
ツバメ:そこなんというか、荒唐無稽と言うより、課題と手段で変数の『型』が合わないみたいになってますよね。
総 裁:うむ。しかしそれが狙いなのだ。
ツバメ:ほんとかなあ。

書いてて素に帰ってきた問題

ツバメ:またいつものですね。作品描いてて終わり頃になると「あれっ、これほんとに面白いんだろうか」と醒めてしまう謎の現象。
総 裁:まさしくそれであるのだ。そこで今回、冷静に検討するためにストーリー曲線分析も使ってみた。
ツバメ:普段やらないのに。がんばってますね。
総 裁:でもそれでわかったことは、大きな変更をするにはストーリー曲線を使うのが遅すぎたと言うことだけであった。
ツバメ:だめじゃないですか!
総 裁:普段我が著者はそういうのを暗算で済ませてしまうし、やたら意味なく書くのが早いので気がつくと後戻りできないところまでいってしまっておるのだ。それも手癖まみれのまま。
ツバメ:またですか。もー。
総 裁:著者なりに新味を出そうと頑張ったのであるが……。

やっぱり女子ウケは無理っぽい問題

総 裁:我が著者の女性読者はいつも3%以下なのだ。しかも今回も男臭い話にしてしもうだ。しかし今回は審査員もチームメイトも女性が多い。
ツバメ:かといって既存の男性読者を全く無視したものにするのはリスキーだし、そのうえうちの著者そんな女性向けのもの書く器用さなんて持ってないですもんね。
総 裁:つまり遠野みづきでいうならいきなり天和したかとおもったらそれがチョンボであるような状態なのである!
ツバメ:意味なく脱ぎ脱ぎ麻雀で例えないでください! そういうところですよ! ひどいっ。

取材行ってきたけど問題

総 裁:取材、何とか敢行したのである。
ツバメ:これが件の4列バスですね。
総 裁:前3列が3列シート。鉄道で言うならグリーン車と普通車が1両の中に一緒になっている「クロハ」みたいなバスである。収益上げやすいこういうのが流行りっぽいのだ。

総 裁:新発田1日目の朝餉である。
ツバメ:喫茶店「詩織」さんのピザトーストですね。

総 裁:そして昼餉である。
ツバメ:月岡わくわくファームの食堂の天ぷらセットそばですね。お蕎麦でうさぎが作ってあって可愛らしい。

総 裁:これが1日目の夕餉である。
ツバメ:宿併設の食事処の鴨鍋でしたね。安いけど新発田の名産満載のめちゃ手間かかって美味しい鍋でしたね。

総 裁:そのお鍋が終わったあと、お蕎麦をおつゆに投入して鴨蕎麦にしたのだ。
ツバメ:趣向が素敵で、蕎麦2連でも全く問題なく美味しかったですね。
 

総 裁:2日目の朝餉である。
ツバメ:鴨鍋のお店でいただきましたね。宿の朝食は美味しくてありがたいですよね。

総 裁:2日目の昼餉、敬和学園大学の学食なり。
ツバメ:安くてボリュームあるのはさすが学食。調べ物で図書館を使わせてもらってたついでだったので便利でしかもお腹にしっかり溜まってくれて夜まで持ちましたよね。

総 裁:3日目の朝餉、帰路のロマンスカーの中で頂いたチキン弁当駅弁。
ツバメ:忙しい朝だけどこれで助かりましたね。

総 裁:ここで気づかないか?
ツバメ:うっ、食べてばっかり……これ、ちゃんと取材になったんですか?
総 裁:それなのだ。
ツバメ:ええっ。

総 裁:新潟の空は青空見えてるのに雹が降ったりとじつにトリッキーであた。

総 裁:日本海の荒波はガチで荒涼とした風景。太平洋岸とは全く別の世界である。

総 裁:北新潟変電所。高圧鉄塔……碍子……変圧器……開閉機……ウフフフ。
ツバメ:総裁変ですそれ。

総 裁:新発田城。城郭もまた私の好物であるのだ。なにしろこの本丸には自衛隊が駐屯している、いうなれば現役の城なのだ。
ツバメ:そうですけど……まさか、これで取材終わり?
総 裁:うむ。
ツバメ:ええっ、これだけですか!
総 裁:さふなり。
ツバメ:これじゃただの観光ですよ! 取材になってない!
総 裁:うぐう、ほかにもいろいろ行ったのだが、概してその様相はあるのだ。
ツバメ:何やってるんですか。命削ってまで高速バス乗ったのに!!
総 裁:ただ物見遊山してしもうたと言われても仕方のない状況である!!
ツバメ:力強く言ってもダメなものはダメです!!

残り時間はあと12日間

ツバメ:こんなんで大丈夫なんですか?
総 裁:うむう。かといって今から大規模変更は難しい。すっかり詰まってしもうておる。だがしかし! 今回のこの作品、成果として我が著者が限界を思い知るいい機会となった。結果は参加賞だけでも十分であろう。わが著者はまだ修行も練度も何もかも足りぬ。きりきり修行せよ! なのである!
ツバメ:参加賞、新潟のお米だって聞きました。美味しいかもなあ……。
総 裁:著者は秋田の生まれゆえ『あきたこまち』であたのだが、新潟のお米も美味しかろう。なによりもノベルジャムの本質は実験と強化学習であると見た私にとってはそれで十分であるのだ。他の要素はスパイスに過ぎぬ。
ツバメ:そうかも知れませんね……阿賀野三姉妹、見てて可愛かったりかっこよかったりで良かったんだけどなあ。
総 裁:小説そのものはクリスマスに発刊となるのだ。ぜひご覧頂きたく。
ツバメ:そうですね。これでも全力は尽くしましたからね。
総 裁:さふであるのだ。なんだかんだこの作品の現時点での問題点を挙げたが、それはそれとして作品としてはどアツいものにできたと思うておる。SDGsについても難しいながら真正面から挑み、いま多くの人が思っている疑問や不信感を受け止められたのではないかと思うておる。力不足で拙いところはあると思うが、精一杯の真心で書くところでは悔いなく恨みなくできたと思う。ここまでくればあとは読者の皆さんの目で実際にお確かめいただき評価されるしかない。そこでの毀誉褒貶はもとより覚悟の上であるのだ。
 というわけで2021年クリスマスの発売の時を待たれよ。我が著者米田淳一の小説書き生活20余年の総決算の作品である。
 ぜひご覧頂きたく!

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