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【カオリ】不幸を喰うお化けと再会を

清々しい夕暮れ時に
ぼくは走った
水のせせらぎが待ってくれやしないから
君が会いに来てと叫ぶから
チガウヨ
君って誰だ
君はいない
君は知らない
ぼくも知らない
入っていいかもわかんない
道を眺めながら
誰かを探した
ぼくの守護霊は
ぼくを悪気なく傷付ける
あの子について
それから
それで
今はどこだろう
ねえ
ここはどこだろう
君は誰だろう
ぼくは何だっけ
この先に
前から現れる人は云う
ぼくに

聞こえそうだ

だれだ
誰だ
だれなんだ

心地良い叫びは消えて
水のせせらぎ
歌うように
導いて

水面に反射する光も告げる

杖をつき
一目散に ぼくを目指した人が云う
逃げ場はない
逃げる必要もない
彼は告げた

「大丈夫ですか?」

わかんない
心底心配の彼の視線のその先には
誰も何も
ありはしない
空を見つめ
いなくなったと告げて
ほっとした顔
羨ましいな
なんて言ったら彼らは
全力で止める
悪いものではないという
ぼくをいつもいつもいつも
いつも
助けてくれる
ぼくの相棒

そうか
今回もなのだろう

ぼくはまた
ナニカを連れて

君を想い

相棒もおもい

そうだった
 

よくある話さ

ぼくにとってのこれは
なんだろう

きっと君に伝える
お土産話
君が誰か分かったら
思い出すように
歌うように 
相棒もきっと
君を気に入る

それは確か

そうじゃないと

相棒とお別れしなくちゃ
忘れなくちゃいけないからさ

そんな人は興味ないの

ごめんよ

よし

僕はやっぱり隣で踊る
踊り子だ

みえない相棒
またね
また、ね。。。

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